とある王国の異世界難民問題

ぽんたろう

プロローグ(脚本)

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〇西洋の街並み
騎士「もうこれは私の手には負えない」
村長「そ、そんなこと言わないでくだされ」
騎士「本当にすまない」
騎士「失礼」
村長「もはや、国からも神からも見放されたか」

〇城の廊下
ユーリ・エルファール「まさか、陛下直々に 勅令を与えていただけるなんて」
シャルティア・グレーシア「それだけ信頼されてるってことだよ」
ユーリ・エルファール「皇女様が言うんだから そうだと、ありがたいな」
ユーリ・エルファール「でも、お会いするのは緊張する」
シャルティア・グレーシア「大丈夫大丈夫」

〇謁見の間
ゼファー・グレーシア「ユーリよ、よく来てくれた」
ゼファー・グレーシア「顔を上げい」
ユーリ・エルファール「はっ」
ゼファー・グレーシア「畏まるな」
ゼファー・グレーシア「言葉も崩して良い」
ユーリ・エルファール「そういうわけにはいきません」
シャルティア・グレーシア「陛下、それは無理というものです」
シャルティア・グレーシア「ユーリの性格はご存知でしょう?」
ゼファー・グレーシア「そ、そうか?」
ゼファー・グレーシア「変なところが真面目なのは 誰に似たんだろうな」
シャルティア・グレーシア「それより、勅令をお願い致します」
ゼファー・グレーシア「分かった」
ゼファー・グレーシア「お主らもラーヒユ村を知っているだろ」
ユーリ・エルファール「存じております」
ゼファー・グレーシア「国民の混乱を避けるため あることに箝口令を出している」
ユーリ・エルファール「その内容とは?」
ゼファー・グレーシア「難民だ」
ユーリ・エルファール「難民?近隣諸国では しばらくの間戦は起きていませんが」
ゼファー・グレーシア「その通り」
ゼファー・グレーシア「普通の難民であれば これまでの経験を活かすことが出来て 問題ないのだ」
ゼファー・グレーシア「しかしだ」
ゼファー・グレーシア「最初は一人の放浪者を 保護したことから始まった」
ゼファー・グレーシア「やがて、放浪者たちが徐々に集まり出し 難民と化してしまったのだ」
ゼファー・グレーシア「さらに、その放浪者たち この世界の住人ではないらしく 『異世界から来た』と主張している」
ゼファー・グレーシア「言葉、装束、文化など異なる部分が 多々あるらしい」
シャルティア・グレーシア「でも、どうして箝口令を?」
ゼファー・グレーシア「その難民の数はおよそ100余り」
ユーリ・エルファール「100!?」
ゼファー・グレーシア「その通り わずか100人足らずの村に あまりにも多すぎる」
ゼファー・グレーシア「放浪者が異質な存在であるゆえに 国民の不安を助長しかねないため おおやけにすることは控えてきた」
ゼファー・グレーシア「だが、それも限界 あまりにも増えすぎ、村の財政は圧迫」
ゼファー・グレーシア「支援も行っているが 村民の心身は限界なのだ」
ユーリ・エルファール「つまり、私にその難民問題を 解決すべく勅命をお出しになられたということですね」
ゼファー・グレーシア「そうだ」
ゼファー・グレーシア「これまで、武官、文官、問わず 解決に当たらせたがことごとく 失敗し戻ってきた」
シャルティア・グレーシア「相当苦労したんでしょうね」
ゼファー・グレーシア「その通り」
ゼファー・グレーシア「難民たちの問題点を簡潔に述べる」
ゼファー・グレーシア「1つ その者たちは2、3日の割合で増え続け これは村の財政、居住問題を 脅かしていること」
ゼファー・グレーシア「2つ その者たちとコミュケーションは 取ることは困難であること 言葉が通じても話が通じないらしい」
ゼファー・グレーシア「3つ その者たちは協力的ではないため 生産性がなくただ食料を消費し続けている」
ユーリ・エルファール「聞いてるだけで頭痛くなりますね」
ゼファー・グレーシア「その通り、これまで問題対策に 関わった全員が療養中だ それでも受けてくれるか?」
ユーリ・エルファール「仰せのままに」
ゼファー・グレーシア「では、改めて命ずる」
ゼファー・グレーシア「ユーリ・エルファールに ラーヒユ村の難民問題の解決を命ずる」
ユーリ・エルファール「御意」

〇荒れた小屋
石井「ふふふ」
村田「くくく」

次のエピソード:第1話『難民たち』

コメント

  • こんばんは!
    難民がテーマの異世界物ですか!新しいですね!
    何から始めたらいいのか検討も付きません😂💦

  • 切り口が鋭いですね。「共生」でも「侵略」でもなく「難民」とするところに、これから始まる物語が面白いであろうと感じさせてくれますね!

  • 面白いですね🤣
    途中から気づいてしまったのですが、ラストの描写ピシャリと想像が当たってしまったので、思わず吹き出してしまいました🤣

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