発電所編パート3(脚本)
〇大学病院
────鉱脈作戦、当日。
〇地下駐車場
橘宏美「倉庫組、すごい数の車だな・・・救急車までいる」
柳生花凛「そりゃ、ここの皆を食べさせていく分を運ぶからね。数は多い方がいいよ」
柳生花凛「入院してる患者さんも、軽トラ貸してくれるって話なんだぁ」
橘宏美「・・・対するこちらは、発電所を動かすために必要なエンジニアだけいればいい、と」
葛城乙葉「あ、あの・・・」
橘宏美「・・・ああ、葛城さんは発電所組だったね」
葛城乙葉「・・・わっ、わたし、エースじゃなくて探索中は怖くて逃げ隠れてただけで、その・・・」
葛城乙葉「あ、足引っ張っちゃうかもですけど、その・・・」
橘宏美「大丈夫大丈夫、今から行く所は発電所だからゾンビは少ないよ」
柳生花凛「はい乙葉ちゃんそこまで!!」
葛城乙葉「えっ、ええ・・・っ!?」
柳生花凛「・・・乙葉ちゃん、あたしはあなたの事はいい友達だと思ってるよ」
柳生花凛「でも、オニーサンはあたしとママのだから それは忘れないで」
柳生花凛「もし手を出すようなら・・・!!」
葛城乙葉「ごっ、ごめんなさいぃ〜!!出しません〜!!」
橘宏美「こら花梨ちゃん!!何怖がらせてんだよ!?」
柳生花凛「ふーん、にぶちんのオニーサンが悪いんだもーん!!」
橘宏美「あのなぁ・・・だから俺は、花梨ちゃんや葛城さんみたいな未成年に手は・・・」
柳生花凛「その割りにはおっぱいから目が離せないようだけど?」
橘宏美「そ・・・それはそれ!!これはこれだよっ!!」
柳生花凛「・・・ふん!!オニーサンのにぶちん!!頭でっかち!!」
柳生花凛「・・・童貞むっつりすけべッ!!」
橘宏美「いや童貞もむっつりすけべも関係ないだろ!?」
・・・そんな個人個人のトラブルはありつつも、城南病院の生命線をかけた延命処置作戦
”鉱脈作戦”は開始された!!
〇走行する車内
活動家「あ、どうも!!久方ぶりです」
橘宏美「あなたは・・・」
橘宏美「・・・ああ!!あの時の漫画好きの方!!」
活動家「はい、今日はよろしくお願い致しますね」
橘宏美「こちらこそ!」
葛城乙葉「わっ・・・わたしも、よろしく・・・」
活動家「それでは自己紹介も済んだ所で、発電所に向けて出発しましょう!!」
〇大学病院
〇走行する車内
活動家「・・・・うう」
橘宏美「大丈夫ですか?なんか、調子悪そうですよ」
活動家「・・・ええ、ちょっと・・・」
活動家「・・・昨日から何も食べてないから、お腹すいちゃって」
橘宏美「きっ、昨日から!?」
橘宏美「どういう事です、確かに食料が減っているのはそうだけど、今はまだ大丈夫なんじゃ・・・」
活動家「・・・はい、実は我々人道同盟は・・・」
活動家「食肉は人道に反するとして、肉や動物の油・タンパク質を含んだ物を食べてはいけないという決まりがあるんです・・・」
橘宏美「・・・菜食主義ってやつですか」
橘宏美「でもそうなると、食べられるものも・・・」
活動家「はい、探索で手に入る物で食べられる物も限られてきます・・・」
活動家「動物由来のモノが使われてない物はほとんど無くて、だから何も・・・うう」
橘宏美「大丈夫ですか?途中でちょっと休んだ方が・・・」
橘宏美「・・・ぐう、俺は運転できないから・・・」
葛城乙葉「あ、あのっ・・・」
橘宏美「葛城さん?」
葛城乙葉「わ、わたし、お弁当いるかなって思って、これを・・・」
活動家「これは・・・オセキハン?でしたっけ」
橘宏美「しめたっ!!赤飯のおにぎりは腹持ちもいいし、動物由来のモンは使ってない」
橘宏美「同盟のルールに触れる事なく腹を満たせるって事だし、ちょっと車を止めて早いお昼にしましょう」
活動家「・・・・・・・・・」
活動家「・・・お気持ちは嬉しいですが、今は無理そうです・・・」
橘宏美「今は?それはどういう・・・」
葛城乙葉「・・・!!」
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