第一探索編パート5(脚本)
〇マンションの共用廊下
柳生花凛「・・・!!!!」
橘宏美「!!!!!!」
橘宏美「避けろ花梨ちゃん!!」
柳生花凛「きゃあっ!!」
橘宏美「このぉッ!!!!」
橘宏美「ぐうう・・・ッ!?」
それは、それまで”筋肉組織の壊死によりゾンビは早く動けない”という偏見のあった宏美からして、衝撃的な光景であった!!
眼前の腐敗が進んだゾンビは、まるで忍者か獣のように走り、自分に襲いかかってきたではないか!!
橘宏美「こいつ・・・なんてパワー!?」
橘宏美「しかも爪がジャックナイフみたいに・・・ 腐敗所かパワーアップしてないか!?」
橘宏美「ちいいッ!!」
柳生花凛「蹴飛ばされて距離が空いた!!」
柳生花凛「今なら逃げられるよオニーサン!!」
橘宏美「解説どうも!!だけど逃げるのは花梨ちゃん一人だよ!!」
柳生花凛「えっ・・・!?オニーサンは!?」
橘宏美「こいつを食い止める!!このまま走って逃げても追いつかれるのがオチだ!!」
橘宏美「せめて花梨ちゃんだけでも物資を持って逃げろ!!俺も後から追いつく!!」
柳生花凛「でも・・・!!」
橘宏美「ほら来た・・・!!」
橘宏美「こいつ!!!!」
橘宏美「もう一撃喰らえぇッ!!!!」
橘宏美「ここから落ちろぉッ!!!!」
橘宏美(耐えた・・・!?やはりすごいパワーだ!!)
橘宏美(これじゃさっきみたいに落下させる戦法は無理か・・・!!)
橘宏美「しまっ・・・!!」
柳生花凛「オニーサン!!避けて!!」
橘宏美「へっ!?」
柳生花凛「汚物は消毒だァァ〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!」
橘宏美「うそぉッ!?!?」
衝撃!それはまさに衝撃であった。
見様によっては・・・否、どう見ても玩具にしか見えない、花梨の握った銃。
そこから飛び出したのは、光でも音ではなく、正真正銘の炎である!!
そう、この銃の正体。それは強力な火焔放射器だったのだ!!
柳生花凛「ガスがある分よく燃えるでしょ!!丸焼きになりなさい!!」
数度悶えた後、そのゾンビはその場に崩れ落ちた・・・
柳生花凛「ふふん♪ゾンビバーベキューいっちょあがり!!」
橘宏美「か、花梨ちゃん、その武器は一体・・・」
柳生花凛「え?これ?」
柳生花凛「これはね・・・」
〇病院の待合室
────以下、回想。
柳生花凛「おば様、これは・・・?」
アンナベル羽佐間「暇だったんでね、給油ポンプと水鉄砲とライターを組み合わせて作った火焔放射器だよ」
柳生花凛「か、火焔放射器!?」
アンナベル羽佐間「ゾンビの身体は乾燥でボロボロ、おまけに内部にガスまで溜まってる」
アンナベル羽佐間「なら、この火焔放射器が最も有効な武器って事さね」
柳生花凛「なるほど・・・流石はおば様!」
アンナベル羽佐間「今回の選別さね、これアンタにやるよ」
柳生花凛「えっ!?いいんですか!?」
アンナベル羽佐間「ただし、試作品だから一回までしか使えない。仕損じるんじゃあないよ」
柳生花凛「はいっ!!大事に使います!!」
アンナベル羽佐間「ふふ・・・」
〇マンションの共用廊下
柳生花凛「・・・・という事があったのよ」
橘宏美「な、なるほど・・・」
橘宏美(火焔放射器を自作したって・・・あの人ほんと何者なんだ!?)
- このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です! - 会員登録する(無料)