現実を選択した女

komarinet

命を君に(脚本)

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〇女の子の部屋
香奈美(かなみ)「できたっ!」
美穂(みほ)「みせてみせて!」
香奈美(かなみ)「いいよ!」
美穂(みほ)「どれどれ・・・」
美穂(みほ)「──」
美穂(みほ)「──」
美穂(みほ)「──」
香奈美(かなみ)「ど、どうだった・・・?」
美穂(みほ)「すっごく面白かった!」
香奈美(かなみ)「本当に!?」
美穂(みほ)「これ続きどうなるの?」
香奈美(かなみ)「あ、うん。アルルは城を追い出されて──」
美穂(みほ)「へえ! すごい面白そう!」
美穂(みほ)「香奈美、マンガ家になれるよ!」
香奈美(かなみ)「本当!? なれたらいいなぁ」
香奈美(かなみ)「・・・」
香奈美の母「香奈美ー。何してるのー? ご飯よー」
香奈美の母「香奈美ー? 香奈美ったら!」
香奈美の母「香・奈・美!」
香奈美(かなみ)「お母さん!? 驚かさないでよ!」
香奈美の母「何度も呼んでるのに返事しないから」
香奈美の母「何これ?」
香奈美(かなみ)「あっ、これは!」
香奈美(かなみ)「今度コミケに応募するやつで・・・」
香奈美の母「・・・香奈美。あなた何年生?」
香奈美(かなみ)「高校三年生・・・デス」
香奈美の母「いま何月?」
香奈美(かなみ)「8月・・・デス」
香奈美の母「あなたはそれで、食べていけるつもり?」
香奈美の母「あなたの好きな作家よりも 面白くできるの?」
香奈美の母「そのコミケ? だっけ?」
香奈美の母「今まで一度も通ったこと、ないわよね?」
香奈美(かなみ)「そう・・・だけど・・・」
香奈美の母「人生全てをそれに賭けられる?」
香奈美(かなみ)「・・・(ふるふる)」
香奈美の母「わかったら降りてきなさい。ご飯よ」
香奈美(かなみ)「・・・」
香奈美(かなみ)(お母さんの言うとおりだ)
香奈美(かなみ)「夢で人生捨てるわけにはいかない、よね」
香奈美(かなみ)「アルル、ミレーユ、トウラ」
香奈美(かなみ)「今までありがとうね」
香奈美(かなみ)「あなた達のこと、大好きだった」
香奈美(かなみ)「お話、最後まで描きたかったなぁ」
香奈美(かなみ)「兄弟、仲直りさせられなくてごめんね」
香奈美(かなみ)「ううう・・・」
晃司(こうじ)「なんだ、これ」
晃司(こうじ)「マンガだ!」
晃司(こうじ)「・・・」
香奈美(かなみ)「もう、晃司! 何回言ったら・・・」
香奈美(かなみ)「あっ! それどこで見つけたの!?」
晃司(こうじ)「机に入ってた。これ誰が描いたの?」
香奈美(かなみ)「さ、さあ・・・誰かな」
晃司(こうじ)「すっげー面白かった!」
晃司(こうじ)「あ、やべ。もう時間だ!」
晃司(こうじ)「雅人のうち行ってくる!」
香奈美(かなみ)「面白かった、か」
香奈美(かなみ)(・・・この間見た、あのサイト)
香奈美(かなみ)(もし私のこの物語を作れたら──)
香奈美(かなみ)(アルルやミレーユが生き返る?)
香奈美(かなみ)「・・・」
晃司(こうじ)「お母さんー。そろそろ出掛けるよ」
香奈美(かなみ)「あ、うん。わかった」
晃司(こうじ)「・・・」
香奈美(かなみ)「どうしたの?」
晃司(こうじ)「お母さん、なんかいいことあった?」
香奈美(かなみ)「えっ?」
晃司(こうじ)「なんか最近、楽しそう」
香奈美(かなみ)「そう? そう・・・かもね」
晃司(こうじ)「お父さん用意できたって。行くよ!」
香奈美(かなみ)「あ、うん。すぐ行く」
香奈美(かなみ)「いいこと、か」
香奈美(かなみ)「確かに、そうかも」
  あなたの心の中に
  眠っている物語はありませんか
  彼らにもう一度、目覚める機会を
  結末を迎えるチャンスを
  あげませんか
  TapNovelで!

コメント

  • とっても魅力的で、心に訴えてくるお話ですね。現実を選択した人生、でもその道中にも理想へ続く道がある、そう感じ入りました。

  • もはや公式ですね。なんというクオリティ。
    (ふとス○ルの自動車CMを思い出しました笑)

    かつての創作のキャラが十数年を経てスマホに復活…… タップノベル側の理念ともマッチしていて、CMで流すのにピッタリなお話でした☺︎

  • これは良いCMだ!
    私も何か作りたくなって来ました👍

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