第三話 前科少女、野球をする(脚本)
〇けもの道
レイ・トランクィリ「よし!」
レイ・トランクィリ「ゴブリンの生肉とムカデの特製なんちゃらの完成!!」
レイ・トランクィリ「おえっ・・・・・・」
レイ・トランクィリ「臭っせ・・・・・・不味すぎるだろ・・・・・・」
ルモル・フローリー「貴方、そこで何をしているの?」
レイ・トランクィリ「何って、見りゃわかんだろ」
レイ・トランクィリ「飯だよ、飯」
ルモル・フローリー「それが・・・・・・食べ物・・・・・・?」
レイ・トランクィリ「仕方ねぇだろ、金無ぇんだからよ」
ルモル・フローリー「可哀想に・・・・・・」
レイ・トランクィリ「うっせー、用無いならあっち行けよ!」
レイ・トランクィリ「それともこの魔獣を持って行って試験に合格してぇのかよ」
ルモル・フローリー「私はもう合格した」
レイ・トランクィリ「ハッ、それならあたしに用はねーだろ、さっさと行けよ」
ルモル・フローリー「そうさせてもらうわ」
レイ・トランクィリ「吐きそうだぜ・・・・・・」
ルモル・フローリー「今度は内臓を抜いてからハーブでも入れて調理したら?」
レイ・トランクィリ「はーぶ・・・・・・?なんだそれ」
レイ・トランクィリ「・・・・・・・・・・・・行っちまった、あたしもこの魔獣を届けて来るかな」
〇けもの道
リアーナ・エーコ「ええ、確かに討伐された魔獣ですね」
リアーナ・エーコ「おめでとうございます、あなたは冒険者となる資格を得ました」
レイ・トランクィリ「手応えが全く無かったぜ、こんな簡単な試験でいいのかよ」
リアーナ・エーコ「人手は多いに越したことはありませんわ」
レイ・トランクィリ「はなから合格させる気だったってことかよ」
レイ・トランクィリ「だったら5日前に合格させろや!!!」
リアーナ・エーコ「うふふ、5日前のことは知りませんが申し訳ありませんわ〜」
レイ・トランクィリ「チッ・・・・・・」
レイ・トランクィリ「うっ・・・・・・」
レイ・トランクィリ「うぅっ・・・・・・!!」
リアーナ・エーコ「あら、どうされました?」
レイ・トランクィリ「腹痛てぇ・・・・・・クソッ、あんとき食った魔獣のせいだ!」
レイは、お腹を抑えて駆け出していった。
リアーナ・エーコ「ゴブリンを食べた・・・・・・?」
リアーナ・エーコ「面白いですわ!気に入りました」
リアーナ・エーコ「レイ・トランクィリ・・・・・・覚えておきましょう」
〇けもの道
リアーナ・エーコ「ここに集まってもらった15名の方は合格者ですわ!」
リアーナ・エーコ「おめでとうございますわ!これから冒険者として身を粉にして働いて下さいね!」
レイ・トランクィリ(全員合格だと思ったが・・・・・・半分くらいか)
レイ・トランクィリ(あの程度の魔物に負ける奴もいるのか)
レイ・トランクィリ(まあ、腹の中では中々強かったか)
レイ・トランクィリ(慣れれば大したこと無かったけどな、美味く食えたぜ)
サティ・メソエル「冒険者になっちゃった・・・・・・」
レティシア・コーラル「やったね!サティ!」
レイ・トランクィリ(コイツらは残ったみたいだな)
レイ・トランクィリ(あとは・・・・・・)
オルドー・クラーク「君も合格したのか!見直したぞ!」
レイ・トランクィリ「お前も生きてたのかよ」
オルドー・クラーク「当然!クラーク家の跡取り息子だからな!このくらい簡単なことだ!」
レイ・トランクィリ「だからそんな家知らねぇよ・・・・・・」
オルドー・クラーク「何はともあれ」
オルドー・クラーク「これからよろしくな!」
オルドーは、右手を差し出す。
レイ・トランクィリ「おう!よろしくな!」
レイは、オルドーと握手をした。
〇洋館の玄関ホール
一週間後・・・・・・
レイは、ギルド本部に呼び出された。
レイ・トランクィリ「さっさと仕事寄越せよ!!草と虫以外も食わせろ!!!」
ギルド受付「・・・・・・レイさんに任務です」
そう言って、男は一枚の紙を取り出す。
レイ・トランクィリ「えっと〜・・・・・・マルテ・・・・・・まち・・・・・・に・・・・・・」
レイ・トランクィリ(コイツらの文章読みづれぇ・・・・・・前も乙だの甲だの見たこともねぇ字だったし・・・・・・)
ギルド受付「マルテ町の野球場に出没したオークの群れを討伐して下さい」
レイ・トランクィリ「なるほど!だからあたしってわけか!」
ギルド受付「・・・・・・・・・・・・?」
レイ・トランクィリ「あたしは昔野球やってたんだよ!!」
レイ・トランクィリ「まあ、乱闘事件起こしたせいでやめさせられちまったけどな!!」
ギルド受付「そうですか、それでは向かってください」
〇巨大ドーム
レイ・トランクィリ「デカい球場だなー!!」
レイ・トランクィリ「こんな球場で三振取ったりホームラン打ったら気持ちいいだろうなー!!」
レイ・トランクィリ「選手入場ー!!」
〇野外球場
レイ・トランクィリ「懐かしいなー!!」
レイ・トランクィリ「それで、おーくとやらは・・・・・・」
レイ・トランクィリ「アイツらか!野球やる気満々だな!!」
オーク「グォ!?」
オーク「だ、ダレだ!?」
レイ・トランクィリ「あたしはレイ!!冒険者だ!!」
「ボウケンシャ!?」
レイ・トランクィリ「まあ待ってろ!!着替えてくるから!」
レイ・トランクィリ「やっきゅう!やっきゅう〜!」
〇野外球場
レイ・トランクィリ「ユニホーム勝手に借りちまったけど・・・・・・」
レイ・トランクィリ「まあいいよな!!ユニホーム最高だぜ!!」
レイ・トランクィリ「おーい!おーくー!野球すっぞー!!」
オーク「グォ・・・・・・?」
レイ・トランクィリ「先攻?後攻?」
オーク「せ、せんこー・・・・・・」
レイ・トランクィリ「わかった!お前ら打順決めとけよ!」
「グォ・・・・・・なんだ・・・・・・こいつ・・・・・・」
レイ・トランクィリ(マウンドからの景色・・・・・・懐かしいぜ)
レイ・トランクィリ(よし、空振り・・・・・・って・・・・・・!)
レイ・トランクィリ「キャッチャーいねぇじゃねぇか!!」
レイ・トランクィリ「でもアイツら気づいてねぇな・・・・・・」
レイ・トランクィリ「それならいいや!続けるか!!」
レイは、9球で三者三振にしてみせた。
レイ・トランクィリ「次はあたしの攻撃だな!お前ら!守備につけ!」
オーク「グォ・・・・・・」
レイ・トランクィリ「よし!来い!!」
オーク「グォ・・・・・・」
オーク(コイツ・・・・・・敵・・・・・・)
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突然の野球場、そしてオークとの野球勝負、終いにはデッドボールからの乱闘で討伐完了www
衝撃の初任務に笑ってしまいました!