読切(脚本)
〇おしゃれなリビングダイニング
彼女は今年で5歳になる女の子だ。彼女には前世というものがある。彼女は人間になる前はレッサーパンダだったのだ。
そんな彼女には悩みがあった。それは・・・
新井幸三「どうしたんだ、梨花。まだ寝ないのか?」
新井幸三「もしかしてさっき見たテレビが怖くて寝れないのかい?よーし、ならパパと一緒に寝るか!」
新井梨花「むっ、もうわたしはひとりでねれるぞ。なんたってきのうから5さいなんだからな!!」
新井梨花「わたしはもう5さいだから、りっぱなおとななんだぞ!ひとりでねることくらいできる!」
レッサーパンダは生後1年ほど、人間で言う5歳くらいの時に大人と同じ大きさになると言われている。
新井幸三「あはは。さっきも一人で寝れるって言ってたけど、結局寝れてないじゃないか」
新井梨花「むー、うるさい!ひとりでねれるったらねれるんだもん!!ほっといて!」
新井幸三「まあ良いじゃないか。パパも久しぶりに梨花と一緒に寝たいんだよ」
そう言いながら幸三は梨花に近づいていく
幸三が近づいくるのに気づいた梨花は、前世でもよくやっていたとあるポーズをするために両手を上げた
新井梨花「ふしゃー!!」
新井幸三「えっ、急にバンザイなんてしてどうしたんだい?」
新井梨花「ばかものこれはいかくである」
そう、普通の人が見るとバンザイをしているようにしか見えないこのポーズは、前世がレッサーパンダの梨花にとっては威嚇であった
新井幸三(あっ、なんだろ。すごく可愛い。写真撮ろう)
パシャッ
新井梨花「ふしゃー!!!」
新井幸三「あはは、ごめんごめん。勝手に撮って悪かったよ。ほら、そろそろ布団に入りなさい。ずっとそんな薄着で外にいると──────」
新井梨花「っくしゅん!」
新井幸三「ちょっと遅かったか。ほら早く布団に入って寝よう。布団の中なら冷えた体も温まるから」
新井梨花「う、うん」
体から冷えてきた2人は急いで布団の上に寝転ぶ
新井梨花「パパ、おや・・・すみ・・・・・・」
新井幸三「ああ、おやすみ、梨花」
とってもかわいいです!
威嚇のポーズって、人間がやると抱っこをせがんでるポーズのような……
梨花ちゃんは可愛くて微笑ましいけれど、逆に考えれば、前世が人間だったレッサーパンダもいるかもしれない。その場合、あの威嚇ポーズは切なくもの悲しく見えてしまうでしょうね。
とても可愛らしい父と娘で癒されました!!(o^^o)♡
可愛い・・・娘ちゃん・・・威嚇のポーズしてほしい・・・