〇学校の屋上
後輩ちゃん「うーん、どっちも好き♥️ 迷っちゃう」
後輩ちゃん「ねー、先パイ。 どっちがいいと思いますか？」
先輩くん「別に、どっちでも」
先輩くん「ほら、とにかく早く選べ」
後輩ちゃん「もぉ、急かさないで下さいよ～」
後輩ちゃん「オレンジ。 それは、万人に愛される味──」
後輩ちゃん「スッキリとした甘み。 初夏を感じさせる、爽快感・・・」
後輩ちゃん「朝と言ったらまず、この１杯からですよね！」
先輩くん「いや今、昼だけどな」
後輩ちゃん「そして、イチゴオレ。 レア感のある、こだわりの味──」
後輩ちゃん「とろけるような甘さ。 苺とミルクの恥じらいのハーモニー」
後輩ちゃん「まさに、出会いの春にふさわしい１杯です！」
先輩くん「まー、イイんじゃねーの。 すでに夏だけど」
先輩くん「げっ、休み時間おわる」
先輩くん「・・・じゃあ、お預けってことで」
後輩ちゃん「いえ、決めました！」
後輩ちゃん「オレンジにします!!」
先輩くん「本当にOK？」
後輩ちゃん「はい、こっちで」
先輩くん「じゃあ、遠慮なく」
後輩ちゃん「おぉっ！　見事な飲みっぷり！」
先輩くん「・・・誰のせいだと」
先輩くん「もう１秒も待てねーんだよ。 ほら、こっち来い」
　　グイッ
　　チュッ💋
先輩くん「どう？」
先輩くん「ファーストキス、理想の味になったかよ？」
後輩ちゃん「はい・・・ とても美味しかったです」
後輩ちゃん「なので次は、イチゴ味でお願いしますね」
先輩くん「・・・ぷはっ」
先輩くん「今は、胃がたぷたぷだから──」
先輩くん「続きは放課後ってことで」
後輩ちゃん「楽しみにしてます♥️」