とある王国の異世界難民問題

ぽんたろう

第8話『由々しき問題』(脚本)

とある王国の異世界難民問題

ぽんたろう

今すぐ読む

とある王国の異世界難民問題
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇英国風の部屋
ユーリ・エルファール「お前らから会いにくるなんて珍しいなぁ」
いのうえ「ユーリさんにお願いがありまして」
佐々木「これは重要な内容です」
ユーリ・エルファール「改まって何だよ?」
「・・・・・・」
「女の子と仲良くなりたい!」
ユーリ・エルファール「はああ?」
いのうえ「だって、異世界転移といえば、 可愛い女の子との出逢いがセオリーです!」
佐々木「そうです! ここに来てからみんな男ばかりです!」
佐々木「頭おかしくなりそうです!」
ユーリ・エルファール「でも、お前らシャルとすら まともに話せないじゃないか」
いのうえ「だったら、今後自立した時のために 女の子に対して免疫を付けさせてください!」
佐々木「お願いします! ガールズバーの女の子ぐらいしか相手にされたことないんです!」
ユーリ・エルファール「お前ら、ここに来て1番やる気出してるな」
ユーリ・エルファール「でもな、ここに人員避けるほど みんな暇じゃ無いんだよな」
シャルティア・グレーシア「それなら、私に良い考えがあるよ!」
ユーリ・エルファール「シャル?」

〇荒廃した街
ユーリ「なんで、こんなことになるんだ?」
シャルティア・グレーシア「似合ってるよ!」
シャルティア・グレーシア「女子がいなければ作れば良いんだよ」
「・・・・・・・・・」
石井「嘘だろ」
いのうえ「本当にあのユーリさんか?」
佐々木「確かに中性的な顔立ちとは思ってたが」
(可愛い)
シャルティア・グレーシア「凄い!みんなから羨望の的だよ!」
ユーリ「嫌な視線なんだが、、」

〇屋敷の牢屋
ユーリ「ていうか、俺がどうしてこんなことを、、」
佐々木「あ、え、と」
ユーリ「・・・・・・」
佐々木「そ、その」
ユーリ「なんか話せよ!」
佐々木「ガールズバーだと いつも女の子の方から話しかけてくれるから」
ユーリ「だったら質問しろや」
佐々木「あ、あのお酒飲む?」
ユーリ「あ、うん」
佐々木「ドリンク好きなの入れて良いよ」
ユーリ「じゃあ、ワイン」
佐々木「ワインか、いいね」
佐々木「そうだ、今日は君との記念日だから ボトル開けて良いよ」
ユーリ「あ、うん、ありがとう」
佐々木「親の金なんですけど 今度来たときは再会のお祝いに シャンパン入れるね」
ユーリ「ただの飲み屋の客じゃねえか!」
ユーリ「お前、恋人作る気ないだろ!?」
佐々木「だって仕方ないじゃないですか! 子供の頃から女の子に縁がなかったんです!」
佐々木「中学生の時、好きだった女の子に 告白したら学年中の笑いものになりました」
佐々木「お金が間に入らないと 女の子と上手く話せる自信がないんです」
ユーリ「悪かったよ」
ユーリ「何でお前ら揃いも揃って 悲しいトラウマ持ってるんだよ」

〇美しい草原
ユーリ「なんか、2人目だけど疲れてきたな」
ユーリ「次はお前か」
いのうえ「付き合ってください!」
ユーリ「展開早えよ!」
いのうえ「すみません、告白までの手順分からなくて」
いのうえ「ど、どうすればいいんでしょう」
ユーリ「まずはお互いのことを 理解することが大事だろ?」
いのうえ「どうすればいいんですか?」
ユーリ「ダメだこりゃ」
ユーリ「ほら、何か聞け」
いのうえ「え、えっと ユーリさんは困ったことない?」
ユーリ「まあ、今、人間関係で悩んでる」
いのうえ「人間関係か、辛いよね」
ユーリ「口だけは一丁前で やたらとプライドだけは高いやつらで 困ってる」
いのうえ「いるいる!そういうやつ! ほんとクソだよね!」
ユーリ「まあ、お前らのことなんだけどね」
「・・・・・・」
いのうえ「ははは、俺たちのことか! 本当大変だね!」
ユーリ「現実から目逸らしやがった」
ユーリ「はあぁ」
いのうえ「困っていることあるなら いつでも言ってね 相談乗るから!」
ユーリ「頼むから 何で、相手が悩んでるのか 一度考えてみてくれ」

〇荒廃した街
ユーリ「なんか、あれだな」
ユーリ「お前ら、本当に女と縁のない 生き方歩んで来たんだな」
ユーリ「冗談かと思ってたぞ」
ユーリ「男の俺からしてもヤバいの分かった」
ユーリ「モノと金で解決しようとする」
佐々木「・・・・・・」
ユーリ「もごもご言ってて 何話してるから分からないと思えば 早口で聞き取れないし」
山田「・・・・・・」
ユーリ「自分の話するのはいいが 相手の知らない話を一方的に話すから こっちは話についていけない」
北川「・・・・・・」
ユーリ「あと目を見て話せ」
村田「・・・・・・」
ユーリ「相手が話してる時に いちいち上から目線で マウント取ろうとするな 寒いぞ」
石井「・・・・・・」
ユーリ「何かあったら相談乗るよとか 下心丸見えなんだよ そんなやつに相談しねえよ」
いのうえ「・・・・・・」
ユーリ「正直、俺が相手して良かったわ」
ユーリ「他の女子にやってたら 殴られてるぞ」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
村田「やっぱ、女の子はしばらくいいです」
山田「自分は遠くから眺めとくだけにしときます」
北川「もう贅沢言いません」
ユーリ「まあ、落ち込むなよ」
ユーリ「俺で良ければ いつでも練習相手になってやるから」
「ユーリちゃん!」
北川「こんな素敵な女の子の笑顔 間近で見たことないや」
佐々木「こんなトキメキ、中学の時以来だ」
いのうえ「女の子に初めて優しい言葉言われた」
「キュン!」
「惚れた」
ユーリ「お前ら、マジか!?」
ユーリ「こんなことになるなら やらなければ良かった」
シャルティア・グレーシア「ユーリが好かれて良かった!」
ユーリ「シャル!お前のせいだからな!」

次のエピソード:第9話『初めてのやる気』

コメント

  • ……最高です😂
    「女子がいなければ作れば良いんだよ」、至言です👍

    ガールズバーの様子を熱弁する佐々木クンって、異世界ではタケゾーさんってお名前だったりして😇 陰な男子たちの描写が生々しくて爆笑です🤣

  • ユーリって物言いはビシバシとしてるんだけど凄く優しい指導者なんですよね
    何だかんだみんなのこと応援してるというか
    皆、頑張れー!

  • ユーリさん……これって、男の娘!? 放浪者各人が気付いたとき、新たなる性癖の目覚めが起こりそうですねw
    それにしても、佐々木くん、彼のエピソードが一番生々しくて一番アカンですねww

ページTOPへ