エピソード6 異常気象が猛威を振るうのです(脚本)
〇大きい研究所
上司さん「やれやれ こんなに暑いのは 異常気象のせいですね」
上司さんが
外出先から
もどってきました
上司さん「さっさと 空調のきいたオフィスにもどらないと 熱中症になること間違いなし」
上司さん「それにしても なんだか嫌な胸騒ぎがしますね」
〇個別オフィス
部下ちゃん「メラメラァ ファイアー! あたしのハートが ファイアー!」
案の定
オフィスは
変な事になっていました
屍鬼「部下ちゃん しっかりして お願い!」
上司さん「空調が効かなくなって 暑さのあまり踊り出した そんなところですかねえ」
上司さん「回れ右して帰りたい そんな気持ちでいっぱいです」
上司さん「ですが これが銭をもらう身の辛さ 今日は部下ちゃんに厳しく指導します」
覚悟をきめた
上司さんが
オフィスに入ると
上司さん「さ、寒い!」
上司さん「寒暖計がマイナスに なっている!」
上司さん「まるで冷蔵庫ですよ!」
部下ちゃん「ファイヤー! あたしはいつだって クライマックスさ!」
上司さん「なのに部下ちゃんは 下着で踊り狂っている つまり・・・」
上司さん「これはいわゆる 「矛盾脱衣」ですね」
矛盾脱衣とは
凍死直前の者が
外気温と体内温度を錯覚することで
「暑い」と感じる現象です
部下ちゃん「なんだか河原の向こうに花畑が登場 よーし行ってみよー! 賽は投げられた」
部下ちゃん「略して「賽の河原」なんちゃって きゃははは」
屍鬼「上司さん! 部下ちゃんが急に服を脱いで 暴れ出したんです」
上司さん「話は後で聞きます このままでは 彼女の命が危ない!」
上司さん「施設内の医療スタッフを呼びます 守信寺さんは話がややこしくなるので 別室で待機していてください!」
屍鬼「はい!」
上司さん「後は医療チーム待ちです」
医師「はいはい ま~た部下ちゃんかあ なんか皆勤賞だねえ」
上司さん「よろしくお願いいたします」
医師「あいあい 部下ちゃん 行くよ」
部下ちゃんは
医師(らしき人)に連れられて
オフィスを出ていきました
上司さん「守信寺さん 出てきてくれますか?」
屍鬼「はい」
上司さん「事情を話してもらえますか?」
屍鬼「実は・・・」
守信寺さんは
上司さんのいない間に
起きたことを語り初めました
部下ちゃん「いやー 上司元気で留守が良い だよね──」
屍鬼「上司さんが不在な分だけ 頑張らないといけないのでは?」
部下ちゃん「なーに言ってるんだか サボれるときにサボれだよん あーあ、あたしも外で遊びたーい」
屍鬼「外の暑さだと私は 腐っちゃうかも」
部下ちゃん「え、体が腐っちゃうの?」
屍鬼「井戸にいたときは天然冷蔵庫の 状態でしたから保存できましたけど この暑さだと、多分」
部下ちゃん「守信寺が腐ったら あたし泣いちゃうよーー! うーん何とかしないと」
屍鬼「いや、今すぐ腐るとか そういう話じゃなくてですね」
部下ちゃん「圧倒的天啓! だったらオフィスを冷蔵庫にすれば ノープロブレム」
屍鬼「あの、私の話を・・・」
部下ちゃん「空調のリモコンをぉぉぉぉぉ!」
部下ちゃん「オラオラオラオラオラ オラオラオラオラオラ オラオラオラオラオラ オラア!」
こうして
部下ちゃんはオフィスの冷房を
常識を超えた未知の領域まで
強化したのでした
上司さん「・・・」
上司さん「はあ で、凍死寸前まで行ったと」
屍鬼「その通りです」
上司さんは思いました
「定年退職まで後5年
部下ちゃんの異常気性(気象)が
これ以上進みませんように」
おしまい
この有様に対して「案の定」という所感の上司さん、もう大好きですww
部下ちゃんの異常気性、絶妙すぎる表現に吹いてしまいました!