〇朝日
「君の望みはわかった」
「だがその願いはここでは叶わないよ」
？「──どういうことだ？」
「この世界には、 私と君以外の生命は存在しない」
？「まじ？」
「マジ」
？「・・・・・・脱出は？」
「可能」
？「方法は？」
「私の能力を使う」
？「一万円札？」
「ただの一万円札ではありません これは、”何でもできる”一万円札です」
？（何だ？　口調、いや雰囲気が変わった？）
？「何でも？」
「そう、何でも 願いの質と量によって必要な”値段”は変わりますが不可能はありません」
「”願いを叶える一万円札を一年に一枚ペースで作り出す” それが私の能力です」
　　ガチャリ、とロボの肩からパーツが分離する
「これは私がここにいる間に作り出したお金 しめて──500万円です」
？「これがあれば脱出できるのか？」
「いいえ、さっきも言った通り、願いの規模によって必要な値段は変わります ここの脱出に必要な”一人分の”金は──」
「1000万円──です」
「そして、私には足りない金を用意する術もあります」
「さぁ、どうなさいます？」
「私のこれを奪いますか？ それとも──取引を、望みますか？」

〇体育館の中
赤縄「あははは、何だよテメェ!!」
赤縄「別にゲームなんてしなくても、 しっかり強ぇじゃねぇか!!!!」
赤縄（弾丸が当たっても”弾けるだけ”そして──）
赤縄「おっと危ない」
赤縄（あのボウガン、勝手に動いてやがる）
赤縄（いや、引き金や持ち手に数枚のトランプを貼り付けてんのか）
赤縄「ククク、面白い、面白いぞ!!　リフル!!!!」
リフル「俺は全然楽しくない」
リフル「こんなことをやるくらいなら、遊ぶ方が有意義だ」
赤縄「生憎と！　俺にとっちゃこれも立派な遊びなんでな!!　付き合ってもらうぞ！」
リフル「命を賭けた遊びなんて、ナンセンスだよ」
赤縄「ここだな」
リフル「!?────グッ」
赤縄「おっ、効いた効いた」
赤縄「ちゃんと一枚のカードを撃ち抜けばダメージは通るんだな」
赤縄「良かったよかった、勝ちの目がようやく見えてきた」
リフル「貴様・・・・・・」
「!!!!」
赤縄「今の衝撃は・・・・・・」