第三話 衝撃!未来から来た女(脚本)
〇一人部屋
突如として未来から来た謎の女マリア。
ハルカは詳しい事情を聞くために、彼女を自分の部屋へと案内した──
磯島ハルカ(2年以上この部屋に来ていないはずなのに、眠る前とあまり変わりがない・・・ なんだか、悪い夢を見てるみたい・・・)
マリア「ここがあなたの部屋・・・以外とシンプルね」
磯島ハルカ「マリアさん、詳しく教えてください。 未来で何があったんですか?」
マリア「ああ、そうだったわ」
マリア「まずはこの映像を見てちょうだい」
マリアは腕の端末を操作すると、そこからホログラム映像が映し出された──
〇荒廃した市街地
そこには、廃墟と化した街と巨大ロボットに囲まれた人間たちの様子が映し出されていた・・・
F地区市民「こ、こんなところに俺たちを集めて、一体何をするつもりだ・・・?」
「HARUKA様からノありガたいメッせージでス。 心シて聞くヨうに」
ロボットたちがそう告げると、彼らのスピーカーからHARUKAの声が発せられた
「『F地区にお住まいのみなさん、ご機嫌いかがですか? HARUKAです!』」
「『誠に残念ではございますが、厳正な審議の結果、あなた達F地区の皆さまを処分する事になりました』」
「『これも全ては地球のためなのです。 悪く思わないでくださいね』」
「『それではごきげんよう。 来世でまた会いましょう』」
F地区市民「い、いやだぁ! 死にたくない・・・!」
F地区市民「嫌ァ!こんな死に方嫌ァ!」
〇一人部屋
磯島ハルカ「これは・・・」
マリア「あなたが今いる時代から100年後の世界。 私の時代の光景よ」
磯島ハルカ「一体、なぜこんな事に・・・」
マリア「HARUKAは、この100年の間に日本の政治はおろか、世界全体を統治するシステムにまで上り詰めたのよ」
マリア「そして、増え続ける人類や悪化する地球環境の事を考えた結果、彼女は人類の数を減らすためにこのようなことをやり始めたの」
マリア「生き残れるのはHARUKAが選んだ上級市民だけ。 他の人類は生きる事も許されない、そんな世界なのよ」
磯島ハルカ「そんな・・・」
マリア「私はそんな未来を変えるべく、時空転送システムでHARUKAが生まれる前の時代に行こうとしたわ」
マリア「でも奴らの妨害に遭って座標がずれて、今の時代に来てしまったというわけなの」
磯島ハルカ「その時空転移システム・・・でしたっけ? それをまた使ってHARUKAが生まれる前の時代に行き直すことはできないんですか?」
マリア「残念ながら・・・ 妨害工作の影響でシステムが故障してしまってね。 しばらくは使うことができないわ」
磯島ハルカ「じゃあ、どうすれば・・・」
マリア「そうね・・・ HARUKAを破壊しても、作った人間がまた第二・第三のHARUKAを作るでしょうし・・・」
マリア「製作者を殺せばそれでいいのかもしれないけど、私としてはそんな手段は取りたくないのよね・・・」
マリア「・・・そうだ」
マリア「あなた、ブレイクダンスバトルでHARUKAと戦って、勝ちなさい。 もうそれしか方法は無いわ」
磯島ハルカ「えっ・・・ えぇー!?」
HARUKAさんの未来って……第一話から想像できないまさかのストーリー展開に驚きです!良い意味で裏切られっぱなしで楽しくなってきました!