何度だってまた会える

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始まり後編(脚本)

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〇広い和室
  都の帰宅と同時刻
桐生 奈流「ただいま」
奈流の母「おかえり、奈流」
奈流の父「今日は何をしてたんだ?」
桐生 奈流「都と良々と遊んできた!」
奈流の母「最近遊んでくれなくて寂しがってたものねぇ」
桐生 奈流「それがさ、最近京って子と遊んでるんだって」
奈流の父「京?」
桐生 奈流「そう、なんか100年くらい閉じ込められてたんだって。(w)」
奈流の母「閉じ込められてた?」
桐生 奈流「だから、今遊びを教えてるんだって 面白い話だよね!」
奈流の父「京だと!?あの宮前京の封印を解いたのか!?」
桐生 奈流「え?宮前京?」
奈流の母「それって・・・」
奈流の父「奈流、すぐに都ちゃんに その子と遊ぶのをやめるように言うんだ」
桐生 奈流「どうして?」
奈流の父「その京ってヤツは、 100年前一つの集落の住民全員を殺したのだ」
奈流の父「我々の先祖はその頃から寺を開いていて、 その子の封印に成功したはずだったんだ」
桐生 奈流「そんな、冗談だと思ってたのに・・・」
奈流の母「頑丈な封印のはずじゃ・・・ 一体どうやって・・・」
奈流の父「理由は分からんが、 都ちゃんを頼むぞ、奈流」
桐生 奈流「わかった」
桐生 琉依(幼少期)「たっだいまー! あれ?」
桐生 琉依(幼少期)「父さんも母さんも、なんの話してんのかな」
桐生 琉依(幼少期)「ねーちゃん、なんかあったのかな?」

〇学校の廊下
  その翌日
桐生 奈流「都、話があるんだけど」
今江 都「なに?奈流」

〇学校の部室
  学校終わり、私は奈流に呼び出され
  空き教室に連れていかれた。
桐生 奈流「京って子と遊ぶのをやめて欲しいの」
今江 都「なんで?」
桐生 奈流「京は悪い霊なの。だからやめて!」
今江 都「嫌だよ」
今江 都「そんな事ないもん」
今江 都「悪い子じゃないよ!」
桐生 奈流「都が知らないだけだよ」
桐生 奈流「あの霊は多くの人を殺めたのよ!?」
今江 都「そ、そんな・・・でも」
今江 都?「”一緒にいるのはやめない”」
桐生 奈流「そう、わかったわ」
  あの日から、奈流は私に会う度に京ちゃんの話をする。

〇明るいリビング
今江 都「で、友達が京ちゃんと付き合うのやめろって言うの」
今江 都「酷いよね~」
宮前 京「ふーん」
今江 都「もー、ゲームばっかりして!」
今江 都「あんまりやり過ぎちゃダメだよ」
宮前 京「うるせぇ、都にはカンケーねぇだろ」
今江 都「もう・・・」
宮前 京「そーいや、お前ん家来てから 何日か経ったけど」
宮前 京「親はどうしてんだよ?」
今江 都「いないよ」
宮前 京「はぁ?」
今江 都「両親は私が小さい頃に離婚してる」
今江 都「お父さんとは、それ以来会えてない」
今江 都「”あの人”は・・・」
宮前 京(あの人?)
今江 都「あの人は、私を置いて行ってしまった」
今江 都「知らない男の人の所に」
今江 都「幸い、お金はあるから1人で暮らすのに苦労はしなかったけどね」
宮前 京「お前・・・」
今江 都「私も、ひとりぼっちってことかな」
宮前 京(・・・)
今江 都「私の事なんか気にしないで、 ご飯にしよう」
宮前 京「ああ」
宮前 京(この違和感はそういう事だったのか)

〇街中の道路
  今日は、
  運悪く家に帰る途中、奈流に捕まり一緒に歩きながら話をした。
  辺りは暗くて人通りも少なく、
  肝心の街灯は壊れかけており、頼りない光が降り注いでいた。
今江 都「まだその話をするの奈流!」
桐生 奈流「都が付き合いを辞めるまで言い続けるわ」
今江 都「嫌だって何度も言ってるよね?!」
桐生 奈流「私は!都を助けたいだけなの!」
  ・・・・・・
今江 都「・・・・・・そう、わかったわ」
桐生 奈流「やっと分かってくれたのね!」
今江 都?「”貴方の方こそ、 悪い霊に取り憑かれてるんじゃない?”」
桐生 奈流「え」
桐生 奈流「都?」
今江 都「あ」

〇街中の道路
  気が付くと私は奈流を押していた
  奈流は歩道橋の下に倒れている
  目の前が真っ暗になり
  勝手に足は動き出し
  一目散に走って家に帰った

〇シックな玄関
今江 都「た、ただいま」
宮前 京「おかえり、どした都」
今江 都「私、どうしよう」
今江 都「奈流を殺しちゃったみたい・・・」
宮前 京「みたい?」
今江 都「うん。気がついたら押してて・・・」
宮前 京「んで、どうすんだ」
今江 都「もちろん」
今江 都?「”誰にも言わないよ”」
宮前 京「あぁ、そう」

〇教室

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