エピソード36(脚本)
〇体育館の中
ナナシ(さっきの戦いで、はっきり自覚した)
ナナシ(ぼくの体、いや精神に起こる異常)
〇白
ナナシ(銃の持ち主、あの人の記憶)
ナナシ(そして、『手術室』で触れた 医療器具の持ち主達の記憶)
ナナシ(この人たちの影響はわずかで済んでいる)
ナナシ「ただ」
ナナシ(この人の影響が”強すぎる”)
〇体育館の中
ナナシ「銃に残ったわずかな記憶の残滓で、 ここまでの精神汚染」
ナナシ「それほどの魂」
〇体育館の中
赤縄「人類同士の 『ツクモ神を奪い合う戦争』か」
赤縄「それとも、 『人類とツクモ神の種族間戦争』」
赤縄「どっちが楽しいと思う?」
〇体育館の中
ナナシ(あの男は知っていたのか?)
ナナシ(人間が、ツクモ神以上に強く)
ナナシ(十分な”戦争相手”になりうることを)
ピキリ、ピキリ
ナナシ(まただ──この頭痛)
ナナシ(だんだんと酷くなっている)
ハコ「ナナシくん」
ナナシ「うん?」
ハコ「君は────いや」
ハコ「聞きたいことはいっぱいあるけど、 今はいい」
ハコ「寝て」
ナナシ「? いや、僕は赤縄と戦った後寝てたし、」
ハコ「睡眠と気絶は似て非なるものよ」
ハコ「ちゃんと休みなさい」
ナナシ「でも、また敵襲が──」
ハコ「交代で寝ればいい、 何かあったら起こすから」
ナナシ「なら先に箱ちゃん達が──」
ハコ「ふん!!」
ナナシ「がっ!?」
ハコ「これでよし!!」
ネコマ「今さっき、『睡眠と気絶は違う』って言ったのに・・・・・・」
ハコ「大丈夫、そのうち気絶から睡眠になるから」
ハコ「多分」
ネコマ「多分?」
ハコ「多分」
ネコマ「ハコちゃんとフラマも寝てるといい」
ネコマ「我輩とツトムとイフさんで起きておくから」
ハコ「ありがとう、そうさせてもらうわ おやすみー」
フラマ「ありがとう おやすみなさい」
ハンカ「おやすみ」
ネコマ「お前は起きてろ」
ハンカ「ちぇ」
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