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さぶろう

第二話 ハルカとHARUKA(脚本)

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〇黒背景
  HARUKAが磯島ハルカと成り代わってから2年と3ヶ月が経った・・・

〇コンサート会場
  彼女の人気は本物の磯島ハルカの頃を遥かに上回り、芸能界でトップクラスの存在へと上り詰めていた。
  そんなある日の事──

〇病室のベッド
  本物の磯島ハルカが眠る病室──
磯島ハルカ「ん・・・んん・・・・・・」
磯島ハルカ(あれ・・・ここは・・・? 私、なんで病院にいるんだろう・・・)
磯島ハルカ(確かあの時・・・仕事に行こうとして階段で滑って転んで・・・)
磯島ハルカ「・・・ヤバい! 仕事に遅れる!」
廊下にいた看護師「い、磯島さん!? 大丈夫ですか!?」
  こうして、磯島ハルカは目を覚ました。
  連絡を受けた横山社長は、急いで車で迎えにきたのであった──

〇車内
横山社長「いや〜心配したんだぞ、ハルカ。 なんせ2年以上眠りについていたんだからな・・・」
磯島ハルカ「2年・・・? 私、そんなに眠っていたんですか!?」
横山社長「まぁこっちも色々と大変だったが、今はなんとかなってるよ。 ほら、あれを見なさい」
  横山社長が指差した先を見つめたハルカは驚愕した。

〇渋谷駅前
大型モニターの声「磯島ハルカニューシングル、「星の約束」、◯月◯日発売!」
通行人「すげぇよなぁ・・・磯島ハルカ」
通行人「ああ、この前出たアルバムもランキング1位になってたよな」
通行人「ファッションセンスもかなりいいよね〜 私もあんな風になりたいなぁ」

〇車内
磯島ハルカ「・・・なんなんですか、これ・・・ 私、今まで眠っていたんじゃないんですか・・・?」
横山社長「まぁ、この事は事務所に着いてからゆっくり説明するとしよう」
  ハルカを乗せた車は、そのまま事務所へと向かった

〇個別オフィス
横山社長「おう、今戻ったぞ」
HARUKA「あ、社長!おかえりなさい!」
磯島ハルカ「あの、社長・・・彼女は、いったい・・・」
横山社長「ああ、彼女はな・・・ 君の音声や思考パターンを正確にラーニングしたアンドロイドで、名前は・・・」
HARUKA「HARUKAです! よろしくお願いしますね、本物のハルカさん!」
磯島ハルカ「は、はぁ・・・」
横山社長「HARUKAは君が眠っていた2年間、君の代わりとなって芸能界の最先端を突っ走っていたんだ」
横山社長「彼女が稼いでくれたおかげで我が社が存在できているし、君も無事に退院する事ができた。 本当に救世主のような存在だよ・・・」
HARUKA「社長はほんと褒め上手ですね〜 救世主だなんて大袈裟ですよ⭐︎」
磯島ハルカ「ちょっ・・・ちょっと待ってくださいよ!」
磯島ハルカ「私が眠っている間にこんなものを作って、おまけにこんな手柄を横取りするような事・・・私は納得できません!」
谷原メイサ「でも、先ほど社長が言ったように彼女がいなければあなたも、この会社も無くなってたかもしれないんですよ・・・?」
磯島ハルカ「あなた・・・一体なんなんですか?」
谷原メイサ「私は谷原メイサ。 HARUKAの製作者よ」
磯島ハルカ「科学者のあなたが、どうしてこんなところに・・・?」
谷原メイサ「私はね、科学の力を善意のために使いたかったの。 そしてちょうど社長さんが困ってるのを見かけてね、HARUKAを作ったのよ」
横山社長「そうだ、谷原さんはとてもいい方でな・・・ 彼女が作ったHARUKAのおかげで」
磯島ハルカ「もういいです! これからはもうそのロボット人形に全部やってもらってください!」
磯島ハルカ「私はもう・・・この事務所を抜けます!」

〇街中の道路
磯島ハルカ(私が寝ている間に、私の偽物が私の代わりになってのさばって・・・)
磯島ハルカ(もう、どうすればいいのかわからないよ・・・)
磯島ハルカ「な、なに!?」
マリア「あなた・・・磯島ハルカね?」
磯島ハルカ「え、はい、そうですけど・・・」
マリア「今は西暦何年の何月何日?」
磯島ハルカ「え・・・? え〜と・・・20◯◯年の◯月◯日・・・です・・・多分」
マリア「しまった・・・もうHARUKAは完成していたのね・・・」
磯島ハルカ「あの〜・・・ところで、あなたは・・・?」
マリア「私の名前はマリア。 未来から来たの」
磯島ハルカ「え・・・ えぇ〜〜!!!」

次のエピソード:第三話 衝撃!未来から来た女

コメント

  • 2年3ヶ月、、、長い眠りですね。
    目を覚ましたハルカさん、彼女が抱える葛藤や戸惑いについて物語が進むと思ったところ、、新キャラ!? 想像していない展開にワクワクです!

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