エピソード13(脚本)
〇繁華街の大通り
松山紫苑「よーし、今日も頑張ろう!」
大野菜々美「なんか、この前より人多くない?」
松山紫苑「確かに。何かあるのかな?」
大野菜々美「ぺぇる☆ぃえろーをお願いします~」
松山紫苑「このあと三時からライブやりますので、お願いします~」
通行人「あんれ?」
大野菜々美「どうしました?」
通行人「その時間、ここで後ろチャック引かれ隊のゲリラライブがあるって聞いてきたんだけど」
「えっ?」
そのとき大きな音楽が鳴り響き、ローラーシューズを履いたバックダンサー達が滑ったり、バク転しながら派手に入場してくる。
松山紫苑「え? なにこれ?」
大野菜々美「え? なにこの人気っぷり」
蛇淵雅子「あら、仔猫ちゃんたち」
松山紫苑「社長!」
大野菜々美「わざと被せて来たんですか?」
蛇淵雅子「まさか! 偶然よ」
蛇淵雅子「ここは公共のスペース。 独占する権利は誰にも無いわけだし、あちらでやられれば良いじゃない」
大野菜々美「くっ!」
松山紫苑「しょうがない・・・」
〇繁華街の大通り
大野菜々美「つうかさー・・・○△◇×○」
松山紫苑「え? なぁにー!?」
大野菜々美「だからー○△◇×○!!」
松山紫苑「聞こえないよ!」
大野菜々美「ああっ! もうっ、こんなところでライブ出来るかあっ!」
松山紫苑「またしても邪魔されたね・・・」
〇古いアパート
〇女の子の部屋
紫苑と菜々美が衣装を着てパソコンの前に立っている。
大野菜々美「なんか地味・・・」
松山紫苑「でもネット配信なら邪魔されないし。 一人でもファンの人がいるなら、その人に届けよう?」
大野菜々美「そ、そうだよね・・・」
松山紫苑「さん、はぃっ」
「こんにっちわー! マジで倒れる五秒まええ!」
〇個別オフィス
蛇淵雅子「配信なんて姑息な真似を・・・」
蛇淵雅子「でも無駄よ」
〇女の子の部屋
ドン!
大野菜々美「え? なに!? 停電? え、でも外灯ついてるし」
松山紫苑「ブレーカー上げてもダメだー」
大野菜々美「え? 何で?」
大野菜々美「ひょっとして・・・社長が何かした?」
松山紫苑「え? 嘘でしょ!?」
大野菜々美「だって、おかしいでしょ普通に考えて。 何もないのにうちだけ停電?」
松山紫苑「もしかするとあの社長なら、有り得なくもないのかな・・・」
大野菜々美「あああああああああ! もうっ! これじゃあ配信も出来ない!」
松山紫苑「生活も出来ないよ! ・・・あーあ、どうしよう?」
大野菜々美「ていうか、そもそも紫苑が路上ライブとか、派手なことしようとしたから、悪目立ちしちゃったんじゃないの」
大野菜々美「大人しくしてたら、もっと早く活動再開出来てたかもしれないのに」
松山紫苑「エッ? 何か策を考えろって言ったのは菜々美のほうでしょ?」
大野菜々美「菜々美のせい?」
松山紫苑「とは言わないけど・・・」
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