赤城家のお仕事

黒鉄咲耶

エピソード6 外出先で(脚本)

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黒鉄咲耶

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〇駅のホーム
赤城夢見「うーん・・・遅いわね」
赤城浅根「どうした?」
赤城夢見「電車が来ないのよ。遅延の話とか聞いてないわよ・・・」
赤城浅根「そうか?まだ5分も経ってない気がするが」
赤城夢見「姉貴はのんびり考えすぎ」
赤城夢見「正確には、12分近く待ってるの!なのに遅延の報告もないし!」
赤城浅根「・・・そんな経ってたか?」
赤城夢見「経ってるよ!」
  まもなくー特急電車が到着しまーす
赤城浅根「・・・きたな」
赤城夢見「やっと来た!もうほんと最悪・・・」
赤城夢見「・・・?」
赤城夢見「・・・特急電車に、黒色なんてあったっけ?」
赤城浅根「んー?まぁ、来たからいいんじゃないのか?」
赤城夢見「そうだけどさ・・・」
赤城夢見「まぁ、乗りますか」

〇電車の中
赤城夢見「乗客・・・なかなか多いわね」
赤城浅根「それがどうかしたか?」
赤城夢見「まだ朝の6時よ?通勤ラッシュ・・・にしてはスーツ着てる人も少ないし」
赤城浅根「うーん。そういう時代なんじゃないか?」
赤城夢見「うーん。気にしすぎかなぁ?」
  本日はご乗車ありがとうございます。
赤城夢見「・・・”本日は”?」
  この電車は、終点まで止まりません。
赤城夢見「・・・はぁ?!」
赤城浅根「・・・ふふ・・・最近の特急はこんな感じなのか」
赤城夢見「そんなわけないでしょ?!ちゃんとところどころ止まるわよ!」
  いやー。まさか乗るとはね・・・。計画は立ててみたけど、本当に乗るとは・・・。
赤城夢見「ていうか!アンタ誰?!」
  んー?じゃあ会いに行くわね。
黒鉄甘奈「・・・これで誰かわかったかしら?」
赤城夢見「甘奈・・・!」
赤城浅根「ほぅ、まさかお前とはな」
黒鉄甘奈「前回の倉庫の件でコテンパンにされたからね」
黒鉄甘奈「一種のお礼参りみたいなやつよ」
赤城浅根「まさか、お前みたいな脳筋が、ここまでのことを考えるなんてな」
黒鉄甘奈「わたしを馬鹿にしてんのか?!」
赤城浅根「まさか。でもまぁ、お前がいると言うことは・・・」
赤城浅根「『1人じゃないだろ?』」
黒鉄甘奈「・・・もちろんよ」
黒鉄甘奈「みんな!やるわよ!」
Pariasのアサルト「は、はい!」
赤城浅根「ほぅ。まぁ、それくらいしないと私たちには勝てないからな」
黒鉄甘奈「そろそろ観念したら?この電車の全車両に私の部下がいるわ」
黒鉄甘奈「数は全員で200!諦めなさい!」
赤城浅根「ふふ。なかなかに面白いことを言う」
黒鉄甘奈「ハァ?!」
赤城浅根「お前、忘れてるかもしれないが・・・」
赤城夢見「これでも、あなた達をコテンパンにしたことがあるのよ?」
赤城夢見「・・・舐めないでくれる?」
黒鉄甘奈「ふん!偉そうに・・・武器もないくせによくそんなこと言えるわ──」
黒鉄甘奈「・・・」
黒鉄甘奈「え?」
赤城夢見「くたばれやーーー!」
Pariasのアサルト「ぐはっ!」
黒鉄甘奈「・・・わーお。どこから出してきたのよ」
赤城夢見「こんなもの!3秒あれば組み立てられるわ!」
黒鉄甘奈「手先器用すぎない?!」
赤城浅根「さて?結局やるのかやらないのか?はっきりしてくれ」
黒鉄甘奈「ふん!こっちはまだまだいるのよ!」
赤城夢見「わっ!」
赤城浅根「くっ!」
赤城浅根「・・・あいつ先頭車両の方に逃げたな」
赤城夢見「はいはい!とりあえず追うよ!」

〇電車の中
Pariasのアサルト「ちっ!相手は2人だぞ!しかも片方は武器なんて持ってないのに!」
Pariasのアサルト「だがあいつ、いくら撃っても死なねぇぞ!」
「のわっ!」
赤城夢見「リロード!援護して!」
赤城浅根「了解!」
Pariasのアサルト「このアマ・・・ふざけやがって!」
赤城浅根「邪魔」
Pariasのアサルト「がっ!?」
赤城浅根「あ、勢い余って外に飛ばしてしまった・・・」
赤城夢見「うわ、ありゃ痛そうだねー」
赤城浅根「これで何人だ?」
赤城夢見「167。次が先頭車両ね」
「やれ!」
赤城夢見「やっば」
赤城浅根「・・・何かした?」
Pariasのアサルト「む、無傷ぅ?!」
赤城浅根「ほい」
赤城夢見「相手の首があらぬ方向に折れてるのは見なかったことにしよっと・・・」
赤城夢見「で?他に死にたいやつは?!」
  ・・・
赤城浅根「・・・いなさそうだな」
赤城夢見「よーし・・・あとはあいつだけだねー」
赤城浅根「だが、甘奈はどこに行った?」
赤城夢見「あ!そういやそうだ!」
赤城浅根「おい。黒鉄甘奈はどこだ?」
Pariasのアサルト「さっき、電車の上に乗った!」
赤城夢見「は?上?」
赤城浅根「ちっ。流石に私は乗れないな。夢見!」
赤城夢見「わかってる!」

〇電車の中
赤城夢見「ごめん!取り逃した!」
赤城浅根「取り逃した?」
赤城夢見「あいつ、目の前で反対車線の電車に乗り換えやがった」
赤城浅根「あー。・・・まぁ、結果的に私たちの勝ちだ」
赤城夢見「しっくり来ないけど、まあ仕方ないわね」
赤城夢見「今回は物壊したりしてないから、ルナに怒られはしないし、まぁ、よしとしよう!」
赤城浅根「ところで・・・」
赤城浅根「この電車、どうやったら止まるんだ?」
赤城夢見「・・・あ」
「・・・」
赤城浅根「知らないのか?」
赤城夢見「ヘリとか戦車なら知ってるけど、電車は知らないわよ!」
赤城浅根「そうか?てっきり車と同じようなものかと思ったが、」
赤城夢見「姉貴こそ!知らないの?!」
赤城浅根「車以外運転したことないぞ?」
「・・・」
赤城夢見「ルナーーー!なんとかしてー!」
  その後、連絡を受けたルナがなんとかして電車を止めたとか・・・

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