【人力フルボイス】アイドルちゃんと2号ちゃん

Project_O

※ボイス対応中 アイドルちゃんとライバーちゃん①(脚本)

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〇川沿いの公園
  私は大人気アイドル!
  今は外をお散歩しているわ!
  お、あそこで何かやってる・・・?
ライバーちゃん「~♪~♪」
ライバーちゃん(・・・)
ライバーちゃん(誰も、立ち止まって聞いてない)
ライバーちゃん(そりゃそうだ)
ライバーちゃん(こんな無名の路上ライブに 止まる人なんていない)
ライバーちゃん(どうして、こんなことに)
ライバーちゃん「~♪~♪」
ライバーちゃん「♪・・・」
ライバーちゃん「・・・・・・」
アイドルちゃん「あれ、どうして歌うのを辞めちゃったの?」
ライバーちゃん「うわぁぁぁ!?」
ライバーちゃん「びっくりした!距離ちっか!」
アイドルちゃん「あなたの声、とても素敵なのに」
ライバーちゃん(聞いてるやつ、いたのか・・・)
ライバーちゃん「って、アイドルちゃんじゃねぇか!」
アイドルちゃん「いかにも、私がアイドルちゃんです」
ライバーちゃん「知ってるよ!」
アイドルちゃん「2号ちゃんとコンビ組んでます」
ライバーちゃん「知ってるよ!」
アイドルちゃん「実は最近・・・5kg増えました・・・」
ライバーちゃん「知って・・・知らなかった!」
ライバーちゃん「ってか知りたくなかった!」
ファン1号「え、アイドルちゃん・・・?」
ファン2号「うわあれ本物じゃね・・・?」
アイドルちゃん「あ、やばい」
アイドルちゃん「行こ!」
ライバーちゃん「あっ、ちょ、どこに行くんだよ!」

〇繁華な通り

〇ピラミッド

〇ビルの裏
アイドルちゃん「ここなら誰もいないね」
ライバーちゃん(ここならって・・・)
ライバーちゃん「なんなんだよ急に・・・ハァハァ・・・」
アイドルちゃん「いや、あなたとお話してみたいって思ったから」
ライバーちゃん「なんつー自分勝手な・・・ハァハァ・・・」
アイドルちゃん「?」
アイドルちゃん「なんで、息切らしてるの?」
ライバーちゃん「お前が手引っ張って連れ出したんだろ!?」
ライバーちゃん「ってか途中砂漠通ってなかった!?」
ライバーちゃん「ここどこだよ!」
アイドルちゃん「ここ?どこかの路地裏かな」
ライバーちゃん「そういうことじゃなくて!」
ライバーちゃん(あぁもう最悪だ)
ライバーちゃん「んで・・・やめた理由?だっけ?」
ライバーちゃん「お前には関係ないだろ・・・」
アイドルちゃん「そんなこと言わずに」
ライバーちゃん「なんでそんなに気にしてるんだよ」
アイドルちゃん「あなたの歌声に、 恨みのようなものがこもってたから」
ライバーちゃん「・・・」
ライバーちゃん「・・・ハ?」
アイドルちゃん「違うの?」
ライバーちゃん「・・・!」
ライバーちゃん「どうだっていいだろうが!」
  ダダダッ
アイドルちゃん「あっ」

ライバーちゃん「・・・」
ライバーちゃん「・・・・・・」

〇古い本
女の子「ライバーちゃんなら、大丈夫だね!」
  やめて。
男の子「ライバーは凄いぞ」
  そんなことないよ。
「ライバーには、これしかないんだからな」
  ・・・。
  そう、なの・・・?

〇グラウンドのトラック
  「よーい!ドン!」
  よし、このペースなら・・・!
  みんなの期待通りに・・・
  ・・・
  「キャッ!?」
  ドサッ

〇島国の部屋
パパ「参ったな、まさか転ぶだなんて」
ママ「残念だわ」
パパ「ま、次があるさ」
  「・・・・・・!」
  「もう、嫌だ・・・!」
パパ「おい、どこにっ―!」

〇川沿いの公園
  ・・・
お姉ちゃん「お嬢さん、一人なのかい?」
  「・・・」
お姉ちゃん「・・・」
お姉ちゃん「よし、それじゃあお姉さんが話を聞いてあげよう」
お姉ちゃん「ほら」
お姉ちゃん「そうか・・・期待されてたリレー大会で転んじまったのか・・・」
お姉ちゃん「そんで、皆をまた裏切ることが怖くなったのか」
  「・・・うん」
お姉ちゃん「そっか」
お姉ちゃん「じゃあ、落ち着くまでお姉さんの隣にいな」
お姉ちゃん「~♪」
お姉ちゃん「~♪~♪」
  「・・・!」
お姉ちゃん「♪」
お姉ちゃん「♪~♪」
  ・・・
  なんでだろう・・・
  なんだか、とても心の中が暖かい。
  パチパチパチパチ
お姉ちゃん「お、お嬢さん、元気になったみたいだね。よかったよかった」
  「あ、あの・・・なんでか、お姉さんの歌を聞いたら急に元気になれて・・・」
お姉ちゃん「それはきっと、歌の力さ」
  歌の力・・・
  「私、家に戻る!」
お姉ちゃん「おう、気を付けて」
お姉ちゃん「・・・って、もう行っちゃったな」

〇島国の部屋
  「お父さん、お母さん!私、歌を歌いたい!」
  私も・・・あの人みたいに・・・!

〇島国の部屋
ママ「あなた・・・いい?聞いて頂戴?」
ママ「あなたには速く走るという立派な才能があるの」
ママ「そんなことに時間を使う訳には―」
パパ「まぁまぁ、母さん」
パパ「一回、やらせてみたらいいさ」
  お父さん・・・!

  そこから、私は歌手になるべく努力した。
  母も最初のうちは反対していたが。
  私の練習などを見ているうちに、何も言ってこなくなった。

〇島国の部屋
  「~♪」
ママ「・・・・・・!」
  「ど、どうかな・・・?」
ママ「私は、あなたの事を見誤ってた。母親失格だわ」
  「お母さん・・・?」
ママ「ごめんね。ライバー。ひどいことを言ってしまって」
  「おかあ・・・さん・・・」
パパ「まぁまぁ。ライバーも許してやってくれ」
パパ「お母さんも、お前の事を本気で思っていたんだ」
ママ「本当に、本当にごめんなさい・・・」
  「・・・い、いいんだよ、お母さん・・・」
ママ「お母さん、これからは手放し一杯、あなたの夢を応援するからね」
  きっと・・・
  きっとこれも、"歌の力"なんだろうなぁ。

〇島国の部屋
  「受かった・・・!」
  「おかあさん、やったよ!」
  「私、芸能プロダクションに受かった!」

〇店の休憩室
  今日から私は、歌手としてデビューするんだ。
  「絶対、絶対に私もあの人のように・・・!」
ライバーちゃんのマネージャーさん「それじゃ、君の仕事はこれ、だ」
  「え・・・?」
ライバーちゃんのマネージャーさん「君の要望とは違うかもしれない」
ライバーちゃんのマネージャーさん「けど、当社としては初の試みでとても名誉ある・・・・・・」
  そこから先は、覚えていない。
  ただ、決定的な事実が一つ。
  私は"歌手"ではなく、"配信者"としてデビューすることになった。
  おしまい。

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