赤城家のお仕事

黒鉄咲耶

エピソード5 新兵採用イベント(脚本)

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黒鉄咲耶

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〇訓練場内
赤城ルナ「・・・」
「・・・」
赤城ルナ「・・・よし」
「・・・」
赤城ルナ「・・・次!」
「・・・」
赤城ルナ「・・・こんな感じかな」
赤城ルナ「休憩でも挟みますか」
赤城浅根「相変わらず、訓練に励んでるな。ルナ」
赤城ルナ「普段の力を出すなら、普段並のことを毎日しなきゃ」
赤城浅根「うちの新兵にも同じこと言って欲しいぜ・・・」
赤城ルナ「・・・もしかして全然サボってるとか?」
赤城浅根「あぁ。本気でやってる奴が少なくてなぁ」
赤城夢見「あれ?姉貴もそうなの?」
赤城ルナ「・・・『も』?ってことはもしかして」
赤城夢見「そ、こっちは去年の奴らだけど、全然言うこととか聞かないせいで死亡者多数よ・・・」
「全く、最近の若い奴らったら・・・」
赤城ルナ「・・・私たちは若くないの?!」
赤城浅根「・・・一応若いぞ?」
赤城夢見「・・・私も」
赤城ルナ「まぁ、それはさておき」
赤城ルナ「流石に由々しき事態なんじゃない?」
赤城浅根「あぁ、だからどうしようか考えてるんだがなぁ」
赤城夢見「うちの兵隊の半分以上が浅根の姉貴の兵隊だし、こっちとしてもなんとかしたいのよね」
赤城ルナ「・・・」
赤城ルナ「・・・ねぇ!」
「ん?」
赤城ルナ「もうすぐ、新兵採用の時期よね?」
赤城浅根「え、あぁ。確かにその時期だな」
赤城夢見「で、それがどうかしたの?」
赤城ルナ「・・・その採用イベントで考えがあるんだよなぁ・・・」

〇遊園地の広場
赤城浅根「よし、新兵達!初訓練はこれで終わりだ!」
赤城夢見「みんな!お疲れ様!」
βチームリーダー「いえ、これほどの事、大丈夫であります!」
αチームリーダー「へっ、サボっても大丈夫な訓練なんざ楽勝だな・・・」
赤城浅根「・・・さて、お前達は疲れているだろうな」
赤城浅根「・・・だが!戦場で待ってくれる奴はいない!」
赤城夢見「というわけで!」
「これより!新兵採用イベント、緊急実践訓練を開始する!」
  ????!!!!
αチームリーダー「は、はぁ?!そんな話聞いてないぞ?!」
βチームリーダー「緊急訓練ですか?!」
赤城夢見「ふふっ。そうだよ!」
赤城夢見「実は、このイベントの一ヶ月前に急遽決定したんだ!」
赤城浅根「なに、ルールは至ってシンプルだ」
赤城浅根「お前達には、このイベントの期間で色々と教えたはずだ!」
赤城浅根「迫撃砲、タレット、電磁妨害パルス・・・」
赤城浅根「お前らには教えた技術や、武器を使い、ある侵入者役の人間を倒してもらう」
βチームリーダー「・・・相手の数は?」
赤城浅根「・・・1人だ!」
  ザワ・・・
αチームリーダー「は?1人?」
赤城浅根「倒す、および攻撃を当てれた奴には・・・」
赤城夢見「このイベント終了時に、初期採用の階級が上がるかも?!」
  ?!
赤城夢見「しかも、1番ダメージを与えた人は、」
赤城夢見「狐火のスペシャルユニット、レッドタスクに入隊できるわ!」
  ザワ・・・?!
βチームリーダー「・・・あの、最強の特殊部隊か・・・!」
αチームリーダー「へぇ、倒すだけで高級取りか!」
赤城夢見「さぁ、侵入者役は、明日の夜に侵入するわ!みんな、急いで出迎える用意をしたほうがいいわよ!」
  オオォーーーー!
βチームリーダー「ほぅ、すこしは楽しめそうだわい!」
αチームリーダー「へ、楽勝だな」
赤城夢見「・・・」
赤城浅根「終わったか?」
赤城夢見「うん。あいつら、襲ってくるやつ、1人だと思って舐めてるなぁ」
赤城浅根「ふふ。そのほうがいい」
赤城浅根「このイベントの目的は・・・」
赤城ルナ「そのイベントの最終日に私が侵入者役として入って・・・」
赤城ルナ「新兵達のココロ、折っちゃおうよ!」

〇遊園地の広場
赤城夢見「よし、じゃあ、今回のイベントについて、何か質問はある?」
赤城ルナ「参加者ってどのくらいなの?」
赤城夢見「確か・・・2万くらいじゃなかったっけ・・・?」
赤城ルナ「え、2万?」
赤城夢見「まぁ、正確には、あなたが相手するのは1万にも満たないわ」
赤城ルナ「・・・理由は?」
赤城浅根「レッドタスクの選抜試験だからな。ある程度実力がない奴には、退場・・・というか、観戦してもらう」
赤城ルナ「みんな驚くかなぁ・・・」
赤城夢見「驚くどころか、失神する奴も現れるんじゃない?」
赤城浅根「ま、うちに所属するなら、それ相応の力がいるってことを見せてやろう」
赤城浅根「とりあえずルナは、ただ、現れる敵を薙ぎ倒すだけでいい。いつも通りな」
赤城ルナ「わかったわ」
赤城ルナ「じゃあ」
赤城ルナ「はじめよっか」

〇遊園地の広場
αチームリーダー「さて、そろそろ来るな」
αチームリーダー「おいお前ら!俺がリーダーなんだから俺の言うことに従え!いいな!」
αチームリーダー「どうせ、他のチームなんかに行く余裕もねーよ。俺らで狩って、金持ちになってやる」
αチームメンバー「おい!真面目にやれ!この中にはプロもあるんだぞ!」
αチームメンバー「・・・あれの準備ができました」
αチームリーダー「は、どうせこれさえあれば、俺らの勝ちだ」
赤城ルナ「さーて、失礼するわよー」
αチームメンバー「・・・?誰だお前?」
αチームメンバー「ん?!」
赤城ルナ「はい、脱落」
αチームメンバー「な──」
赤城ルナ「あのさぁ、ここは今戦場なんだよ?侵入者がいるのに、わざわざ武器も構えないとかおかしいからね?」
αチームメンバー「てめぇ・・・」
αチームメンバー「おい!ここにいるぞ!」
赤城ルナ「な、ちょ、あんた死亡判定よ?!何してんのよ?!」
αチームメンバー「なんだ?!」
αチームメンバー「そいつ侵入者だ!や──」
αチームメンバー「ガハッ!」
赤城ルナ「うっさい!黙れ!」
赤城ルナ「まーったく、サバゲーのルールも知らないわけ?!ゾンビ行為なんて禁止よ!禁止!」
αチームメンバー「・・・あの・・・」
赤城ルナ「・・・別に連絡しに行ってもいいわよ?」
αチームメンバー「あ、はい。では・・・」
赤城ルナ「まーったく。しらけたわね・・・。さて、これから・・・」
  ポン・・・
「・・・ん?!」
赤城ルナ「・・・夢見姉ちゃん・・・?」
赤城夢見「どうしたー?」
赤城ルナ「・・・あいつらの装備って・・・?」
赤城夢見「αチームは、迫撃砲ね」
赤城ルナ「・・・先に言ってくれない?!」
赤城ルナ「やっば?!」
赤城ルナ「・・・お姉ちゃん達・・・あとで覚えときなさいよ・・・」

〇遊園地の広場
αチームリーダー「どうだ?もう倒れたか?」
αチームメンバー「・・・あの」
αチームリーダー「なんだ?」
αチームメンバー「その、侵入者が・・・」
αチームリーダー「なんだ、仕留めたのか?」
αチームメンバー「・・・これみてください」
赤城ルナ「・・・」
赤城ルナ「・・・」
赤城ルナ「やけくそな打ち方ね・・・。これじゃ、避けてくださいと言ってるもんよ?」
αチームリーダー「お、おい?!こいつ全弾避けてるのか?!」
αチームメンバー「そのようです!」
αチームリーダー「相手との距離は?!」
αチームメンバー「もう目と鼻の先です!」
αチームリーダー「早すぎんだろ?!」
αチームリーダー「先鋒隊!状況は?!」
  もう全員倒したよ。
αチームリーダー「・・・は?」
αチームメンバー「ぐぁ!」
αチームリーダー「おい!」
赤城ルナ「もう君だけだよ」
αチームリーダー「・・・うそだろ」
赤城ルナ「こんなんじゃ、研修終わっても真っ先に死ぬわよ?」
αチームリーダー「ふざけやがって・・・」
αチームリーダー「おら!」
赤城ルナ「ふん」
αチームリーダー「が・・・」
赤城ルナ「・・・αチーム・・・全滅」
赤城ルナ「次は・・・βチームかな」

〇暗い廊下
赤城ルナ「へぇ、ここを選んだのか」
赤城ルナ「たしかに、私は暗視ゴーグルとか持ってないから、有効だけど」
βチームメンバー「いまだ!」
赤城ルナ「よっと」
βチームメンバー「くばっ」
βチームメンバー「つ、強い・・・」
赤城ルナ「さっきよりは、あなた達の方が強いわよ」
赤城ルナ「しかも、伏兵・・・ここのリーダーはなかなかにできた兵隊ね」
赤城ルナ「さて、次は・・・」
赤城ルナ「・・・?」
赤城ルナ「今度はタレットか・・・」
赤城ルナ「曲がり角に置いてるところを見ると、なかなかにわかってるわね」
赤城ルナ「あ、勢い余って壊しちゃった」
赤城ルナ「ま、いいか。あれならすぐに作れるし」
βチームリーダー「なかなかにやるのぅ!」
赤城ルナ「あなたがβチームリーダー?」
βチームリーダー「おうとも」
赤城ルナ「・・・お互い、楽しめるといいわね」
βチームリーダー「やるのぅ!」
赤城ルナ「おっと。危な・・・」
βチームリーダー「ふん!」
赤城ルナ「痛・・・」
βチームリーダー「ぐぉ?!」
赤城ルナ「強いけど、まだまだ甘い!」
βチームリーダー「ぬぁぁ!」
赤城ルナ「・・・なかなかにいい相手だったわ」
赤城ルナ「夢見?」
赤城夢見「はいはーい?」
赤城ルナ「これで全員?」
赤城夢見「そのはずだよー」
赤城ルナ「よし、じゃあ帰るね」
赤城ルナ「・・・あと」
赤城ルナ「あとで覚えてなさいよ・・・」
赤城夢見「あ、アハハハ・・・」
赤城夢見「・・・にーげよっと」
赤城ルナ「ゆーめーみーねーちゃーんー?!」
赤城ルナ「にがすかーーー!」

次のエピソード:エピソード6 外出先で

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