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ぽんたろう

第12-1話『合宿2日目午前』(脚本)

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〇城の会議室
三好優弥「さて、今日はやることないから 朝飯食ったらダラダラ過ごす」
宇喜多羽彩「せっかくだから、どこかに行こうよ」
三好水葉「そうですね ここにいるのも勿体無いですからね」
上杉遼羽「観光スポットもあるらしいから 回るのも楽しそうだな」
三好双葉「せっかく来たからには 観光はしたいですね」
三好水葉「そういえば、優見てないけど」
三好双葉「あ、そういえば、まだ来てないね」
宇喜多羽彩「朝一緒に起きたはずだけど」
宇喜多羽彩「一緒に歯磨いてから一旦部屋に戻ったんだよ」
三好優弥「どこにいるんだ?」
宇喜多羽彩「みんなで探そう!」
三好双葉「はい!」

〇豪華な部屋
三好水葉「優!」
三好双葉「優!」
蒼村優「・・・・・・」
上杉遼羽「大丈夫、気を失ってるだけだ」
三好水葉「持病ではないはずだけど!」
三好優弥「そむら!」
宇喜多羽彩「一体何があったんだろ」
三好優弥「気絶するほど何か恐ろしいことが?」
宇喜多羽彩「でも、何で1人で談話室に」
三好水葉「ここに何か用事があったんですかね」
三好水葉「それにしても、やけに散らかってるな」
宇喜多羽彩「なんか、いろいろ物が落ちてるわね」
三好双葉「これは事件です」
三好水葉「あ」
三好優弥「あ」
宇喜多羽彩「双葉?」
三好優弥「双葉は推理マンガが好きなんだ」
宇喜多羽彩「つまり変なスイッチが入ったのか」
三好双葉「優はおそらく何者かによって 襲われ失神したと思われます」
三好双葉「そして、犯人はこの中にいます」
三好優弥「俺たちを疑ってるのか!?」
宇喜多羽彩「そんなわけない! だって、みんな一緒にいたから アリバイはあるわ!」
三好双葉「それは本当でしょうか?」
三好双葉「全員バラバラに食堂に来ましたよね」
三好優弥「そりゃそうだろ」
三好双葉「アリバイは証明できません」
上杉遼羽「俺は犯人じゃねえ」
三好水葉「こんな誰が犯人か分からないところに 一緒にいられない!」
三好水葉「私は食堂でご飯に戻らせてもらう!」
上杉遼羽「馬鹿馬鹿しい! 俺も部屋に戻らせてもらうぜ!」
宇喜多羽彩「じゃあ、犯人は誰なのよ」
三好双葉「それは、、」
  みずは──
三好双葉「上杉先輩の声!」
三好優弥「食堂の方だ!」
宇喜多羽彩「行こう!」
三好双葉「なるほど」
三好双葉「なるほど」

〇城の会議室
三好優弥「水葉」
上杉遼羽「俺が来た時にはもう、、、」
三好優弥「水葉まで」
宇喜多羽彩「ひどい、、、」
上杉遼羽「急に朝飯大量に食べたから 血糖値が上がって寝てしまった、、」
宇喜多羽彩「ひどい、、このままだと 太っちゃうわ」
三好優弥「とにかく、これ以上 犠牲を出さないためにも 犯人を早く捕まえないと」

〇豪華な部屋
三好双葉「みなさん、戻ってきたようですね」
三好双葉「犯人が分かりました」
宇喜多羽彩「ホントに!?」
三好優弥「誰なんだよ!」
三好双葉「まず、あれを見てください」
三好優弥「ホラー映画のポスター?」
三好双葉「そうです」
三好双葉「朝イチコンタクトつけてない優は これが気になって間近で見たはずです」
宇喜多羽彩「どうして分かるの?」
三好双葉「このボールが ポスターの近くに落ちてました」
三好双葉「このボールは何か踏まれたように 少し不自然にへこんでいます」
三好優弥「ホントだ」
三好双葉「この靴跡と優の靴の裏の模様が 酷似しているのが証拠でしょう」
宇喜多羽彩「じゃあ、そむらちゃんは ポスターを間近で見て驚いた拍子に ボールで滑って気絶を?」
三好双葉「いえ、その時点では まだ生きていたはずです」
三好優弥「死んでないぞ」
三好双葉「もう一つの証拠は この落ちている本」
宇喜多羽彩「それがどうしたの?」
三好双葉「優と同じ髪色の毛が挟まれていますね」
三好優弥「確かに」
三好双葉「おそらく、犯行時刻の8時に 柱時計が鳴ったことによって ただでさえ動揺していた優は さらに驚いたはずです」
三好双葉「その際に棚にぶつかり 頭に本が落ちてきたと思われます」
上杉遼羽「まさか、そんな不幸な偶然が続くなんて」
宇喜多羽彩「どんだけ運悪いの」
宇喜多羽彩「その際に気絶をしたの?」
三好双葉「残念なことに 不幸はまだ続きます」
三好双葉「将棋盤です」
三好双葉「真横に倒れてますよね」
宇喜多羽彩「うん」
上杉遼羽「ま、まさか?」
三好双葉「そうです 必死で逃げようとしたんでしょう」
三好双葉「その際に運悪く脛を撃ち のたうち回ったはずです」
三好双葉「タイツに擦ったような跡があったので 脱がせてみましたが 優の脛に軽くあざが出来てました」
宇喜多羽彩「可哀想に、、、」
三好双葉「そしてトドメはこれです」
上杉遼羽「手?精巧に出来てるけど レプリカだな」
三好双葉「おそらく、ジョーク商品か何かでしょう」
三好双葉「動揺していた優にとって これすらも本物に見えたはずです」
三好双葉「目が悪いのも相まって ショックのあまり失神したと思われます」
宇喜多羽彩「つまり、、犯人は?」
三好双葉「蒼村優本人ということになります」
三好優弥「まさか、犯人は優だったのか」
宇喜多羽彩「やりきれないわね」
三好双葉「ちょうど本人も気がついたようです」
蒼村優「あれ? みなさん!?」
蒼村優「私はどうしてたんですか?」
宇喜多羽彩「あなたはしばらく寝てたのよ」
蒼村優「そ、そんな、、確か、 私はこの部屋に入ってきて」
三好双葉「優、話してくれるね? あなたにはその義務があるわ」
蒼村優「あ、うん」

〇豪華な部屋
蒼村優「ここが食堂だっけ」
蒼村優「全然違った」
蒼村優「せめてメガネかけてくれば良かった」
蒼村優「でも、こんな部屋あったんだ」
蒼村優「いろいろと物が置いてある」
蒼村優「みんなで遊べるものあるかな」
蒼村優「ん?」
蒼村優「あれ、何だろ」
蒼村優「きゃ──」
蒼村優「あ、あしが!」
「なんでこんなところにボールが!」
蒼村優「尻餅ついちゃった」
蒼村優「早く部屋を出よう」
蒼村優「ひいいい!」
蒼村優「いったー!棚から本が!」
蒼村優「このままだと部屋に殺されちゃう!」
蒼村優「は、早く出ないと!」
蒼村優「脛打っちゃったぁぁ」
蒼村優「痛あああ」
蒼村優「動けないけど、とりあえず這ってでも みんなのところに」
蒼村優「何これ?」
蒼村優「て、手だぁぁぁ」
蒼村優「あ、ああ、がいこつ、、」
蒼村優「きゃん、、、」

〇豪華な部屋
三好双葉「ほぼ真相は推理通りだったようですね」
宇喜多羽彩「すごい」
三好優弥「さすが双葉だ」
蒼村優「カメラでも設置してたの!?」
三好双葉「優の普段の行動見てたら 何となくわかるよ」
宇喜多羽彩「ただ気になることがあるんだけど」
三好双葉「何ですか?」
宇喜多羽彩「そのガイコツなくない?」
三好双葉「あ、確かに」
蒼村優「ガイコツないんですか?」
三好双葉「ポスター、ボール、本、将棋盤、腕のレプリカはあったけど」
蒼村優「確か子供の笑い声がしたんだよね」
「・・・・・・」
「きゃーーー」

〇城の会議室
三好優弥「事件も無事解決したし これで遊べるな」
上杉遼羽「そうだな、俺はちょっと 昨日の心霊スポットに素材撮りに行くから 気にせず遊んできてくれ」
三好優弥「りょ」
三好水葉「さすが上杉パイセン出来る男だ」
宇喜多羽彩「じゃあ、行こうか」

次のエピソード:第12-2話『合宿2日目午後』

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