エピソード22(脚本)
〇組織のアジト
不破誠「あなたは俺に組織を裏切らせるために、岩重君子からの依頼をも利用したんだ」
新堂信明「・・・・・・」
不破誠「どうしても俺を社会的に抹殺したかったあなたの本当の狙いは・・・」
新堂信明「・・・殺し屋の排除だよ」
不破誠「!」
新堂信明「まだ警察に捕まってほしくない理由? 決まってるだろう」
不破誠「・・・・・・」
新堂信明「お前と灰島に潰しあってもらうためだ」
不破誠「・・・やはり」
新堂信明「最後の命令だ。大人しく死んでもらえないか」
不破誠「・・・・・・」
新堂信明「殺し屋家業はもう終わりだ。 時代が望んでいない」
新堂信明「取り残されていくお前たちを葬ってやるのが親代わりである俺の役目だろう」
不破誠「・・・・・・」
新堂信明「俺の気持ちを分かってくれ」
不破誠「今までの全ての罪は俺らに着せて、自分は磯ヶ谷ときれいさっぱり新事業でも始める気ですか」
新堂信明「・・・・・・」
不破誠「聞こえの良いセリフはやめにして、はっきり言ったらどうです」
新堂信明「・・・ふぅ。昔から、お前は変わらんな」
不破誠「・・・・・・」
新堂信明「不破、お前が邪魔なんだよ」
不破誠「・・・その方が気持ちがいい」
新堂信明「なめくさりおって」
コツ──、コツ──、コツ──。
不破誠「・・・この足音」
新堂信明「誰だ」
不破誠「・・・灰島」
灰島竜也「これはこれはレジェンド」
不破誠「・・・・・・」
新堂信明「結城あかりの件、ご苦労だった」
灰島竜也「いえいえ」
不破誠「・・・・・・」
灰島竜也「さて、最後の仕上げと参りますか」
不破誠「・・・・・・」
灰島竜也「いいですね、レジェンド」
新堂信明「不破はお前の銃弾を食らって、まともに銃も握れんだろう」
不破誠「・・・・・・」
灰島竜也「・・・勝負ありって感じかな」
新堂信明「お別れの時間だ不破」
新堂信明「苦しまぬよう、脳天をぶち抜いてやれ、灰島」
灰島竜也「おおせのとおりに」
不破誠「・・・・・・」
灰島は構えていた拳銃を新堂に向ける。
新堂信明「・・・何の冗談だ、灰島」
灰島竜也「おおせのとおり、苦しまずにすみますから」
新堂信明「・・・貴様」
不破誠「礼は言わんぞ、灰島」
灰島竜也「はいはい」
新堂信明「お前ら、裏で繋がってたのか」
灰島竜也「まさか。ただちょっとした合図を」
新堂信明「合図だと?」
不破誠「・・・足音だ」
不破誠「こいつは俺に指摘されて以来、足音のしない靴を履いていたが、今は違った」
不破誠「俺だけに分かるように、わざわざそんな靴を履いてくる理由は・・・」
新堂信明「・・・敵ではないという合図か」
灰島竜也「ま、そんなところかな」
不破誠「・・・ボスの計画をお前も気づいてたのか」
灰島竜也「俺や岩重、東条以外にレジェンドをハメようとしてる奴がいるって疑いだしてからね」
不破誠「・・・結城あかり! 結城あかりは無事なのか?」
灰島竜也「おーい。入ってきな」
結城あかり「・・・ごめんなさい」
不破誠「・・・・・・」
灰島竜也「勘違いするなよ。 俺は隙があれば、あんたをいつだって狙う」
不破誠「・・・・・・」
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