タワマン・オブ・ザ・デッド

のぞみのぞむ(公式)

第3話:シン・感染 ファイナル・フロア(脚本)

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〇ホストクラブ
小判鮫「いい脚してるな。いくらで愛人に?」
小判鮫「いたたたっ、つねるなよ!」
鐘星愛「脚で稼ぐつもりはありません」
小判鮫「じゃあどう稼ぐ? いつかバベルに住むのが夢なんだろう?」
鐘星愛「プロレタリアからブルジョワになります」
小判鮫「はぁ?」
鐘星愛「脚ではなく頭を使って、自分の力で 神門キャッスルに住んでみせます」

〇非常階段
虎丸ゾンビ「シァアアァァアアァァッ!」
鐘星愛(何だか悪い気もするけど・・・ 置いていかれた恨みもある!)
鐘星愛「恨むなら自分を恨んで!」
虎丸ゾンビ「ァァアアァァアアァァッ!」
  元虎丸さんは手すりを乗り越え
  吹き抜けから逆さまに落下していく
ミスター銭田「ナイスキック!」
鐘星愛「ここは危険です。最上階に行きましょう」
ミスター銭田「最上階? そんなに歩けマセン!」
鐘星愛「途中階は電気が通じていません。 電気が使える最上階がベストです」
ミスター銭田「OK、その代わり報酬は100万で」
鐘星愛「・・・1億とお伝えしましたが」
ミスター銭田「契約には双方の合意が必要デス」
鐘星愛「ここに置いていってもいいですか?」
ミスター銭田「オーノー、それでは500万──」

〇手
マサP「・・・ァアッ・・・」
ミスター銭田「ウープス・・・マサPまでゾンビに! 他の連中もいっぱい来マス!」

〇非常階段
ミスター銭田「1000万出しマス! ハリー!」
鐘星愛「1億です」
ミスター銭田「ノー! 1500万!」
鐘星愛「この状況でよく値切れますね」
ミスター銭田「お金より大事なものはありまセン」
鐘星愛「交渉はあとで。急ぎましょう」
  私は銭田さんを起こして肩を貸した
ミスター銭田「ひぃ・・・ふぅ・・・ひぃ・・・」
ミスター銭田「駄目だ・・・息が苦しいデス・・・」
鐘星愛「急いでください。そこまで来ています」
ミスター銭田「ウープス! ミセス、あれを見て!」
  階下に目を凝らせば、黒目ゾンビが鼻を
  ひくひくさせながら階段をのぼってくる
黒目ゾンビ「ギギシャァァガアアアッ!」
鐘星愛(さっきの足が速いのとは違う。 今度は力が強いタイプ?)
ゾンビ「ァアッ!」
黒目ゾンビ「ギギシャァァガアアアッ!」
ゾンビ「ァアッ!」
  黒目ゾンビは声をあげたゾンビの頭を叩き潰すと、あたりをキョロキョロ見回した
鐘星愛(今のはもしかして・・・音に反応を?)
ゾンビ「ァアッ!」
黒目ゾンビ「ギギシャァァガアアアッ!」
ゾンビ「ァアッ!」
鐘星愛(やっぱり目は見えてない・・・ 音を頼りに獲物を探してるのか)
ミスター銭田「ハリーアップ! 2000万払いマス!」
鐘星愛「静かに! 声を出さないで!」
  私は人差指を唇に当てた
ミスター銭田「ノー!」
  銭田さんは手すりをつかみ、立ち止まった
ミスター銭田「1億は高すぎマス!」
鐘星愛「違います! この人さし指は1億の1じゃない! 「静かに」のサイン!」
ミスター銭田「ミセス、1億稼ぐのは簡単では──」
鐘星愛「危ない!」
黒目ゾンビ「ギギシャァァガアアアッ!」
ミスター銭田「パキョンッ!」
  踊り場に現れた黒目ゾンビが
  銭田さんの頭を一撃で叩き潰した
黒目ゾンビ「ギギシャァァガアアアッ!」
  黒目ゾンビは鼻をひくつかせると、私の
  目の前で銭田さんの腹部を喰らいはじめる
黒目ゾンビ「ィイァアッィイアアアッ!」
鐘星愛(これは強烈・・・吐いちゃいそう・・・ 銭田さん、即死だったのが不幸中の幸いね)
黒目ゾンビ「ィイァアッィイアアアッ!」
鐘星愛(1億は残念だけどしかたない。今のうちに避難しよう・・・ひっそりと静かに・・・)
  私は音を立てないよう階段をのぼった

〇非常階段
鐘星愛「・・・ウソでしょ。どういうこと?」
鐘星愛(せっかく最上階まで来たのに、 ドアが開かないなんて・・・!)
鐘星愛「・・・すみません。誰かいませんか?」
  小さくドアを叩いてドアの向こうに
  話しかけるが、返事はない
鐘星愛(どうして? 誰が鍵を?)
鐘星愛(こんなゾンビだらけの空間に 閉じ込められたら──)
黒目ゾンビ「ィイァアッィイアアアッ!」
  黒目ゾンビを先頭に
  ゾンビの群れが最上階へと上がってくる
鐘星愛(駄目だ・・・もう逃げ場がない)
鐘星愛(神門家に取り入るどころか こんなところで命を落とすなんて・・・)

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