拾った石の話

放置された村人G

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〇市街地の交差点
たけし「あっ珍しいな、石が落ちてる」
たけし「平ぺったくて投げやすそうだな」
たけし「近くの川で水切りに使おう、絶対めっちゃ飛ぶぞこれ!!」

〇河川敷
たけし「んーいつ見てもデカい、さすが一級河川だね」
たけし「さぁて・・・うん、あそこから投げよう。向こう岸についたら帰りはジュースでも買うか」
たけし「ピッチャー第一球、振りかぶって投げま」
いもーと「お兄ちゃん!待って!」
たけし「おっ?いもーとよ、どうした?なんか用事?」
いもーと「あたしが投げる!さっき隣のクラスのやつに馬鹿にされて腹立ったから!」
たけし「そうか!なら思い切り投げろ!向こう岸まで届くほどに!」
いもーと「スゥ~────死ねぇぇぇぇぇ!!!!!」
  ピシャピシャピシャピシャピシャ──────カツーン
たけし「お見事!ジュースを奢ってやろう!」
いもーと「ありがとー!でも今はいらなーい、かわりにこれあげる!『女子高生のハンカチ』よ~ん」
たけし「おっさんか?!・・・まぁいいや、帰ったら洗濯に出しとくよ」

〇市街地の交差点
たけし「そろそろ家にとうちゃーく・・・あれ?誰が家の前に居るな、不審者か?」
アンジュリーゼ・ナンシー「イタタタ・・・足が痛ぃ」
たけし「あっ、普通に怪我人だ。 大丈夫ですか?大丈夫じゃないですね?」
アンジュリーゼ・ナンシー「えっ!?はい、えっと、大丈夫です? ──イタッ!!」
  彼女の足から血が出ていたのでたけしは『ハンカチ』で止血した。
アンジュリーゼ・ナンシー「助かりました、あの、このハンカチ」
たけし「良いですよ、差し上げるつもりで使いましたから。あとはタクシーを呼んでおいたのでなんとかなりますか?」
アンジュリーゼ・ナンシー「もう何から何までありがとうございます、では代わりにこちらをどうぞ。 私の『指輪』です」
たけし「ええっ!?指輪ですか!?受け取れませんよ!?」
アンジュリーゼ・ナンシー「いえいえ親切にしていただいたお礼には足りないくらいです、コスプレ用に買ったのですが合わなかったので使い道も無いですから」
たけし「そこまで言うなら頂きます、ではお元気で!」

〇明るいリビング
たけし「フゥ~ただいま~」
お父さん「お、おかえりぃ〜・・・」
たけし「あれ?なんで泣いてんの?ハゲが進んだ?」
お父さん「ちっがーう!断じてハゲは進行してないし育毛剤も使ってない天然だ!!」
たけし「誰もそこまで聞いてねぇよ?!」
お父さん「いやそんな事はどうでもいい、今は母さんの誕生日プレゼントが問題なんだ」
たけし「誕生日プレゼント?それで泣いていたのか父さん?」
お父さん「その通りだ、母さんに似合う指輪を買ってきたのだがどこかで無くしたかもしれん・・・もうそろそろ帰ってくる頃だ、間に合わない」
たけし「あっ、これ」
  ナンシーの『指輪』を取り出した、それを見た父さんは喜び狂喜乱舞した
お父さん「それは!?プレゼントに買った指輪!どうしてそれを!?」

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