愛天使世紀 ウェディングアップル

ウェディングアップル・シナリオ制作チーム

第30話 蘭の決意! W・オーキッド誕生③(脚本)

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〇可愛らしい部屋
  林檎はスマホの通話を切ると、ベッドに転がってため息をついた。

〇お花屋さん
苗場桜「愛天使のみんなで集まりたい?」
苗場桜「林檎って暇なんだね~。 あたし手伝いで忙しいから無理!」

〇シックなバー
雪代椿「わたくし、殿方とのデートが立て込んでまして・・・」
雪代椿「どうか悪く思わないでくださいね、林檎さん」

〇可愛らしい部屋
朝陽林檎「もう、みんなで親睦を深めようと思ってたのに~!」
  そのとき、開きっぱなしの窓からバビルンがふらふらと入ってきた。
朝陽林檎「バビルン!?」
朝陽林檎「ひどいケガ・・・ねえバビルン、何があったの?」
朝陽林檎「昨日も帰ってこないし、心配してたんだよ!」
バビルン「ふん・・・し、心配してくれなんて、頼んでねえ・・・ゴホッ、ゴホッ」
朝陽林檎「バビルン!」
  林檎は急いで救急箱を取り出すと、包帯でバビルンの手当てをして寝かしつけた。
朝陽林檎「よかった・・・」
朝陽林檎(でも・・・心配してくれなんて頼んでない、なんて、バビルンのバカ! 私の気も知らないで!)
朝陽林檎「・・・!」

〇教室
武笠蘭「林檎のバカ。あたしの気も知らないで!」

〇可愛らしい部屋
朝陽林檎(そっか、私・・・蘭の気持ちも考えずに秋山くんと付き合っちゃえば、なんていって・・・)
朝陽林檎「・・・蘭に謝らなきゃ!」

〇結婚式場前の広場
朝陽林檎(蘭、どこにいるの? 電話にも出ないし・・・)
  途方に暮れて空を見上げると、公園の上空に黒い妖気を発見した。
朝陽林檎「あっ、あれは魔霊?」

〇住宅街の公園
秋山広大「蘭・・・どこにいる? 憎い、殺してやる!」
朝陽林檎(黒い妖気の正体はあれね。 早くどこかで変身しなきゃ!)

〇公園のベンチ
武笠蘭(どうしたの、広大? 誰か助けて・・・!)
???「よし。ここなら誰もいないよね」
武笠蘭「!? ・・・今の声・・・」
  木陰を覗くと、輝くペンダントを手にした林檎の姿があった。
朝陽林檎「マニフェスティション・オブ・ラブリィ・エンジェル・アップル!」
武笠蘭(え? え? 林檎!?)

〇住宅街の公園
アップル「愛を忘れ、悪戯に人々の心を傷つけようというのなら、絶対に許しません!」
秋山広大「お前は誰だ!?」
アップル「私は愛天使ウエディング・アップル」
武笠蘭(あいてんし? ・・・愛天使!)
  放課後の教室で、林檎がスマホに『愛天使』と打っていたことを思い出す。
武笠蘭(それじゃ、やっぱりあの人は──林檎が愛天使ウエディング・アップルなんだ!)
秋山広大「お前に用はない! 邪魔をするならお前も殺してやるーッ!」
アップル「お色直し! ア・ブライズ・チェンジ・オブ・コスチューム!」
アップル「ブーケ・プルズ!」
秋山広大「うわあああ!」
Dr・ボクメツ「え~い! 見ちゃおれません!」
アップル「あなたは誰!?」
Dr・ボクメツ「私はDr・ボクメツ」
Dr・ボクメツ「なかなかやりますね~、愛天使ウェディング・アップル」
Dr・ボクメツ「しかしこれならどうですか~!?」
武笠蘭(アイツは・・・!)
  白衣の中からビーカーを取り出し、不気味な色の液体を飲み干す。
  ボクメツは黒いオーラの霧となり、広大の口から体内に侵入した。
Dr・ボクメツ「ウオオオオオ~~~!」
アップル「合体した・・・!」
  ボクメツは体に巻かれたリボンを使って、アップルを引きずり出す。
アップル「きゃああああ!」
Dr・ボクメツ「フフフ・・・次なる手は!」
  白衣から試験管を取り出して、三色の液体を飲み干す。
Dr・ボクメツ「『三年目の倦怠気』~!」
アップル「うぅっ。く、苦しい・・・」
武笠蘭「林檎!」
アップル「どうしてかしら? 体がだるい・・・」
アップル「戦うのも飽きたし、もう愛天使なんかやめちゃおうかな・・・」
武笠蘭「林檎!? しっかりして林檎!」
Dr・ボクメツ「ダーッハッハッハ! やはり私の発明品は効果てきめんで~す!」
Dr・ボクメツ「愛天使ウエディング・アップル、お前には私の実験に付き合ってもらいましょ~。覚悟しておいてくださいねェ~!」
武笠蘭(このままじゃ林檎が!)
武笠蘭(でも・・・あんな化け物相手にあたしに何ができるの?)
Dr・ボクメツ「それでは実験を始めましょ~!」
  ボクメツは2つのフラスコを取り出して中の液体を混ぜ合わせる。
  アップルは虚ろな瞳で倒れたまま、動くことができない。
武笠蘭「嫌・・・!」
武笠蘭「林檎を失うなんて──嫌だ!」
武笠蘭「あたしは林檎を守る・・・守りたい!」
  蘭は震える足を抑えて、アップルの方へと一歩踏み出した。
  「武笠蘭よ、目覚めなさい」
武笠蘭「!?」
女神「マニフェスティション・オブ・エモーション・エンジェル・オーキッドと唱えるのです!」
武笠蘭「えっ? な、何?」
女神「さあ、早く!」
武笠蘭「・・・!」

〇ソーダ
武笠蘭「マニフェスティション・オブ・エモーション・エンジェル・オーキッド!」

〇住宅街の公園
オーキッド「アップルはあたしが守る!」
Dr・ボクメツ「何ですかお前は!?」
オーキッド「あたしは愛天使ウェディング・オーキッド」
Dr・ボクメツ「また愛天使!? 想定外で~す!」
オーキッド「さあ行くよ! お色直し!」

〇ソーダ
オーキッド「ア・ブライズ・チェンジ・オブ・コスチューム!」

〇住宅街の公園
オーキッド「発明品だか何だか知らないけど、あたしのやり方はこう!」
オーキッド「『拍手喝采』!」
Dr・ボクメツ「ウガアアアア!」
  倒れたボクメツがフラスコを落とす。
  フラスコは粉々に砕けて、中の液体が飛び散った。
オーキッド「アップル、しっかり!」
  オーキッドがアップルに駆け寄った、そのとき──
Dr・ボクメツ「と見せかけて・・・くらえで~す!」
オーキッド「!?」
  ボクメツがオーキッドめがけて大きなカプセルを投げつけた。
  カプセルの中から出現した魔霊たちが、オーキッドに襲い掛かる。
オーキッド「!」
オーキッド「『雅楽(ががく)のしらべ』!」
Dr・ボクメツ「な、なんだこれはァ~ッ! 耳鳴りがする! 苦しい~ッ!」
  ボクメツが耳を抑えてうずくまると、魔霊たちは一気に消滅した。
オーキッド「アップル、大丈夫!?」

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コメント

  • 待ってましたウェディングオーキッド‼︎
    蘭×🍎のこれからの展開が楽しみです。

  • 最高です

  • なかなかの面白さでした

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