第一話[とある村の言い伝え](脚本)
〇森の中
!注意!
この作品はBL&n番煎じな作品です!
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〇森の中
狐の嫁入り
日本の本州・四国・九州に伝わる怪異。
その現象には大きく分けて提灯の群れを思わせる夜間の無数の怪火と、日が照っているのに雨が降る、天気雨の2つのタイプがある。
いずれの現象も人間を化かすといわれた狐と関連づけられるほか、古典の怪談、随筆、伝説には異様な嫁入り行列の伝承も見られる。
地方によっては様々な呼び名があり同様の物を埼玉県草加市や石川県鳳珠郡能登町では「狐の嫁取り(きつねのよめとり)」といい、
静岡県沼津市などでは「狐の祝言(きつねのしゅうげん)」とも呼ぶ。
徳島県では、こうした怪火を嫁入りではなく狐の葬式とし、死者の出る予兆としている。
〇田舎駅の待合室
なぁ、今回のイケニエを見たか?
えぇ、見たわ。でも可笑しくないかしら?
イケニエって毎回女の子なんでしょう?
でもアレってどう見ても___
___男、じゃない?
〇集落の入口
昔々、オキツネサマと呼ばれる神様を祀っているとある村があった。
オキツネサマは不思議な力を持ち、長くその村を守っており村人もオキツネサマを祀る神社をとても大切にしておりました。
そんなある日のこと。
一人の男が村に訪ねてきた。
久し振りの旅人に村の人々は喜び、たくさんの食事を出し大いに饗[もてな]した。
そんな村総出の饗しに男が気を良くしていると一人の村人が男に何やら神妙な顔をして、
村人は、ここの村の森の奥にある神社には我らの狐の神様がいらっしゃる。だから森の奥の神社には入らないで欲しい、そう語った。
男はその場ではその言葉に了承した。が、男は神や仏は信じない、無神論者だった。
〇森の中
故に男は、この村の森の奥にある神を祀ってある神社とやらに行ってみることにした。
〇神社の本殿
森を抜けた先には大層大切に掃除がされてあるのだろう、神社があった。男が神社の境内を見回していると突然、
男の近くの草むらがなり美しい白い毛並みの狐が二匹飛び出して来た。
男は村人の話を思い出しその二匹の狐の内一匹を捕まえた。
そして神や仏を信じない無神論者な男はあろうことかその狐を殺してしまった。
先程まで男の腕の中で暴れていた狐が嘘の様に動かなくなった。そんな様子を見ていた片方の狐は危険を察知したのか逃げていった。
その狐の姿を見た男は
これが神の狐ならば大したこと無いじゃないか、と気を良くしながらもと来た道を戻って行った。
故に男は気付かなかったのだ。
先程逃げた筈の狐がジッと男を草むらの陰から見ていたことなど___
〇集落の入口
それから数日後_
村では女や子供が謎の症状によって殆どが床に伏しており、何故か男達だけは無事で村人達は頭を悩ませていた。
そしてまた数日後__
狐を殺してからも暫く村に留まっていた男が謎の死を遂げた。
村人達は慌てふためいた。だが、一人の村人が言った。こんな事になったのはあの男が来てからではないのか?と。
それを聞いた村人達は男が泊まっていた宿の男の部屋を探った。そして見つけた日記にはあの日神社で何をしたかが記されていた。
それを読んだ村人達は男に怒りを覚えた。
だが、それよりもまずはオキツネサマがどうすれば鎮まるのかを考えなくてはならない。
村人達がまたも頭を悩ませていると年に一度来る占い師が村にやって来ていた事を思い出し直ぐ様占って貰った。
するとこの村の健康な女を一人、イケニエに捧げよ、と占い師は言った。
占い師の言葉を信じた村人は村に残っていた健康な女を清めると、早速神社に向かわせた。すると村の謎の病がすっかり無くなった。
その後、村人達はオキツネサマに10年に一度、健康な女をイケニエとして神社に贈る様になったのだった__。
〇実家の居間
月音[母]「これがこの村に伝わる昔話よ、祈凜。 だからオキツネサマを怒らせてはダメよ?」
母さんが読んでくれた話は、その時まだ5歳だった俺にはあまり理解できない内容だった。
でも俺は理解した気になって懸命に母さんの言葉に頷いていた。
ひとくちに「狐の嫁入り」と言っても、場所によって現象や呼び方も様々なんですね。勉強になりました。なんとなく、最後の祈凛くんが男の子なのに生贄にされる子なのかな、と思いましたが。今後の展開が気になります。
バックミュージックもとても良かったです。人の良識とは、ということがとてもわかり易く表現されていてすっとストーリーの世界に入れました。