バルタッシュ伝説

ナスカ

第2話:聖剣(脚本)

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〇原っぱ
  クアール草原──
バルタッシュ「疲れた。」
ティナ「軟弱。」
バルタッシュ「息が出来ない・・・」
ティナ「それはかわいそうに。」
バルタッシュ「酷いアマだ・・・」
アレック「ティナ君は疲れてないのかい?」
ティナ「そりゃ疲れてますけど・・・重い鎧着てる連中の中じゃ弱音は吐けないなと思って~」
バルタッシュ「本当かよ?」
バルタッシュ「お前そういうキャラじゃないだろ!!!!」
ティナ「激しく失礼。」
アレック「実際かなりハードな予定を組んだからね。」
アレック「連中も皆鍛えてはいるが、早く町で休ませてやりたいもんだよ」
バルタッシュ「人使いが荒いんだよな!!!」
アレック「もちろん自覚している!!」
バルタッシュ「アンタ・・・いつか過労で人を殺すぞ?」
ティナ「過失で仲間殺したヤツがなんか言ってる・・・」
アレック「ハハッ!本当に仲がいいな君達は!!」
ティナ「・・・腐れ縁ですよ・・・」
アレック「でも婚約者なんだろ?」
ティナ「親同士が勝手に決めた系ですよ・・・ 私達は生まれた時から仲悪いんで!!」
バルタッシュ「全くもって・・・」
バルタッシュ「その通り!!!!!!!」
アレック((お似合いだと思うんだがな))
アレック「そうだ。今のうちに君達を守ってくれる護衛の2人を紹介しておこうか」
ティナ「護衛ですか・・・?」
バルタッシュ「そんなのはいいんで、おんぶしてくれるママがいい」
ティナ「婚約相手が情けなさすぎて泣けてきた」
  アレックが隊員の方に手招きすると、2名の兵士が小走りに2人の前にやってきた
ニラレヴァ「初めまして、お初お目にかかります」
ニラレヴァ「近衛隊士見習いのニラレヴァ・イオレットと申します。宜しくお願いします」
ランパス「同じく、近衛隊のランパス・エーカーだ!! よろしくな!!」
ティナ「あ、どうも。ティナ・エリングです。」
ティナ「そっちのオギャ太郎はバルタッシュで。 今回はよろしくお願いします」
ランパス「おう!!宜しくな!! ティナ、バルタッシュ!!」
ニラレヴァ「宜しくお願いします。」
ティナ((華奢な娘ね・・・兵士の見込みなんてなさそう))
ティナ((隊長の愛人・・・趣味か・・・?))
ティナ((気に入らねーからカマかけてみっか・・・))
ティナ「『ばーーおーーーーーんっ!!!!!(奇声)』」
ニラレヴァ「っ・・・!」
ティナ「ビビってやんのー!!!! やーいやーい!!」
ニラレヴァ「チビりました。。」
ティナ「誰かタオル持ってきて!!!!」
バルタッシュ(なんかあいつアレグに似てるな・・・)
アレグ「いっちょ派手にやってやろうぜ!!」
ランパス「・・・? どうかしたのか?」
バルタッシュ「あ、いや・・・ 死んだ戦友と同一人物だったもんでね・・・」
ランパス「?・・・そうか?」
ランパス「多分だけど大人の事情的なヤツで、大した意味や伏線は無いと思うぞ」
ランパス「俺兄弟いねーし」
バルタッシュ「そか・・・」
ランパス「因みに差し支えなけけりゃその・・・戦友はなぜ・・・?」
バルタッシュ「殺された」
ランパス「なるほど・・・」
バルタッシュ「ドラゴンに・・・」
ランパス「!!そ、そうか・・・」
バルタッシュ「刹那で灰に・・・」
ランパス「そりゃ仇討ちの一つもしねー訳にはいかねーな・・・」
バルタッシュ「・・・(俺が死地に追いやったことは黙っとこ)」
ランパス「必ず成し遂げよう!!!!!!」
バルタッシュ「(うなずく)」
アレック「総員止まれーーーー!!!!!」
バルタッシュ「?・・・どうかしたのか?」
ティナ(??)
アレック「この辺りに魔物の気配がする! 恐らく数は少数だが・・・」
アレック「総員警戒態勢!! 周囲に魔物が潜んでいないか注意深く観察しつつ、速やかに陣形を組め!!」
「了解です!!!」
バルタッシュ「慕われてんなぁ・・・妬いちまうぜ・・・」
ティナ「こんな見通しのいい場所で魔物なんて潜めるの・・・?」
アレック「割と潜んでいるよ」
ティナ「そうなんだ・・・」
ティナ「でも私の魔力網は何も探知しないけど・・・」
ニラレヴァ「いえ、確かに魔物の臭いがします・・・ 虎視眈々とこちらを狙っている・・・」
ティナ「あんたパンツちゃんと替えた?」
ニラレヴァ「嗅がないでください!!!!」
バルタッシュ「ニオイとかで分かんのかよ・・・」
ニラレヴァ「嗅覚は立派な戦術です。 身につけておくに越したことはありません」
アレック「俺のはただのカンだけどな!!」
アレック「だが長年の経験から来る勘ってのは、当たることも多いんだぞ?」
ティナ((非科学的な人だわ・・・))
ランパス「待て!! ・・・マジで来やがったぞ!!!!」

〇原っぱ
草原の魔物「ギーーーーーーー!!!!」
バルタッシュ「うわ!!どこからどう見ても魔物だわ!!」
ティナ「ガチめにキモいやつ来たわね!!」
草原の魔物「キーーーー・・・」
ティナ((落ち込んでる・・・?))
バルタッシュ「今だくらえ伝説の剣!!!!」
草原の魔物「キ・・・?」
ティナ(効いてる・・・?)
ティナ(まさか本当にバルタッシュに伝説の勇者の素質が・・・?)
草原の魔物「ギイイイィィーーーー!!!(激昂)」
バルタッシュ「うわーーーーーーーーッッッ!!!!!!」
ティナ「って、煽っただけかい!!!」
ニラレヴァ「ふんっ!!!閃空斬!!!!」
草原の魔物「ギャーーーーー!!!!!」
バルタッシュ「や、やったか」
バルタッシュ「助かった・・・褒めて遣わす」
ランパス「気をつけろ!!立て続けにくるぞ!!!」
草原の魔物「ギギィーーーー!!!」
バルタッシュ「誰かーーーーー!!!!!!!!」
バルタッシュ「なんで俺ばっか狙うのーーーー!!!!!!!?」
ティナ「格下に見られてんじゃない?」
草原の魔物「ギーーーーーーー!!!!!」
ティナ「って、こっちにも来たし!!!!!!!?」
バルタッシュ「格下に見られてんじゃねーの!?!?」
ランパス「下がれ2人共!!俺が相手する!!!!」
ランパス「はぁぁぁぁぁぁっ!!!!!!断空閃!!!」
草原の魔物「ギ・・・ギギ・・・!!」
ニラレヴァ「まだまだ来ます!!!」
アレック((なぜ一度にこれだけの魔物が・・・?))
アレック((まさかこれもドラゴンの影響なのか・・・?))
アレック((ドラゴン・・・ 全ての魔物の頂点に君臨する存在・・・ いにしえの龍種の末裔か・・・))
アレック((下級の魔物を配下にし、知能を与えて凶暴化させる種もいたとは聞くが・・・))
近衛隊員「くっ!!来るな・・・!! 隊長には近付かせない!! うおおぉぉぉ!!!!」
草原の魔物「グギギギギギ・・・・・・・・・!!!!!」
アレック「っ!!いかん、下がれ!!!」
ニラレヴァ「援護します!!!!」
近衛隊員「た、助かっ・・・・・・」
近衛隊員「ゴフッ・・・!」
草原の魔物「ゲギギギギャオーー!!!」
ニラレヴァ「・・・!! ・・・よくも・・・仲間をッ・・・!」
ランパス「クソッ!どうなってんだこいつら!! やけに連携が取れてる!!」
ランパス「俺たち、魔物の巣でも踏み割っちまったか!?」
ニラレヴァ「厄介ですね・・・」
ニラレヴァ「そのような知性のある種ではなかったはずですが・・・」
ランパス「ニラレヴァ!! 俺達二人で隊長をお守りするぞ!!!!」
ニラレヴァ「言われるまでも・・・!!」
アレック「いや、二人はバルタッシュ君とティナ君の護衛を頼む」
アレック((これ以上ここで人命を犠牲にする訳にはいかない・・・!!))
アレック((仕方ない・・・ドラゴン戦に備え多少は温存しておきたかったのだが・・・))
アレック「総員退避!!!!! これより『聖剣』を発動する!!!!!」
ランパス「聖剣・・・!?」
ニラレヴァ「まさか・・・隊長・・・!!」
アレック「ランパス、ニラレヴァ!! ティナ君とバルタッシュ君を連れて即刻、私から離れろ!!!」
アレック「他の者もすぐに離脱するんだ!!!!」
ランパス「りょ、了解!!」
ニラレヴァ「・・・かしこまりました!」
バルタッシュ「なんだ?あの人、主役の俺を差し置いて何かしようとしてるぞ・・・」
ティナ「いいから離れるわよ!!! ・・・こんな所で犬死してなるものかい!!!」
アレック((全員離れたな、よし・・・))
  アレックは高々と天に剣を翳した─
アレック「唸(うな)れよ我が聖剣!! そして悪しき者を打ち払いし光となれ!!!!」
  すると天から伸びた一筋の光線が剣先に集まってゆき─
  やがて無数の光の粒子を周囲に放散し始める─
アレック「はぁぁぁぁーーーー!!!!!!!!!」
  そしてそれらが臨界点に達した時・・・眩い閃光と共に放たれた爆発が周囲一帯を飲み込んだ─
  やがて爆縮した光の後には、全ての敵が完全に消し去られてしまっていた・・・
バルタッシュ「なんだ今の技すげぇ!!!」
ティナ「魔法じゃないのよね・・・? 敵が跡形もなく消し飛んだわよ・・・」
ランパス(あれが聖剣・・・この目で見るのは初めてだが、これほどまでとは・・・)
ニラレヴァ(選ばれし騎士のみ体得する事が許されるという伝説の秘技ですか・・・)
ティナ(ああいうのと結婚したいわ!!)
アレック「ハァ・・・ハァ・・・」
アレック「・・・片付いたか・・・」
ランパス「・・・ッ!隊長! ご無事ですか!?」
アレック「ああ・・・何とかな・・・ 先を急ごう・・・」
アレック「次はワンパの森だ・・・! 今のうちに突破する!総員私に続け!!」
ニラレヴァ(目に見えて疲労が・・・ 聖剣とは一度の使用でそこまで・・・)
バルタッシュ「くそ・・・いい所全部持ってかれた・・・」
バルタッシュ(俺だってユングヴァール家の子爵なんだぞ・・・!!今に見せてやる!!)

〇森の中
  ワンパの森──
アレック「すまない、この辺りで一度休憩しよう・・・」
「了解です!!」
アレック(クソッ私が足でまといになるとは・・・)
バルタッシュ「・・・」
バルタッシュ(何だかんだ無理してたんだなあの人・・・)
バルタッシュ「俺がもっと戦えていれば・・・」
バルタッシュ「何ゆえ俺はこうも無力なのだろうか──」
バルタッシュ(この剣を小屋で発見したときは世界を統べるほどの力を手にしたと思ったが・・・)
バルタッシュ(未だに俺にはさしたる力を発揮してくれない・・・)
バルタッシュ(・・・・・・まさかニセモノ?)
バルタッシュ(それとも俺の素質の問題ですか??)
ニラレヴァ「・・・」
ニラレヴァ「失礼、少し宜しいですか?」
バルタッシュ「うわぁーーーっ!!!!」
ニラレヴァ「・・・」
ニラレヴァ「先程持っていらしたその剣・・・」
バルタッシュ「あぁ!?これ!?これが何!?」
バルタッシュ(えっ、伝説の剣って国宝みたく押収されるやつ?)
バルタッシュ(それは困る!!!!俺はこの剣で世界を支配すると決めているんだ!!!!)
バルタッシュ「コレは俺のものだ!!俺のものだ!!!!!!」
ニラレヴァ「そ、そうでしたか・・・それは申し訳ありませんでした・・・」
ニラレヴァ「ただ・・・少し気になったもので。」
ニラレヴァ「その特徴的な柄と黄金の刀身を、何かの書物で見たことが・・・」
ニラレヴァ「確か・・・伝説の勇者が──」
バルタッシュ「ハイィィーーーッ!!伝説の勇者!!それ俺!!!! だからこの剣、俺んだから!!!!!!」
バルタッシュ「それともなにか!?!? 伝説の勇者の剣を伝説の勇者の俺が持ってたらおかしい理由でもあるんですか!?!?!?」
ニラレヴァ「あ、いえ・・・そんなつもりは・・・」
バルタッシュ「チッ!何も知らねぇアマがよぉ・・・!! 自慢の嗅覚で察してくれよ!!男の傷心をよぉ!!!!」
ニラレヴァ(・・・何か傷つけるようなことを言ったでしょうか・・・?)
ニラレヴァ(あぁ・・・彼はさっき私に守られたことが屈辱的だったのかも・・・)
ニラレヴァ(貴族様のプライドをいたずらに傷付けてしまったのですね)
ニラレヴァ(勇者のフリして自分を鼓舞されているくらいの方ですし・・・)
ニラレヴァ(多分承認欲求とんでもない方なのでしょう・・・)
ランパス「ニラレヴァちょっといいか?」
ニラレヴァ「はい?どうされましたか?」
ランパス「実はずっと隊長の体調が優れなくてな・・・」
ニラレヴァ(隊長の体調・・・プフッ・・・!)
ニラレヴァ「あぁ・・・やはりそうですか・・・」
ランパス「ここに来るまで相当無理してたみたいだし・・・聖剣使ってから特にな・・・」
ニラレヴァ(隊長の体調・・・センスのないこと・・・)
ランパス「・・・ニラレヴァ?」
ニラレヴァ「聞いていますよ。・・・何でしたっけ?」
ランパス「それで皆の体力も落ちてきてるし、近くの川で水でも汲んで来たいんだが・・・」
ランパス「聞くにこの森には魔物の縄張りも多いって話でな・・・」
ランパス「お前の鼻に頼りたいって思ったんだ」
ニラレヴァ「なるほど。いい提案ですね」
ニラレヴァ「ところで・・・行くのは私と貴方の2人なのですか・・・?」
ランパス「ああ・・・嫌か?」
ニラレヴァ「いえ別に・・・ では早く行きましょう。」
ニラレヴァ(仮に本物の伝説の剣なら、「あの方」の為に回収する必要があったのですが・・・)
ニラレヴァ(多分あの貴族様のおもちゃでしょう──)
ニラレヴァ(人様の精神的な支えをいたずらに奪うのは私の正義に反します)
ランパス「じゃあちょっくら行ってくる!見張り頼んだぜ!」
バルタッシュ「・・・」
バルタッシュ((いや、護衛対象放ったらかしてイチャついてんじゃねーよ!いいご身分だな!!))

〇山中の川
ランパス「よかった、割と近くに川があったな!」
ニラレヴァ「道中も上手く魔物をかわして来れましたね。」
ランパス「ホント!! すげー能力だよな!正直、羨ましいよ!」
ニラレヴァ「いえ・・・それよりも早く隊長様の為にお水を汲んで帰りましょう」
ランパス「あぁ!・・・まったく隊長が聖剣発動した時はビビったぜ!」
ニラレヴァ「噂に違わず、かなり体力を消耗する技のようですね」
ニラレヴァ「それでも部隊を消耗させないため、隊長自らそのお力を振るわれた・・・」
ニラレヴァ「本当に頭が上がりません」
ランパス「全くだよな!!ははっ!!」
ランパス「・・・」
ランパス「そ、そういや知ってるか?隊長が騎士隊を志した理由!!」
ニラレヴァ「いえ、存じませんが・・・」
ニラレヴァ「どういった理由なのですか・・・?」
ランパス「それがさ!!ギャンブルで負け損じて借金返済の為に入隊させられたってのがキッカケらしいぜ!!」
ニラレヴァ「そ、そうなのですか・・・」
ランパス「しかも当時入れ込んでた女の子に有り金全部ふんだくられた後だったんだって!!」
ランパス「笑っちまうよな!!!あの隊長がだぜ!!?」
ニラレヴァ「は、はぁ・・・」
ランパス「あとこれも知ってるか!?実は下町の酒場のオーナー、あの人絶対ヅラ!!!!」
ニラレヴァ「・・・はは・・・」
ニラレヴァ(笑いのツボが合わなくて辛い・・・)
ランパス「・・・」
ランパス「なぁ、前から気になってたんだけど・・・」
ニラレヴァ(・・・話が終わらない・・・)
ニラレヴァ「ど、どうしたんですか・・・?」
ランパス「その・・・ニラレヴァはなんで近衛隊に入ったんだ・・・?」
ニラレヴァ(うっ・・・!? まさか勘繰られてる・・・!?)
ランパス「ニラレヴァみたいな普通の子は、もっと普通の人生の方が合ってると思ったんだが・・・」
ランパス「いや、言いたくないなら別に言わなくてもいいんだけど・・・」
ニラレヴァ「・・・個人的な話になるので・・・公務中はちょっと・・・」
ランパス「あ、わかった・・・」
ランパス「じゃあ後で聞くわ!!」
ニラレヴァ(やたら探りを入れてくる・・・ まさか私の正体に勘づいて・・・?)
ニラレヴァ(今、近衛隊に私の正体と「あの方」の計画がバレるのはまずい・・・)
ニラレヴァ(・・・)
ニラレヴァ(・・・でもランパスさんってそんなタイプじゃないですよね・・・むしろ天然というか・・・)
ニラレヴァ(・・・つまり、単に私と仲良くなりたかったという可能性も・・・?)
ニラレヴァ(なるほど・・・私が可愛すぎて連れ出さずにはいられなかった、と・・・そういうことですね・・・)
ニラレヴァ(まったくこれだから若い男子は・・・ まったくまったく・・・)
ニラレヴァ(まぁ気持ちはわかりますけどね・・・ 私ってば若いし可愛いし、紅一点だし・・・)
ニラレヴァ(それでいて可愛いし・・・)
ニラレヴァ(まぁ妥当ですよねぇ~)
ランパス「な、なぁ・・・それでなんだけどさ・・・ 実は大事な話が・・・」
ニラレヴァ「ランパスさん・・・お気持ちは嬉しいのですが、残念ながらお応え出来ません・・・」
ランパス「え?どしたの突然・・・」
ニラレヴァ「ですので・・・ランパスさんの好意は受け取れません・・・私の意中は隊長だけですから・・・」
ランパス(どうしてそういう流れになったんだ?)
ニラレヴァ「ランパスさんとはこれからも飽くまでお仲間、お友達ということになりますが・・・」
ランパス「うん・・・」
ランパス「よろしく・・・」
ニラレヴァ「でも一度抱くくらいなら構いませんよ・・・?幸い、今は誰も見ていませんし・・・」
ランパス(えっ怖・・・)
ランパス「いや・・・ 肝心の水筒を忘れちまったから取りに戻るって話がしたかったんだけど・・・」
ニラレヴァ「・・・」
ニラレヴァ「ふおぉっ!!!!?」
ニラレヴァ(ぬおおぉぉ!!やらかしたぁぁ!!!!!!)
ランパス「なんか悪いな・・・」
ランパス「すぐ取って戻ってくるから、ここで待っててな・・・」
ランパス「あまり動くなよ?」
ニラレヴァ(こんな崖上急カーブの切り返し!!!! 振り落とされて当たり前!!痛い!!!!!!)
ニラレヴァ「・・・あわわわわ私は・・・その」
ランパス「大丈夫!!!!すぐ戻ってくるから!!!! 心配すんな!!!!!!」
ランパス「お前の本命が隊長だってことも皆には黙っといてやるよ!!!」
ニラレヴァ(ぎゃあああああ!!!!!!!!)
  続く─

次のエピソード:第3話:自意識過剰娘の受難

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