幽霊と闘う女

cha

決戦の時(脚本)

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〇女性の部屋
由羽 零華「今日こそ決着をつけてやる!! いい加減出てきなさいよ!!」
由羽 零華「こちとらホラー好きな方だから 幽霊なんて怖くないのよ!! とっとと姿を現しなさいよ!!」
「・・・・・・」
由羽 零華「思ったよりガチなやつだった!!」
由羽 零華「ど・・・どうするあたし!! とりあえず塩は用意してる」
由羽 零華「ええぃ!! くらえ、塩アタック!!」
幽霊「そんな攻撃じゃ俺は倒せないよ」
由羽 零華「くっ・・・避けられた!! って普通に喋れるんかい!! 何で毎日地味な嫌がらせしてくんのよ!!」
幽霊「・・・?? 嫌がらせなんてしてないよ。 君、いつも無理して頑張ってるから応援してただけだけど?」
由羽 零華「な、何それ・・・ 毎日ラップ音を鳴らしてたじゃない!!」
幽霊「いや、ちゃんと聞いてた? 応援のリズムだったでしょ?」
由羽 零華「・・・え」
幽霊「ちゃんと三三七拍子で応援してた」
由羽 零華「いや、分かるか!! ってか毎日ドンドコうっせーわ!!」
由羽 零華「ってかその姿、怖いのよ!! ここはあたしの部屋なんだから、とっとと出て行きなさいよ!!」
幽霊「──じゃあ」
幽霊(生前)「この姿ならいい?」
由羽 零華「!! あ・・・あり」
由羽 零華「いやないわ!!あっぶな!! ていうか姿、変えられるなら最初からそれで出てきなさいよ!!」
由羽 零華「無しに決まってんでしょ!! もう一度、食らえ!! 塩アタック連射!!」
  1時間後──
由羽 零華「・・・ちょっと休憩しない?」
幽霊(生前)「・・・そうだね」
由羽 零華「あんた、水は飲めそう? 良かったら、これ飲みなさいよ」
幽霊(生前)「たぶんいけると思う。いただくよ」
由羽 零華「・・・飲んだわね」
由羽 零華「それは塩水よ!! とっとと成仏しなさい!! 私の勝ちね!!」
幽霊(生前)「・・・うっ」
由羽 零華「おととい来やがれってのよ!! あははははは・・・」
幽霊(生前)「お招きありがとう」
由羽 零華「えっ!?な、なんで」
幽霊(生前)「来やがれって言った。 これからもよろしく。お世話になります」
由羽 零華「そ、そんなぁ────!!」
  あたしたちの戦いは、まだまだ続きそう

コメント

  • 何だかんだ楽しそうな二人が良かったです!😂
    かなり無理めなのに延々と塩を投げ続ける彼女に笑ってしまいました 笑
    「応援のリズムって何だ……」と思ったら三三七拍子……確かに応援のリズムで唸りました😂

  • 幽霊とのガチバトル、と思っていたら、この人のイイ幽霊さんに笑ってしまいました。共生したほうが日常が華やぎそうって思ってしまいましたw

  • まるで恋人同士か夫婦のような2人のやりとりがとても楽しかったです! 彼もきっと成仏できない幽霊さんなんでしょうが、こう穏やかだとそばにいてほしいと思ってしまいました。

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