現実逃避の精霊 

ぽんたろう

第6話『約束』(脚本)

現実逃避の精霊 

ぽんたろう

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〇電器街
  時は流れ、四年生に無事進級し
  和泉も就職活動を始めるのだった
和泉蓮「俺はどうしてここにいるんだ」
和泉蓮「合同企業説明会に行くはずだったのに」
現実逃避の精霊「私が行こうって言ったから」
和泉蓮「お前か!お前のせいか!」
和泉蓮「昨日、夢で何か知らないけど アキバのコンカフェに行く夢に うなされたんだぞ!」
現実逃避の精霊「そりゃあ、そうだよ」
現実逃避の精霊「私が、寝ている君の耳元で 『アキバに連れてけ』って囁いたんだから」
和泉蓮「お前か!」
和泉蓮「お前の仕業か!」
現実逃避の精霊「社会にもみくちゃにされて 下げたくもない頭を下げる そんなこと君には似合ってない!」
和泉蓮「ニート一直線になりかねないから その発言やめろ!」
和泉蓮「まあ、でも、少し緊張してたから 行かなくて正解だったかな」
和泉蓮「企業はネットで探せばいいし」
現実逃避の精霊「そうそう」
和泉蓮「緊張ほぐしてくれたのか?」
現実逃避の精霊「さーて、どうかな」
現実逃避の精霊「私は私のことしか考えてないよ」
和泉蓮「しょうがねえ コンカフェ行くか」
和泉蓮「ニート一直線になりかねないから その発言やめろ!」
和泉蓮「だけど、どちらかというと お前がコンカフェで働いていそうなのに コンカフェ行きたいのか?」
現実逃避の精霊「何言ってんの 可愛い女の子と戯れたいじゃない?」
現実逃避の精霊「あと、女の子のお客さん珍しいから よく対応してくれるからね」
和泉蓮「そんなもんか」
現実逃避の精霊「あ、そうだ どうせ、アキバ来たんだから 同人誌買っていくね」
和泉蓮「ああ、いいぞ」
和泉蓮「そういえば、お前も時々イラスト描いてるけど同人誌出さないのか?」
現実逃避の精霊「私はストーリー書けないからね」
和泉蓮「じゃあ、俺が就職して金が貯まったら 一緒に同人誌出すか?」
現実逃避の精霊「いいよ!」
現実逃避の精霊「じゃあ、それまで誰とも 組まないようにするね!」
和泉蓮「ああ」
現実逃避の精霊「約束だよ!」

次のエピソード:第7話『終わりゆく日々』

コメント

  • 説明会<コンカフェ、これぞ「現実逃避」と言える回ですね!
    確かに、精霊さんの側に立つと、長い人生は「緊張」と「緩和」を適度に織り交ぜないと心身に無理を来しますからね(という過去の自身の行動の正当化を必死にw)

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