炎上しました。(脚本)
〇女の子の一人部屋
佐川 雪乃「さて、と」
そういってペンタブを準備し、パソコンを立ち上げる。
私はオタクだ。
しかも絵を描くタイプの。
フォロー数180人に対して、フォロワー数200人。有名絵師には程遠い存在。
上げたイラストも3桁なんか行ったことない。
勿論、将来の野望は
佐川 雪乃「1万いいね貰える位バズりたい」
そう考えながら描いてきた。
そんなある日のことだ。
〇女の子の一人部屋
佐川 雪乃「出来た」
朝を迎える頃には、自分史上最高のイラストができていた。
見つめ合う2人。髪の毛に触れる指。
画面からでも恋に落ちる音がする。
佐川 雪乃「1番の自信作だわ」
私は早速イラストをSNSに上げた。
すると、予想よりも遥か多くの反応が来た。
〇SNSの画面
ぽんぽこぴー「めちゃくちゃ青春で最高です!」
源太郎「エモい」
🌙瑠璃 凛華夜🌙「保存しました!(勝手に www)」
〇女の子の一人部屋
佐川 雪乃(う、嬉しい〜!!!)
佐川 雪乃(今までどんなに良くても70いいねとかだったのに)
今までの頑張りが報われた気がした。
目の下のクマすらも勲章だ。
気がついたら行ったことのなかった3桁の壁を悠々と声、ついに4桁に。
佐川 雪乃「もしかしてこのまま1万とかいっちゃったりして!?」
〇黒
この時の私は、経験したことのない多幸感に、完全に浮かれていた。
この後に待ち受けている至難に、気づきもせずに
〇女の子の一人部屋
仕事から帰り、一息つく。
外はもう真っ暗だ。
佐川 雪乃「今日は休む間もない位忙しかったな」
佐川 雪乃「あっ!もしかしたら、もう1万いいねいってたりして!?」
今日は1日中スマホをいじる時間すらもなかった。あれから拡散がされ続けていれば、ない話でもないかもしれない。
佐川 雪乃「なんて、そこまで世の中上手くないよね」
そしてスマホを開く。通知はオフにしているので、SNSを開くまではわからない。
しかし
佐川 雪乃「あれ?」
佐川 雪乃「今日使ってないのに、充電の減りが早いような・・・」
ちょっとした疑問を持ちつつも、SNSを開く。すると
〇SNSの画面
佐川 雪乃「えっ!!!!!!??????」
なんとそこに現れていたのは
佐川 雪乃「1万2千RT!!!!!!??????」
〇女の子の一人部屋
そう、いいねよりも難しいとされるRTが1万を超えていた。
一瞬は喜んだ。だけど、流石に異様だと気付く。
佐川 雪乃「一概には言えないけど、イラストはRTよりもいいね数の方が多くなる系統にある」
佐川 雪乃「なのに、RTの方が急に多くなるのはおかしい」
そう思い、リプライ欄を見ると、そこで全ての原因がわかった。
〇SNSの画面
yuma「てかこれ、『君いた』のパクリじゃね」
小林 トム「これはアウトwwwwwww」
もち「私の好きな漫画貶された」
(な^^み)「検証してみました」
🌙瑠璃 凛華夜🌙「うわぁないわ〜保存したのが馬鹿みたい」
ドンケツ「めちゃくちゃ有名って訳じゃないから、それならイケるって思ったのでは?」
美魔女KariN「謝罪された方が良いと思いますよ」
〇女の子の一人部屋
佐川 雪乃「ちょっと待ってよ、なにこれ・・・」
つまりは私の描いたイラストが、この『君に届いた』という漫画の表紙に酷似していたということだ。
俗に言う『トレパク』。
確かに言われたら似ている。だけど、男女が見つめあったり髪を触る構図は割とあると思う。
佐川 雪乃「そもそも、本当に私はこの漫画を知らないの。よく見たら指とかも違うのに」
今、そんな言い訳をしても、焼け石に水どころか火に油だ。更なる炎上待ったなし。
佐川 雪乃「私は」
〇黒
やっていない罪でも、鎮静化のために謝罪をするべきなのか
〇黒
今まで頑張った過去を守るために、謝罪はしないべきか
〇SNSの画面
「あなたなら、どちらを選びますか?」
問題のイラスト、良い絵だと思います❤️😊
私も大好きな構図ですし、よくあるポージング
ですよね❤️(古いのだとファイブスターストーリーとか‥)
別に問題無いと思います。
ところでこれはフィクションなんですか😳❓
二択を選ばせるアイデア面白いですね。
謝らない方が良いと思います。
謝ったら盗作者のレッテルが貼られてしまうので。
むしろ自分が盗作された、頭の中覗かれたと騒いで更なる炎上に持ち込みましょうww
こちらから裁判沙汰にすれば、むしろ信憑性が上がるかも。
ずっと言い続ければ、そのうちみんな忘れるか信じるかします!😄 ほんまかいな…
面白かったです!
私も趣味でイラストを描いて他人事じゃないな、、
と思えます。
トレパクの問題ってかなり深刻ですよな、、
結末、楽しみにしてます(^▽^)