5.争奪杯本格的に始まる(脚本)
〇塔のある都市外観
そしてあっという間に時は流れ
ゴリラ・タワー争奪杯本番の前日になった
それぞれの思い
それぞれの野望
それぞれのチャレンジ
ゴリラ・タワーでそれらがぶつかる
その日がやってくる
マスターゴリラ「これが最後のゴリラ・タワー争奪杯だ 私も全力で仕掛けよう 人間たちよ、せいぜい競うがよい フフフ・・・ ハッハッハッハ!」
〇一軒家
ここはカテルの家
山田ヤマヲ「ただいま」
山田カテル「あ、父さんお帰り」
〇狭い畳部屋
山田カテル「飯作っといたぜ」
山田ヤマヲ「いつも悪いね さいきん仕事が忙しくて」
山田カテル「営業の仕事に回されたんだっけ? でも忙しいのは商売繁盛の証拠っしょ」
山田ヤマヲ「そうだな ノルマはきついが、やりがいはあるよ カテルはどうなんだ? なんかゴリラ・タワーの大会に 出るとか言ってたな」
山田カテル「そう ゴリラ・タワー争奪杯 いよいよ明日が本番なんよ 優勝したら100万円だよ」
山田ヤマヲ「そうか クラーク博士の少年よ、大志を抱け じゃないが、若者が野望に燃えるのは 良いことだ」
山田カテル「面と向かって言うのも何だけど 父さんがつけてくれた、この名前 気に入ってる 俺はカテル、だから絶対負けない」
山田ヤマヲ「・・・・・・ とにかく今日は早く寝て 明日に備えるんだな」
山田カテル「うん おやすみー」
〇飲み屋街
その一方
まだ眠らない男もいた
タカシ「君ひどいね 学業も優秀、陸上選手としても期待される ボクをこんなとこに呼び出すなんて」
才馬ヤブル「エリート学生のための 社会勉強ってわけさ」
タカシ「冗談 そんなわけないだろ」
才馬ヤブル「単刀直入に言う 俺と組んで ゴリラ・タワー争奪杯に出てほしい」
タカシ「面白いこと言うね 勉強になるよ で、条件は?」
才馬ヤブル「貴様もただの秀才じゃねーな 条件は・・・・・・」
〇塔のある都市外観
野望
承認欲求
祈り
ロマン
運命
そのすべてが、巡り合う
そんな日が・・・・・・
〇塔のある都市外観
来た!
職員「さあ、これより 泣いても笑っても最後! 最後のゴリラ・タワー争奪杯が はじまります!」
職員「主催者のマスターゴリラさまより 皆様に挨拶があります!」
「マスターゴリラさまの おな〜り〜」
おおお・・・・・・
(客席がざわめく)
マスターゴリラ「私は、ゴリラ・タワー争奪杯を通じて、 伝えたいことがたくさんあった! 今回もそれが伝わり切るかどうかは わからない」
マスターゴリラ「しかし! 知ろうとしなければ何も分からず 歩みださなければ世界の広さも 知覚できないだろう! 挑戦者たちに敬意を表する!」
マスターゴリラ「君たちはこの紙束にどんな意味を 見出す? 100万円を目指す君たちの奮闘を 期待しておるよ ファファファ」
〇時計台の中
職員「ここが第一階層 パズル&ラビリンスの会場になります」
職員「パズル&ラビリンスは パズルを解いてポイントを集めながら 制限時間内に迷路をクリアします」
職員「脱出できても、3ポイントなければ 失格! 頭脳と体力、チームワークを試されます」
職員「迷路内で敵チームと鉢合わせになったら ハリセンでバトル! 勝ったらポイントを奪えます ではでは、早速勝負!」
シャドウ「第一試合に出場する チーム、シャドウ&レイの頭脳 シャドウよ」
レイ「同じく、チーム、シャドウ&レイの 体力担当のレイなんだぜ 相手のクラゲ&ヒトデってチームは どんなんだい?」
クラゲ「絶対」
ヒトデ「負けない!」
クラゲ「迷路がなんぼもんじゃー!」
レイ「は、早い」
シャドウ「でも、パズルはうちらのほうが たくさん解いてる! レイ!ポイントを持って さっさと脱出よ!」
レイ「げげ! 相手チームと鉢合わせして しまったんだぜ」
ヒトデ「ポイントゲットのチャンス!」
レイ「こいつら はじめから、パズル解く気ねえな ぎゃー!ポイントが奪われる!」
レイ「いで! ていうかなんかムカつく ハリセンって昭和のノリかよ!」
クラゲ「へへーん!勝ちは勝ちだもんね ゴール!」
職員「勝ったのはクラゲ&ヒトデチーム! おめでとう! 選手の皆さんは 次の試合まですこし待機してください」
山田カテル「なんでい パズル&ラビリンスなんて アトラクションみてーじゃん ハリセンバトル?ヌルゲーじゃね?」
名取キクオ「ぼくらの場合は どうもそうは行かないみたいだ 次の試合は・・・・・・」
名取キクオ「ぼくらとヤブルのチームの試合だよ!」
山田カテル「なるほど ならば、どんな手を使ってくるか わかんねーかもな」
次回
カテルとキクオのVギークスと
ヤブルとタカシのエレクトリックシープが
迷宮にて相まみえる!
つづく