男の手の写真を撮る女

ズンコ

男の手の写真を撮る女(脚本)

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〇島国の部屋
美紀「いらっしゃいませ」
客1「ハンドマッサージやさんですよね?」
美紀「そうです、オイルで手のコリをほぐします」
客1「お願いします」
美紀「カルテとして手のお写真を撮らせてくださいね」
客1「はい、両手ね、手の甲だけで良いのね」
美紀「撮りますね、では、はじめます」
客1「うわー、痛きもちいい!」
美紀「良かったです!!」
客1「15分あっと言う間だなぁ」
美紀「ありがとうございました!!」
客1「また来ます」
美紀「この人も違ったかぁ・・・」

〇島国の部屋
客2「予約したものですが〜」
美紀「いらっしゃいませ!!」
客2「タクシー運転手なんで、手が凝っちゃって・・・」
美紀「それは大変ですね、カルテとして手のお写真いいですかぁ?」
客2「もちろん、どうぞ」
美紀「すみません、手のひらも宜しいですか?」
客2「まあ、別にいいけど」
美紀「撮ります〜 では、マッサージはじめます」
客2「たまらんね、いてて」
美紀「この傷は、どうしたんですか?」
客2「ちょっと前にお客さんにやられたんだよ」
美紀「それは、大変でしたね」
客2「あれ、もう15分たってしまったか!!」
美紀「ぜひ、またいらしてくださいね」
客2「仲間にも教えておくよ」
美紀「ぜひ、ご贔屓に。ありがとうございました」
美紀「惜しかったなぁ・・・タクシー運転手かぁ」

〇島国の部屋
客3「すみません、予約して無いんだけど、いいかな」
美紀「どうぞ〜」
客3「君、若いのに、一人でやってるの?すごいね」
美紀「そんな、小さな店ですから・・・」
客3「こんな東京駅近くの一等地なんて、たいしたもんだ。親御さんがお金を出してくれたのかい?」
美紀「いえいえ、父は行方知らず、育ててくれた母も亡くなりました」
客3「それは、すまん」
美紀「いえ、慣れてますので」
客3「じゃあ、頼むよ」
美紀「はい、では手の写真撮りますね」
客3「おい、おい、指紋は撮らないでくれよ」
美紀「もちろんです」
客3「君、上手いね〜」
美紀「ありがとうございます」
客3「また、来るよ、どうもね!!」

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