ちょっとしたトラブル発生したら…(脚本)
あの大人気TVシリーズ
待望の映画化!!
毎年サンタクロースを襲う悪の組織
『メルバイヤー!!』
子供たちのおもちゃを守るため
いざ立ち上がれ、
我らが美少女ファイター
まじかる・サンターズ!!
〇映画館の座席
みずき なな「皆さんこんにちは~!!」
みずき なな「メンバーで一番の頭脳の持ち主!! サンター・パープル役の みずきななで~す!!」
かしわぎ りょうこ「力仕事は私におまかせ!! サンター・オレンジ役の かしわぎりょうこです!!」
ほそき あずさ「メンバー随一の癒し系キャラ! サンター・ピンク役の ほそきあずさちゃんだよ~!!」
みずき なな「TVシリーズ放送開始から、今年で10年目、 記念すべきこの年に映画化された事嬉しく思います」
かしわぎ りょうこ「長かったよね〜・・・ 第一話放送の時って、みんな10歳だったもんね〜」
ほそき あずさ「そもそも、ストーリーの都合上・・・ 一年で一話しか放送できないから・・・」
かしわぎ りょうこ「そりゃ・・・ 私たちも十話分しか撮影してないのに、 もう20歳だからね〜・・・」
「・・・・・・」
みずき なな「そ、そんなことよりも、 今日はこんなにいっぱいのファンの方に来ていただいて・・・」
「ご来場ありがとうございます!!」
〇映画館の座席
みずき なな「さて、これから皆さんと作品を観ていくわけですが・・・」
乱入者「待て待て待て〜!! こんな上映会ぐちゃぐちゃにしてやる〜!!」
ほそき あずさ「出たな〜!! メルダイバーの構成員!!」
乱入者「は〜っ!? お前らに用は無い〜!!」
かしわぎ りょうこ「なんだと〜!? お前なんか、まじかる・サンターズが成敗してくれる!!」
乱入者「な、なに馬鹿なこと言ってやがる!?」
ほそき あずさ「さあ!! みんな行くよ〜!!」
みずき なな「お、お〜っ!!」
みずき なな「・・・・・・」
〇映画館の座席
かしわぎ りょうこ「くらえ〜!! まじかる・タイフーンキーーック!!」
まじかる・タイフーンキックとは、
ワイヤーで吊るし、高速回転させ回し蹴りを繰り出す技である・・・
普段はCGでド派手な演出であるが・・・
舞台で見ると、パンチラ状態の・・・
ただのスピンキック・・・
乱入者「い、痛てぇ〜!? 手加減なしかよ・・・!!」
ほそき あずさ「行くぞ〜!! まじかる・バーニングクロスチョ〜ップ!!」
まじかる・バーニングクロスチョップとは、
ワイヤーで吊るし、上空から派手な演出と一緒に下降して敵に体当たり・・・
普段はカメラアングル的に、おじさま達には大人気の技である・・・
しかし・・・
舞台なので、ただのチョップ・・・
乱入者「ぐはっ!! 喉元は、勘弁してくれ・・・」
観客
「チッ・・・見えねえじゃねーか・・・」
ほそき あずさ「そこの観客!! 残念がるんじゃない!!」
「さあ、パープル!! 決めちゃえ〜!!」
みずき なな「お、おう!!」
みずき なな「まじかる・スーパードリルキーーック!!」
まじかる・スーパードリルキックとは・・・
多少省略するが、ドリルのように回転しながら両足を揃えてのキック・・・
ま、まあ・・・
ドロップキックだね・・・
乱入者「うそーーーーーーーー!?」
ドサッ
〇映画館の座席
ほそき あずさ「今日も悪は栄えない!!」
かしわぎ りょうこ「クリスマスイブの夜だけ参上!!」
みずき なな「我ら、まじかる・サンターズ!!」
「子供たちの夢は、私たちが守る!!」
パチパチパチパチ・・・・・・
みずき なな「盛大な拍手ありがと〜!!」
〇撮影スタジオ
ほそき あずさ「みんな、お疲れ様〜!!」
みずき なな「ところで・・・ さっきの構成員って、なんか打ち合わせあったの?」
かしわぎ りょうこ「私は聞いてないよ・・・」
ほそき あずさ「えっ!? これって予定になかったの?」
みずき なな「あずさが急に演技始めたから、私だけ聞かされてないものだと・・・」
かしわぎ りょうこ「いきなり始めたから、つい・・・ 流れに乗ってやったけど・・・」
マネージャー
「お疲れ様でした!
不審者が乱入した時は、どうしようかと思いましたが・・・」
「えっ!?」
マネージャー
「さすが、場数踏んでらっしゃる!
無事警察に連れていかれましたよ!」
みずき なな「なんで、彼は乱入してきたの?」
マネージャー
「昔は10歳とかだから、微笑ましく観てたらしいんだけど・・・
最近は、お色気出てきて、このお色気を俺だけのものにするんだ~!
って、わけわかんないこと言ってたらしいよ・・・」
みずき なな「ま、まあ・・・ これだけ長くやってるとね・・・」
ほそき あずさ「十話分と映画しか撮ってないけどね・・・」
かしわぎ りょうこ「うちら・・・ お色気あったんだね・・・」
「はぁ~・・・」
マネージャー
「これから警察に言って、被害届出してきますね」
みずき なな「あ、ちょっとまって!!」
みずき なな「いままで、私たちの成長を見続けてくれて、いっぱい応援もしてくれたんだから・・・」
みずき なな「今回のことは、許してあげるって・・・ だから、これからも応援してね! って、伝えて!」
かしわぎ りょうこ「私も、そうしてくれたほうが嬉しいな・・・」
ほそき あずさ「だから、被害届出さないでね!」
マネージャー
「わかりました・・・
警察にそのように伝えてきますね」
みずき なな「ありがとう・・・」
ほそき あずさ「ねね、さっきの人・・・ 最後めちゃくちゃ吹っ飛んだよね!!」
かしわぎ りょうこ「ななのドロップキック・・・ あれはやばいよね・・・」
みずき なな「私のこと、乱暴者みたいに言わないでよ!!」
ほそき あずさ「やばい!! 攻撃される前に逃げろ~!!」
かしわぎ りょうこ「ま、まて!! 一人で逃げるな!! 私だけ殺されちゃうよ~!!」
みずき なな「お、おまえら~・・・」
「まじかる・スーパードリルキックくらわせてやる~!!」
みんなの気持ちが温かくてこちらも優しい気持ちで最後まで読ませて頂きました。誰にでも優しくできるのって簡単な事ではないですよね。
本物の乱入者にも優しくて、だからこそみんなのヒロインなんだなぁと思いました!
技の解説も楽しかったです!
温かい気持ちになれる女の子達ですね。
乱入者、演技じゃなくて本物だったんですね!!何事もなく、お手柄でしたね。最後も、乱入者のことを責めるわけでもなく、優しい終わり方でよかったです。