〇朝日
？「困ったな」
？「どこだ？　ここ」
？（見渡す限りの水、一見海にしか見えんが）
？（水位が、足首までしかねー）
？「ありえねーだろ、普通に」
「ほう、珍しい事があるものだな」
？「──誰だ？」
「誰と言われりゃまぁ」
「通りすがりの、ロボですが？」

〇体育館の中
フラマ「どうゆうこと？　赤縄が、裏切り者？」
リフル「疑問はあった」
リフル「俺たちの計画は、本来ここまで大事になることは無かったはずだ」
リフル「より正確にいうのであれば、 ”大事になる前に終わらせれた”はずだ」
リフル「しかしそうはならず、 この戦いはひたすらに長引いた」
リフル「こんな”前哨戦”が」
リフル「そう仕向けたのはお前らだな」
リフル「あらかじめその女の体に触れておき、決まったタイミングで発砲する」
リフル「乱戦が始まったら右肩から発砲 誘導が上手くいけば足から発砲」
リフル「決められた時間に人目を避ければ、そうやって情報伝達もできる」
リフル「否、お前にしかできない」
リフル「外徳は裏切りも考慮して、 必ず二人以上で行動をさせていたからな」
赤縄「うーん、大体正解だが」
赤縄「一つだけ違う」
リフル「何？」
赤縄「俺は裏切っていない」
リフル「・・・・・・」
赤縄「俺の目的は変わらず二つの世界の融和による混乱と戦争」
赤縄「だから外徳の下についた」
リフル「ならばなぜだ　 なぜこちらが不利になるよう動いた」
赤縄「バランスだよ」
リフル「バランス？」
赤縄「いいか 争いは同じレベルでしか発生しない」
赤縄「片方が 圧倒的に強かったり弱かったりすれば──」
赤縄「起きるのは虐殺、もしくは平穏だ」
赤縄「それじゃあ困るんだよ」
赤縄「それじゃああまりに”面白味に欠ける”」
リフル「そうか、お前の主義は、 お前の目的はそこにあるのか」
赤縄「平穏に終わるなんて面白くねぇ だから意図的に情報を流した」
赤縄「そしてこの女を殺すのも今じゃねぇ」
赤縄「今殺してハムラを”自由”にしてしまえば 俺たちのほとんどが殺される」
リフル「・・・・・・」
赤縄「そして──俺は”お前も気に食わねぇ”」
赤縄「あらゆる争いを否定するお前の能力は、 ある意味ハムラ以上にタチが悪い」