添田と袂のオカルト雑誌編集者シリーズ

aza/あざ(筒示明日香)

真偽のハナシ。(脚本)

添田と袂のオカルト雑誌編集者シリーズ

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〇諜報機関
  「じゃあ、コレはどっちだと思います?」

〇古びた神社

〇ボロボロの吊り橋

〇地下道

〇諜報機関
袂「なーんで、」
袂「今の心霊写真や動画って作り物が多いんですかね?」
  不意に、袂《たもと》が欠伸を噛み殺して言った。
  怪しい怪奇専門雑誌の編集者である添田《そえだ》と袂は二人、
  夏の心霊特集に向けて知り合いの映像制作会社で、それらしいものを漁っていた。
  編集室で映像をチェックしていたが、
  添田が袂に目を走らせると、
  飽きたような表情で、腕を頭の後ろで組み背を反らしている。
  添田は、
  一瞬意味を取り損ね、拾い上げた後
  ある話を思い出した。
添田「昔さ、」
袂「はい」
添田「オカルトブームで引っ切り無しに番組やってただろ」
袂「九十年代とかっすか?」
添田「そう、それ」
添田「そんときにな、結構本物も出回ったり、」
添田「マジでヤバい現場も在ったんだと」
袂「へぇー? それで?」
添田「呪われたり、放送事故も在ったらしい」
添田「有名なのだと、」
  “絶対見てはならない、破滅の祭壇の写真”
添田「とかだな」
袂「ふーん? そうなんですか」
添田「呪われたヤツもいたり、」
添田「もしかしたら、このことが原因でおかしくなったんじゃないかってヤツも」
添田「大量にいた」
添田「バブル期前後だ」
添田「人は掃いて棄てる程いただろうから問題にもならなかった」
袂「ほーん?」
袂「イマイチぴんと来ないっすね?」
袂「で、だから何なんです?」
添田「・・・・・・今、」
添田「当時その最前線にいた人たちが、『上』にいる訳だ」
袂「はぁ・・・・・・まぁ、」
袂「それはそうでしょうね?」
添田「そう言うヤバい仕事を経験したら、」
添田「自ずと暗黙の了解が出来るってモンだろ・・・・・・」
添田「“本物は絶対流すな、本物の現場には行くな”」
添田「・・・・・・責任取りたくねぇからな」
袂「じゃあ、」
袂「今偽物ばっかりなのって、その暗黙の了解ってことなんですか?」
添田「トラウマも在ったんじゃないか?」
添田「ま、噂だけどな」
添田「俺も編集長に聞いただけで、詳しくは知らん」
袂「そうなんですか」
添田「ただ、」
袂「はい」
添田「たまにやっぱりある一定数」
添田「本物が紛れ込むことが在るらしい」
添田「チェック洩れなのか、」
添田「わざと新人が入れてるのか、」
添田「誤ってなのか」
添田「何でかわからんがな」
袂「ふぅん・・・・・・」
袂「ねぇ、先輩」
添田「何だ」
袂「じゃあ、」
袂「コレはどっちだと思います?」

〇廃ビル
  話をする間も、
  二人はネタ探しにモニターから目を放さなかった。
  袂が指差すモニターには、
  砂嵐で覆い尽くされた画面の中、
  黒く長い髪の女が映っていた。
  顔は白く、目は落ち窪み
  眼球に当たる部分は真っ黒に塗り潰されていた。
  口は歯が無い老人のように唇が皺々だった。
  どこか立体的ではなく平面で、
  しかし背景の砂嵐は完全な画面の荒れで、
  まるでCGアニメを観ているみたいだった。
  その女が、
  添田と目が合った瞬間、
  にやりとうれしそうに笑った。

〇諜報機関
  【 了 】

次のエピソード:少女Mの事件~少女Mに対する考察~ ある記者と女性囚人の対話

コメント

  • 読んでいてホラーな雰囲気がとても楽しかったです!オカルト雑誌の編集者という設定も新鮮で面白かったですね。登場する舞台やシーンの描写がとてもリアルで、ホラー要素がより一層引き立っていました。特に心霊写真や動画に関する話は興味深く、本物とニセモノの境界が曖昧になっているというのが怖さを増していましたね。また、最後のシーンで登場する女性の映像もとても恐ろしかったです。続きが気になる展開でしたので、次回の更新が待ち遠しいです。

  • お初にコメントしやす❤️
    これは編集者さんやスタッフさん達の実話なんですか❓
    背景とエフェクトの出し方がキレイですね😍
    あと、袂さん可愛い❤️
    これからも頑張って書いて下さい❤️

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