エピソード27(脚本)
〇病室
光がベッドの上では新聞を読んでいる。
新聞の見出しには、「中学生、連続殺人鬼を撃退」と書かれている。
久保田光「なんだか、すごいことになってるなー」
戸村龍也「いや、どしたその顔」
久保田光「右が母さん、左が父さん。 おもいっきりビンタされた」
戸村龍也「えーなんで」
久保田光「たぶん心配だったんじゃない、泣いてたし」
戸村龍也「ふーん」
久保田光「子供が思っている以上に、親は子供のこと心配してるんじゃないかな」
戸村龍也「ほうほう、今は?」
久保田光「僕の服とか取りに帰ってる」
戸村龍也「へえー」
コン、コン
久保田光「あ、はい」
光がノックの音に返事をするが、誰も入ってくる気配はない。
久保田光「?」
戸村龍也「赤地だったりして?」
久保田光「え」
戸村龍也「はーい、今あけまーす」
久保田光「あ、ちょっと!」
久保田光「櫻さん・・・!」
戸村龍也「・・・・・・」
「・・・・・・」
光は櫻に手話で言葉を伝える。
久保田光「ごめんなさい、本当にごめんなさい」
戸村龍也「おいしい思いだけなんて、させないよーん」
だから、龍也は外でこの盗聴器に向かって、適当に何か言って
でも、光が・・・殺されるかもしれない
久保田光「!」
久保田光「りゅ、龍也!」
灰島櫻「?」
久保田光「龍也、それ!」
戸村龍也「くるよ、くるよ!」
好きな人の為に使わないで、なんの命だ!
戸村龍也「おおお、かっこいい!」
久保田光「なんで、それ」
戸村龍也「いやー、後でなんか証拠になるかなって、あん時録音してたんだけど」
戸村龍也「いいものが録れたよー、ポチッとな」
好きな人の為に使わないで、なんの命だ!
久保田光「やめろ!」
光はケンケンで歩きで追うが龍也は逃げる。
龍也はスマホをスクラッチしてDJのようにして音声を何度も流す。
好きな、好きな、好きな人のために──
久保田光「遊ぶな!」
そのとき、窓の外から人々の騒がしい声が聞こえる。
戸村龍也「ん、どした?」
久保田光「外でなんかあったかな。 ちょっと待って、聞いてみる」
戸村龍也「ちょ、光、聞いてみるって・・・」
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ぱちぱちぱちぱちー!
主人公、ヤバいヤツかと思ったら、かわいい子でした!