帰ろうとしたら訪れた!(脚本)
〇学校の下駄箱
なほ「あっ!先輩遅いですよ!何やってたんですか」
「えっ?何か約束してたっけ?」
なほ「してません」
「やべぇー奴だな、オイ!」
なほ「まぁまぁ。一緒に帰れるかなぁと思って、勝手に待ってました」
「そうか。それは嬉しいな。 じゃあ、一緒に帰ろうか!」
なほ「え~どうしようかなぁ?」
「ウザ、コワ、ヤバ! マジかこの子!!」
なほ「冗談ですよ」
「真顔で言うな、真顔で!」
なほ「では、帰りましょう!」
「はぁ~?」
〇開けた交差点
なほ「そういえば、先輩ってどうして部活やってないんですか?運動するの好きですよね?」
「うん。まぁ、好きだけど部活入る程って訳でもないしな。体育の時間で充分かな」
なほ「成る程・・・・・・つまり根性なしという事ですね」
「誰が根性なしだ! いや、根性なしだけど!運動部入ってもついていけなくてすぐ辞めちゃうだろうけど!」
なほ「そういう先輩、嫌いじゃないですよ」
「やかましいわ!というか、照れてんじゃねーよ!」
なほ「照れてるのは先輩の方でしょ!」
「いや、照れてないけど! えっ、何なの?情緒不安定なの!?」
なほ「・・・・・・」
「いや!無表情で黙らないで!! 何、俺が悪いの!?」
なほ「先輩・・・・・・面白いですね」
「絶対バカにしてるよね!? どういう気持ち?ねぇ、どんな気持ちでやってんのかな!?」
なほ「あっ!先輩、コンビニ寄って行きましょうよ!」
「聞こえてる!?俺の声! ・・・・・・寄るけどさ」
なほ「寄るなら、ごちゃごちゃ言わないでくださいよー」
「・・・・・・なほさん、クラスに友達いる?」
なほ「いるに決まってるじゃないですかー。 変な事言わないでくださいよ!」
「そう・・・・・・なら良いんだけど。 何か俺に対して態度が厳しいというか何と言うか。 おかしいなーと思ったからさ」
なほ「それは・・・・・・先輩が特別な人、だからですよ」
「うん、一発ひっぱたいてもいいかな!?」
なほ「さぁ!コンビニ入りましょう!」
「君ヤバいよね、絶対ヤバいよね!? 逃げようかな!!」
〇コンビニのレジ
なほ「スイーツ、新しいのでてるかなー」
「何だ、それ目当てか」
なほ「先輩のお目当ては向こうですよ!」
「は?俺のお目当て??」
なほ「エッチな本はあっちです」
「俺、先に帰るわ」
なほ「冗談です、怒らないでくださいよ! こんな事先輩だから言うんですよー」
「言うなよ!俺にも、誰にも言うなよ!!」
なほ「あっ!あれ美味しそう!!」
「今後の付き合い方考えた方がいいな・・・・・・」
〇開けた交差点
なほ「色々買っちゃいました!」
「そうか。良かったな」
なほ「そんな欲しそうな目をしたってあげませんよ!」
「元からこんな目だわ」
なほ「先輩ってホント面白いですね」
「・・・・・・💢」
なほ「あっ。先輩は次を右ですよね?私は真っ直ぐなので、そこまでですね」
「おぉ、そうだな」
なほ「そうだ!次は先輩が私を待っててくださいよ!」
「うん?」
なほ「今日私が先輩を待ってたように。次は先輩が待っててください」
「えー。普通に待ち合わせして帰れば良くないか?」
なほ「先輩ってホントつまらない人ですね」
「さっきは面白いって言ってたよな!? 手のひら返しすぎだろ!!」
「・・・・・・まぁ、気が向いたら待ってるよ」
なほ「さすが先輩!ちょろいです! 約束ですよ?」
「余計な一言が聞こえたな」
なほ「まあまあ気にしないでください。 あっ、ここでさようならですね。 では先輩、約束守ってくださいよー」
「はいはい」
〇学校の下駄箱
数日後
「おっ!来た来た」
なほ「あれ!?先輩、どうしたんですか?」
「ほら、前言ってたろ? 一緒に帰ろうと思って待ってたんだ」
なほ「・・・・・・」
「???」
なほ「待ち伏せだなんて、案外大胆なんですね!!」
「しばいたろうか!」
何てステキな距離感と、何て絶妙な会話内容🥰
主人公(先輩)目線の作品なのに、主人公の表情の隅々まで想像できてしまいますね✨ なほちゃんの小悪魔っぷり、大好きです😊
こんな面白くて可愛い展開が思いついて、本当に凄いと思います!
なほさんみたいな可愛いくて面白い子と一緒に下校出来る先輩は、ちょっと羨ましいですね笑
なほさん……可愛すぎ!
彼女の明るさと奔放さ、そして揶揄いの上手さが胸を打ちますね! 学生ならではのこの空気感、ドキドキしてしまいました!