先生、死んでる場合じゃありません!

大河内 りさ

P9・魔法お願いします!(脚本)

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〇狭い畳部屋
まつ江「はぁ〜」
光太朗「大きなため息ついて、どうしたの?」
まつ江「光太朗さん」
まつ江「新連載の話を考えているのだけど、 何も思い浮かばなくて・・・」
まつ江「主人公が時間旅行をして 歴史を追体験する話を描きたいと言ったら」
まつ江「女がSFや歴史物なんて 生意気だって言われちゃった」
まつ江「誰もそんなもの読まないだろうって・・・」
光太朗「まつ江さんのマンガの読者は 若い女の子が多いんでしょう?」
まつ江「そうよ」
光太朗「うーん、それなら・・・」
光太朗「主人公が自分探しをする 話なんてどうかな?」
まつ江「自分探し?」
光太朗「そう。過去だけじゃなくて 未来にまで探しに行っちゃうの」
まつ江「ふふっ。未来にまで?」
光太朗「それで、未来の旦那さんが自分の好きな人じゃなくてショックを受けたりして」
まつ江「あははっ、面白いかも」
光太朗「歴史はあまり 絡められないかもしれないけど」
光太朗「主軸はあくまで主人公と相手役の 恋愛物ってことにしたら」
光太朗「時間旅行の設定だけでも 許可してもらえないかなぁ」
まつ江「その方向で構想を煮詰めてみる」
まつ江「ありがとう」

〇黒背景
クロエ「光太朗さん・・・」

〇後宮の一室
クロエ「・・・夢?」
クロエ「そうよね。 私は魔界に転生したのですもの」
クロエ「鬼人領が日本文化に似ているからか、 懐かしい夢を見てしまったわ・・・」
クロエ「今日は森の視察に行くのだから、 しっかりしなくては──」

〇山並み

〇木の上

〇森の中
アルフォル「ふーっ、結構登ったなぁ」
レイヴィダス「先生、大丈夫ですか?」
クロエ「ええ。むしろ、こんなに歩いたのに 膝が痛くならないことに感動しています」
刀威「時々すげー婆臭いな、お前」
クロエ「そっ、そうですか?」
刀威「というか、レイヴィダスは 何でホムンクルスに敬語使ってんだ?」
刀威「それに先生って──」
レイヴィダス「絵を習っているからだ!」
刀威「ふーん?」
刀威「お前・・・クロエだったか」
クロエ「はいっ」
刀威「いつ魔獣が襲ってくるとも知れん。 警戒を怠るなよ」
クロエ「わ、分かりました」
クロエ「鳥・・・?」
刀威「伏せろっ!!」
「ガァァアアアッ!!」
刀威「チッ、言ってる傍から」
刀威「ガーゴイルが出るというのは 本当だったのか」
刀威「アルフォル!」
アルフォル「おう!」
アルフォル「オラァッ!!」
アルフォル「硬っ!?」
アルフォル「こいつら剣じゃ倒せなくね!?」
刀威「ああ。だから、俺たちで 敵の気を引いているうちに──」
刀威「レイヴィダス、お前の魔法で倒せ!!」
レイヴィダス「私が!?」
レイヴィダス「いや、えーっとぉ・・・」
刀威「早くしろ!!」
レイヴィダス「こっ・・・こんなまじゅう、 わたしがあいてをするまでもない!」
刀威「何だその棒読み・・・」
クロエ「まっ、まおうさま! ここはわたしにおまかせを!」
刀威「お前らふざけてんのか?」
レイヴィダス「大丈夫ですか、先生?」
クロエ「ストラさんに魔法のコツを教わったので、 ちょっと試してみますね」
クロエ(集中して使いたい魔法を強くイメージする)
クロエ(・・・・・・・・・)
クロエ(ガーゴイルって、 西洋建築についてる雨樋のことよね)
クロエ(雨樋を壊すにはトンカチ? 電ノコ? 工具って召喚できるのかしら?)
刀威「おい、まだか!?」
レイヴィダス「先生・・・!」
アルフォル「クロエちゃん! 雷の魔法を使うんだ!!」
クロエ「雷霆の煌めきよ──」
クロエ「響雷の力を我が手に授けん」
クロエ「電気ノコギリの如く我が敵を切り裂け!」
「ギャアッ!!」
「グルルルル・・・」
レイヴィダス「空に逃げたか──」
レイヴィダス「追え、アルフォル!」
アルフォル「了解!」
クロエ「アルさんがワンちゃんに・・・!!」
刀威「狼人族なんだから当たり前だろう」
レイヴィダス「我々も行きましょう、先生!」
クロエ「はいっ」

〇けもの道

〇薄暗い谷底

〇荒廃した国会議事堂
アルフォル「こっちだ!」
刀威「これは・・・」
レイヴィダス「古代魔法文明の遺跡か?」
アルフォル「やつら、この中に入ってったぜ」
刀威「レイヴィダス」
レイヴィダス「ああ。魔力が漏れ出している。 あまり質の良いものではないな」
アルフォル「どうするんだ?」
刀威「入るに決まってるだろう」
レイヴィダス「私と先生はここで待っているから、 二人で中を確認してくるといい!」
刀威「バカか。さっきのガーゴイルには魔法しか効かねえんだ。行くぞ」
レイヴィダス「今日はあまり魔法を使いたい 気分じゃないんだ!」
刀威「いいから早くしろ!!」
アルフォル「フォローするから安心しろって」
クロエ「そうですよ」
クロエ「レイさんのことは 私が守ってあげますからね」
レイヴィダス「先生〜!」

〇教会内

〇謎の施設の中枢
クロエ「ここは・・・?」
刀威「あれは、祭壇──儀式の間か?」
レイヴィダス「いやに静かだな」
アルフォル「おい、来てみろよ」
刀威「・・・何かの封印が解かれている?」
レイヴィダス「というより、封印がゆるんだところを 内側から破壊したような痕跡だ」
アルフォル「おいおい、ここに何がいたんだよ」
アルフォル「この音は──」
クロエ「先程のガーゴイルです!」
「ギャギャギャギャッ!!」
アルフォル「クロエちゃん、頼む!」
クロエ「お任せください」
アルフォル「そらっ!!」
刀威「ハッ!」
クロエ(雷では弱かったから それより強い魔法を使わなくては)
クロエ(工具以外に解体工事で使うもの・・・)
クロエ「油圧ショベル!」
クロエ「掘削せしめし大地の爪よ」
クロエ「現れ出でよ──」
クロエ「其の顎で力を示せ!」
「ギャァァァアアーッ!!」
レイヴィダス「やりましたね、先生!」
クロエ「ショベルカーを思い描いていたはずなのに、予想外の魔法になってしまったわ」
アルフォル「倒せたんだからいいんだって!」
アルフォル「ありがとな、クロエちゃん」
レイヴィダス「こらっ、先生の頭を気安くなでるな!」
刀威「おい、その魔力──」
刀威「・・・何だ?」
アルフォル「やな予感すんだけど」
レイヴィダス「何の音だ・・・?」
クロエ「足音でしょうか」
火竜「グルォォオオオオオオッ!!」
クロエ「まぁ~。恐竜なんて初めて見ました」
クロエ「あれは何ザウルスですか?」
レイヴィダス「あっ、あれは──」
レイヴィダス「──古代の火竜!!」

次のエピソード:P10・ピンチです!

コメント

  • 今回はバトルロマンでしたね❤️
    私、結構ガーゴイルって意外と好きなんですよ❤️😊
    姿は魔物だけど役割はクリスチャンの寺院のシャチホコみたいな
    ものですもんね、硬いし❤️🥰

  • クロエ先生の回想シーン、何だか懐かしい感覚でした。少年誌・女性誌でのテーマや素材が大きく違っていた時代、懐かしく思えます。そして、魔法の連想ww、高齢者というよりも年齢を重ねたことでの情報量の多さが顕著に出ちゃってますね!

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