第一話:初っぱなから詰み。(脚本)
〇洋館の玄関ホール
森 絵里「いででででで...腰が...」
小林 塔也「お前いくつだよ?」
森 絵里「17だ。同級生の年齢も知らんとは恐れ入るわ」
小林 塔也「そーいうことじゃねぇ!」
神谷 圭都「ここどこ...?」
森 絵里「見た感じ、洋風の洋館...もしくは城だな」
神谷 圭都「次元移動したって事で良いんだよね?」
小林 塔也「そうっぽいな」
ジェラルド「何者だ貴様らァ!」
森 絵里「げっ!?」
トム「騎士長殿!何事ですか!?」
ジェラルド「侵入者だ。捕らえろ!」
「了解!!」
森 絵里「ハァ...開始数秒で詰んだなこれ...」
小林 塔也「言うとる場合か!」
〇洋館の玄関ホール
ジェラルド「うぅむ...」
トム「空間魔法はおろか、魔法を使った痕跡すらないなんて...」
サム「どうやって入ってきたんでしょうか?」
ジェラルド「わからんな...。しかし、いずれにせよこの城に侵入した罪は相当なものだ。最悪死罪は覚悟しておくように」
???「あら!こんなところに来たのね!」
アイカ「こんなとこに飛ぶなんて...こちとら30分城門で待ちぼうけだったのよ?」
森 絵里(え誰?)
ジェラルド「アイカ、知り合いか?」
アイカ「ええ。遠いところにいる私の友人。私の部屋で遊ぶ話になったんだけど、私がこの城の住所だけ教えていたからここに来たんでしょう」
ジェラルド「しかし、彼らからは空間魔法使用の痕跡が一切...」
アイカ「彼らの体質、ちょっと特殊なのよ。それじゃ、早速この城を案内するわね!」
森 絵里「よろしく~(なんか分からんが、助かった...)」
ジェラルド「待て」
アイカ「ん?どうしたの?」
ジェラルド「お前は騎士団の料理人だろう?なぜそんな服装なんだ?」
アイカ「趣味」
ジェラルド「理解した」
アイカ「そういうことだから、それじゃあね!」
「...」
ジェラルド「いや、これはどう報告すればいいんだ?」
トム「さぁ...」
サム「ううん...」
ジェラルド「...」
ジェラルド「ま、いいか。そんなことより飯食いに行くぞ。トムのおごりな」
トム「何故!?」
ジェラルド「前回は俺のおごりだったじゃないか」
トム「あ、確かに」
サム「次は僕ですね...」
ジェラルド「おいおい、同期なんだし、仕事以外では敬語は要らないって言ってるだろ~?」
サム「もう癖になってるよ...」
〇洋館の廊下
森 絵里「おいアンタ、なぜ私達を助けた?」
アイカ「なんのことかしら?」
森 絵里「さっき、どう考えても怪しさ全開な私達を友達だと嘘をついて助けただろ?」
アイカ「あぁ、なんか面白そうな人たちだったからさ。あと、私も空間魔法ミスって同じ様な状況になったことあるから」
森 絵里「成程...嘘はついてなさそうだな。...しかし、面白そうで行動する、私と同じ種類の人間がいたとはな」
神谷 圭都「ありがとうございます。なんてお礼をしたら良いか...」
アイカ「敬語なんていらないわよ」
アイカ「私達は友達ってことになってるから、それなりに仲良くしましょ!」
森 絵里「...あぁ」
森 絵里「あ、そうだ。このあたりで四角い箱みたいなの無かったか?文字盤が付いているやつ」
アイカ「あぁこれ?」
森 絵里「そうそうそれそれ....って...」
森 絵里「めちゃくちゃボロボロなんだが!?」
アイカ「そりゃ、空高くから隕石みた勢い勢いで降ってきたから壊れるでしょうね...」
神谷 圭都「そ...そんなに?」
アイカ「この通り、一部が地面に激突して粉砕されるくらいにはね」
森 絵里「時計が...私の4ヶ月が...文字通り粉々に...」
神谷 圭都「ん?今更だけど...まさか帰れなくなった?」
森 絵里「そのまさかだ。座標設定してないのに適当に押すからこうなったんだよ」
神谷 圭都「ごめんて」
森 絵里「怒る気力もねぇ...」
森 絵里「まぁ大丈夫だろう」
神谷 圭都「え」
森 絵里「ぶっちゃけ素材のほとんどは百均なんで、この世界でも作れんことは無い」
アイカ「この世界?」
森 絵里「ああ、私達は事故って別世界から来たんだ。にわかには信じがたいと思うが本当だ」
アイカ「いや?普通に信じられるけど?」
森 絵里「......ほんと、変わった人だね」
アイカ「お互い様でしょ?」
森 絵里「ああ、そうだな」
〇時計
異空間:スペースの間
小林 塔也「な...なんだ!?この空間は!?」
神谷 圭都「さっき飛ばされた世界...なのかな?」
「クックックックッ....」
小林 塔也「誰だ!?」
森 絵里「私DA☆!」
神谷 圭都「テンションおかしくない?」
小林 塔也「やっぱお前が黒幕か...なんだ、この空間は?」
森 絵里「フッフッフッ...」
森 絵里「知らん」
小林 塔也「ゑ」
森 絵里「私も何が何だかさっぱり」
神谷 圭都「絵里ちゃんじゃないのね...」
森 絵里「でも、そのかわりに作者の伝言を預かってきた」
森 絵里「「ここまで読んでくださって本当にありがとうございます!」
森 絵里「この世界はストーリーの後に出現し、登場キャラが本編のストーリーをおかしくしていくだけの、よくあるおまけコーナーです」
森 絵里「題して、『スーパーメタワールド』。その名の通り、言動にいろいろメタ要素しか無いから適当にすっ飛ばして貰って構いません」
森 絵里「私の得意なのはギャグ系なので、精一杯ふざけさせていただきますから、どうか太陽の表面の様に暖かい目で見て下ると幸いです。」」
小林 塔也「温度の比喩で使っていいレベルじゃないんだが...?」
神谷 圭都「つまり、ここは本編の世界とは違うのね」
森 絵里「ああ、ここで起こったことは次回になれば忘れるし、本編には一切影響しないってこった」
神谷 圭都「なるほどねぇ...」
小林 塔也「作者はこの手の物を作ったことがないから、どうしてもギャグ路線ばっかりではあるが、ある程度節度を以てくれてはいたんだな」
神谷 圭都「まぁ、意外とシリアス要素も入れる予定らしいしね」
森 絵里「作者の頭はそれをネタ化させたくてたまらないみたいだからな!」
森 絵里「というわけで、次回からやる予定だから、温かい目で見守ってくれ!目安は90000度だ!」
小林 塔也「高ぇわ!」