〇城のゴミ捨て場
？（厄介だなあの糸）
？（五本の糸が、 あの女の動きに連動して振り回される）
？（当たれば次こそ負けるな）
？（さらにあの糸、見にくい上に、長さが違う）
？「おもしれぇ」
リオーネ（厄介ねあの剣）
リオーネ（電撃の形が予測しにくい上に、 シンプル疾い）
リオーネ（けど、糸に流れる程度の電撃は問題にならない）
リオーネ（そして、あの電撃より ”私の糸の方が長い”）
リオーネ（このまま距離をとって、 ちまちま戦えば勝てるかな？）
？「うーん、もう一本ぐらい使ってもいいけど、それじゃあ面白くない」
？「戦い方を変える」
リオーネ「剣を投げ──!?」
？「あははは」
リオーネ（接近戦!?　ここで？）
リオーネ「いや、これは」
リオーネ「背後の剣に向かって!?」
リオーネ（違う、これは”両方”だ）
リオーネ（距離を取れば、すぐにでも剣を取られる）
リオーネ「挟み撃ち、いや釘つけ？」
？「厄介だろう？」
リオーネ（分かってる、距離を取ればいいと）
？（でもできないよな）
？（あの剣の厄介さはよく分かってる）
リオーネ（そして、私は近接戦闘の中で、 常に背後の剣を気にしなくちゃいけない）
リオーネ「──めんどくせぇな」
リオーネ「おい、そこで観戦してるそこの二人」
？「なぁ」
？「にー」
リオーネ「ごめん、あんたはいいわ」
リオーネ「そこのおっさんだよ」
チョウキ「?」
リオーネ「てめーしかいねぇだろうが！」
チョウキ「あ、やっぱり僕か」
チョウキ「なになに？」
リオーネ「喜べ、仕事だ」
チョウキ「へ？」
チョウキ「うお！　体が勝手に」
リオーネ「頑張れ、肉盾」
チョウキ「え、いやいやいやいや ウソウソウソウソ!?」
？「・・・・・・・・・・・・」
チョウキ「あれ、止まった？」