オヤコドン・オブ・ザ・デッド

情無合成獣スフィアマザコンザウルス

接触編パート3(脚本)

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〇空

〇川に架かる橋
柳生摩耶「ふう・・・はあ・・・」
橘宏美「大丈夫ですか?摩耶さん」
柳生摩耶「はっ、はい・・・」
柳生摩耶「すいません・・・ 歳のせいか、体力なくて・・・」
柳生摩耶「ど、どうしても足手まといなら先に・・・」
橘宏美「できませんよそんな事、それに・・・」
橘宏美「このペースでも大丈夫ですよ、行きましょう」
柳生摩耶「はっ、はい、ありがとうございます・・・」
橘宏美(・・・そうは言ったが、もうすぐ日没)
橘宏美(俺の予想が正しければ、奴らは日没後に活発化する・・・)
橘宏美(それまでにたどり着ければいいが・・・)

〇大学病院
  ─────城南大学付属病院。
  17時44分。

〇病院の入口
橘宏美「よし!!なんとか日没までに辿り着いた・・・」
橘宏美「────ッ!!!!」
柳生摩耶「い、入り口が・・・」
橘宏美「バリケード・・・まあ、こんな事があればこうなるか」
橘宏美「すいませーん!!誰かいませんか!?どこから入れば・・・」
柳生摩耶「──────ッ!!」
柳生摩耶「ひ、宏美さん!!あれ・・・!!」
柳生摩耶「ゾンビ・・・!!」
橘宏美「くそっ、ここまで来て・・・!!」
橘宏美(・・・もし、摩耶さんを囮にしたら、俺は助かるかも知れない・・・)
橘宏美(普通考えたらそうするべきだ・・・ 俺と彼女は赤の他人だし、そもそも俺はそんなヒーローを気取れるような人じゃない)
橘宏美(・・・・・・でも)
橘宏美「・・・摩耶さん、ここは俺が」
柳生摩耶「えっ・・・!?」
橘宏美(・・・・・・不思議な感覚だ)
橘宏美(普段なら”オタクくんさぁイキんなよ”ぐらい言われるような事をしようとしてるってのは解るのに・・・!!)
橘宏美「どうにか入り口を探してください!! こいつらは俺が食い止めます!!」
橘宏美(奇妙な感覚だ──今俺は、見ず知らずの他人、それも人妻のために命を投げ出そうとしているッ!!)
橘宏美「来やがれ腐った死体共がァーーッ!!!!」
???「伏せろ!!」
橘宏美「!!!!」
橘宏美(今のは・・・!?)
???「はああああっ!!!!」
???「でやああっ!!!!」
???「しゅーっ・・・・・・」
橘宏美(な、生身の、それも格闘のみでゾンビを沈めただと・・・!?)
橘宏美(な、なんなんだこの人・・・)
???「二人共、怪我はないか?」
橘宏美「は、はい・・・摩耶さんは?」
柳生摩耶「わ、私もです・・・」
???「・・・奴らに噛まれたりはしてないようだな、よかった」
橘宏美「あ、あの、さっきの・・・?」
???「・・・? これか?」
???「あっちの歩道に埋め込んであった石だ。手近な飛び道具がないからな、引っこ抜いて使わせてもらったよ」
???「・・・後で戻しとかないとな」
橘宏美(埋め込んでたって・・・敷地内に歩道橋みたいにアスファルトに埋め込まれてるアレか!?)
橘宏美(それを引っこ抜いたって・・・!?)
???「とにかく、日没の近い今外にいるのは危険だ。病院の中へ」
橘宏美「は、はい・・・」

〇病院の待合室
  その白衣の男に連れられて城南大病院に入ると、そこには避難してきたであろう人々が身を寄せ合っていた。
  無論その中には怪我人もいたが、それを含めた数の異様な少なさが、どれだけの人々が犠牲になったかを物語っていた・・・
橘宏美「あの・・・所であなたは・・・」
青野健次郎「青野健次郎(あおの・けんじろう)。ここで外科医をやっている」
橘宏美「えっ!?」
柳生摩耶「お医者様・・・なんですか?」

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