エピソード11(脚本)
〇事務所
北澤瑛士「この前のメジャーデビューの話だけど、白紙になった」
「ええええええ!?」
北澤瑛士「社長、菜々美の影響でさ、自分で企画して次世代のアイドル作りたいって張り切ってたんだ」
松山紫苑「それがヌード・・・?」
北澤瑛士「俺も何度も社長に謝ったんだけど、怒りが収まらなくて、こんな結果に・・・」
北澤瑛士「本当にすまない」
松山紫苑「北澤さんが謝ることでは・・・」
北澤瑛士「いや、ぺぇる☆ぃえろーには思い入れがあるんだ」
北澤瑛士「唯一、自分がスカウトしてきた二人だからさ」
大野菜々美「え? そうなの!? 少なっ」
北澤瑛士「ああ、なのに・・・俺は、社長を止められなかった!!」
北澤瑛士「どんなに謝っても二人には謝り切れないよ!!」
松山紫苑「大げさですよ・・・」
北澤瑛士「死んで謝るしかないのか!?」
松山紫苑「えええっ!?」
大野菜々美「あ! でもホラ、私達ほぼ毎日ライブ出られてるじゃないですか!」
松山紫苑「そう、ステージにさえ立てれば私達──」
北澤瑛士「ごめん、それも明日からうしろチャックに譲ることになった」
「えええええ?」
北澤瑛士「社長の意向でね、しばらくはうしろチャックに力を入れたいからって」
城田咲「おはようございまーす」
大野菜々美「え? なんで咲ちゃんが?」
北澤瑛士「今日の撮影も、うしろチャックに」
「ええええええ!?」
〇個別オフィス
大野菜々美「どういうことですか社長!」
蛇淵雅子「気分が変わったの」
蛇淵雅子「無理だ嫌だ言う貴女達よりも、何でも言う事を聞く可愛いうしろチャックちゃん達を売り出そうって」
大野菜々美「約束したのに!」
蛇淵雅子「そうだったかしら?」
松山紫苑「しかも、既に決まってたライブも、今日の配信も全部ぜーんぶ彼女達にするのは、いくらなんでもやり過ぎです!」
蛇淵雅子「そう? この業界ではよくあることよ。知らないの?」
蛇淵雅子「じゃあ覚えておきなさい。さぁ、出た出た」
大野菜々美「ちょ、ちょっと! 私達を干す気!?」
蛇淵雅子「干す?」
蛇淵雅子「用の無い人間は自然淘汰されていく、それだけのことよ」
蛇淵雅子「フフフ。 私に逆らうとどうなるか、思い知らせてあげる」
〇開けた交差点
松山紫苑「まぁ、脱がなくてよくなった訳だし」
大野菜々美「バカ! 今そこ?」
松山紫苑「ほら、別の事務所に移籍するとかさ?」
大野菜々美「あのババアのことだから、他がうちらを採用しないように手を回してくるよ!」
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