タケオ

れこん

7話 変化する、男と女(脚本)

タケオ

れこん

今すぐ読む

タケオ
この作品をTapNovel形式で読もう!
この作品をTapNovel形式で読もう!

今すぐ読む

〇アパートの玄関前

〇アパートのダイニング
内藤要(ないとうかなめ)(さてと、色々朝の準備もできたし、あとはリサちゃんを起こして会社に行くだけ)
内藤理沙(ないとうりさ)「おはよう・・・カナメっち」
内藤要(ないとうかなめ)「リサちゃんどうしたの!? 疲れた顔してるし、目が紅いよ!?」
内藤理沙(ないとうりさ)「へ、へへ・・・」
内藤理沙(ないとうりさ)「ちょっと寝不足なだけじゃけえ・・・」
内藤要(ないとうかなめ)「そう、無理しないで・・・」
内藤理沙(ないとうりさ)「・・・」
内藤理沙(ないとうりさ)「カナメっち、”今日は”寄り道せずに帰って来てね」
内藤要(ないとうかなめ)「分かった、なるべく”部長の飲み会”に付き合わされないように帰るよ」
内藤要(ないとうかなめ)「それじゃあ行って来まーす」

〇アパートの玄関前
内藤要(ないとうかなめ)(リサちゃん、絶対に寝不足じゃない雰囲気だった)
  今朝の妻は様子がだいぶいつもと違ってた
  もしかして、何か感づかれたのかもしれない
内藤要(ないとうかなめ)(違う、昨日の”アレ”はタケオが勝手にしてきただけで、)
内藤要(ないとうかなめ)(僕は何もやましい事なんてしてない)
内藤要(ないとうかなめ)「・・・」
内藤要(ないとうかなめ)(そんな風にいくわけ無いよな、実際昨日は部長の飲みに付き合わされたって嘘ついた訳だし)
  やっぱり昨日のはやましい行為であり、
  妻に対する裏切り行為
  朝から心臓が締め付けられそうだ。

〇アパートのダイニング
内藤理沙(ないとうりさ)「・・・うっ」
内藤理沙(ないとうりさ)「カナメっちごめん、」
内藤理沙(ないとうりさ)「今度新しいシャツ買ってあげるけえ」
内藤理沙(ないとうりさ)(他の女の臭いがついたシャツなんて、気持ち悪くて部屋に置きとう無い)

〇本棚のある部屋
内藤理沙(ないとうりさ)「・・・」
内藤理沙(ないとうりさ)「緊張する・・・じゃけど、ウチが相談できるのはここしか無い」

〇サイバー空間
  なんでも質問掲示板J
  【悲報】夫のシャツから知らない女の匂いがしてた件
イッチ(※リサ)「これって浮気なん?(送信)」
ゴリニキ「イッチよ、それは浮気の可能性が高い」
ネッコ「いや可能性じゃないなくて、確実に浮気ニャ。ご愁傷さまニャ」
イッヌ(闇)「浮気夫め・・・絶対に許さん」

〇本棚のある部屋
内藤理沙(ないとうりさ)「やっぱりこれって浮気なん!?」
内藤理沙(ないとうりさ)「うえええん、カナメっち〜ぃ」

〇サイバー空間
イッチ(※リサ)「これから私はどうしたらいいですか?(送信)」
ゴリニキ「取り敢えず先ずは証拠集めだな、あと弁護士にも相談して、裁判の流れになると思う」
ネッコ「そうそう、もっと確実な浮気の証拠を手にいれるためにも泳がせるにゃー!」
イッヌ(闇)「大量の慰謝料請求して浮気夫を社会的に立ち直れなくしてやれ」

〇本棚のある部屋
内藤理沙(ないとうりさ)「慰謝料・・・」
内藤理沙(ないとうりさ)「いや・・・別にウチは──」

〇サイバー空間
ゴリニキ「待つんだみんな、まだオレ達はイッチがどうしたいのか聞いてない」
ゴリニキ「先ずはイッチの意見を聞こう!」
イッヌ(闇)「そんな事は決まってる! 浮気したクソ夫に復讐だ」
ネッコ「慰謝料で余裕のある生活と、新しいパートナーを見つけるにきまってるニャ」
ゴリニキ「ソレはお前ら二人の願望でイッチの望みじゃない」
ゴリニキ「なぁイッチよ・・・」
ゴリニキ「お前さんはどうしたいんだ?」

〇本棚のある部屋
内藤理沙(ないとうりさ)「ウチが、どうしたい──か・・・」

〇サイバー空間
イッチ(※リサ)「皆さん、私の為に色々と意見を言ってくれてありがとうございます」
イッチ(※リサ)「私の望みは、夫を浮気相手から取り戻したいです」
イッチ(※リサ)「慰謝料とかは要りません。ただ、夫と幸せな生活を取り戻したいだけなんです」
イッヌ(闇)「甘い!」
イッヌ(闇)「それだと夫は図に乗る!」
ネッコ「その通りニャ! 反省せずにまた浮気するニャ!」
ゴリニキ「お前ら一旦落ち着け!」
イッチ(※リサ)「・・・」
ゴリニキ「イッチよ、今はとても辛いと思う」
ゴリニキ「だがお前にはここのスレの住民──、まぁ過激な奴らもいるが全員味方だ」
ゴリニキ「きっとイッチをサポートしてアイデアをくれる筈だ、」
ゴリニキ「そうだろみんな!」
イッヌ(闇)「ふ、フン! 甘いイッチが泣き寝入りしないようにアドバイスしてやんよ」
ネッコ「しょーがないニャー。ここで抜けるのも胸糞悪いし、最後まで付き合うニャ」
イッチ(※リサ)「ゴリニキ・・・皆・・・」
ゴリニキ「そういう訳だ、」
ゴリニキ「けど、取り敢えず今すべきことはネッコの言う通り、夫を泳がせて確実な証拠を集めるべきだ」
ゴリニキ「そうすれば本当に浮気か判断できるし、仮に浮気だとしても」
ゴリニキ「その証拠がイッチの味方をするはずだ」
イッチ(※リサ)「わかりました。辛いけど頑張ります」

〇本棚のある部屋
内藤理沙(ないとうりさ)「ふぅ・・・」
内藤理沙(ないとうりさ)(浮気・・・じゃないとええな・・・)

〇オフィスのフロア
佐伯部長(さえきぶちょう)「おい内藤、これやり直し」
内藤要(ないとうかなめ)「えっ! 昨日部長の決裁を頂いた、この会議の資料全部ですか!?」
佐伯部長(さえきぶちょう)「ワリい、後から会議の内容が変わったの伝え忘れてた」
佐伯部長(さえきぶちょう)「だから今日中に作り直してくれよな、あと勿論終わらなかったら残業」

〇モヤモヤ
  もぅダメだ・・・死にたい、死にたい・・・
???「カナメ! 死ぬんじゃねえぞ!」
武雄(タケオ)「こんなクズ野郎に負けんじゃねえよ!」
内藤要(ないとうかなめ)(そうだ、こんな奴に負けるもんか!)

〇オフィスのフロア
佐伯部長(さえきぶちょう)「おい、何ボサッとしてやがる、さっさと行動しろよ!」
内藤要(ないとうかなめ)「はい、わかりました」
内藤要(ないとうかなめ)「けれど部長、最近物忘れが酷く無いですか?」
佐伯部長(さえきぶちょう)「あっ? なんだテメェ・・・」
内藤要(ないとうかなめ)「いやいや、本当に心配ですって。部長、年齢もだいぶ上ですし・・・ボケ始めたんじゃ」
佐伯部長(さえきぶちょう)「何ぃ〜!?」
内藤要(ないとうかなめ)「だって、僕が”尊敬”する部長が、こーんな新人がするような”初歩的なミス”する訳がないですから」
佐伯部長(さえきぶちょう)「う、うるせぇ! 俺だってたまに間違える。あと因みにオレはまだ45だ、年寄り扱いすんじゃねぇ!」
内藤要(ないとうかなめ)「あっ、申し訳無いです”部長らしくないミス”するのはお疲れだからですか?」
内藤要(ないとうかなめ)「だとしたらごめんなさい。きっと僕が無能で仕事できないから部長が疲れるんですよね」
内藤要(ないとうかなめ)「ううっ・・・、僕は、なんてやつなんだ」
内藤要(ないとうかなめ)「僕が無能なせいで、”部長があり得ない初歩的なミス”をするなんて!」
佐伯部長(さえきぶちょう)「ば、バカ! 大声で言いふらすな! さっさと行け!」

このエピソードを読むには
会員登録/ログインが必要です!
会員登録する(無料)

すでに登録済みの方はログイン

コメント

  • リサちゃんのスチル、怖かったですー!

  • わっ、カナメっちの心の拠り所が、リサちゃんでなくタケオになってる……
    リサちゃんも、浮気しているか「泳がせる」っていうのも、調査中の対応として定石でもその期間の夫婦間の空気が……
    カナメっちとリサちゃんの間にすきま風が吹きそうな展開に心配になります……

  • 冒頭のリサのスチルに圧倒されました。
    あと、ネットで浮気の相談をしているのが(知恵袋的な?)共感できます。
    ネット民が動物で表現されているのがスゴく良いですね!性格も出ているし。
    さあ、果たしてカナメっちは飲みに行くのか!?

コメントをもっと見る(4件)

成分キーワード

ページTOPへ