いたずら書きは楽しい(脚本)
〇ゆるやかな坂道
会社の飲み会で飲みすぎたせいで、自宅までの道を一本間違えている事に気付かなかった。
佐々木(あれ? 袋小路だ。曲がるところ間違っちゃったな)
佐々木(落とし物かな? 可愛いな。踏まれたら可哀想だから、花壇の上に置いておくか)
佐々木(おっ! 今度は財布が落ちてる。 いやいや、中身は見ない・・・これも花壇にと)
佐々木「うおっ! 誰だよ、コックリさん書いた紙を落としたやつ・・・怖いなあ。踏まない様に・・・ん?」
佐々木(三輪車のかごにウサギのぬいぐるみ・・・玄関付近に転がったチョーク。もしかしたら、これはこの家の子の罠かな?)
水色の三輪車がある家の前にケンケンパの落書きがあるのを見つけた。懐かしさに酔った勢いも手伝って、沢山の輪をヨタヨタと飛ぶ
佐々木(おっと。上手く飛べないな)
もつれた足で、前に飛ぶ。
あ、と思った時にはもう壁が目の前だった。ガツンと壁に激突して、目の前が真っ暗になった
〇ゆるやかな坂道
母親「もう、みかちゃん。ケンケンパやったでしょう。ちゃんと消してくれないと」
母親は、ホースで壁に残った何かの跡を洗い流して去って行った
また一つ誰かの忘れ物が──
コレクションに増えた──かもしれない
えっ、えっ、この数多の落とし物の主たちって……
とても恐ろしい解釈ができてしまいそうで、ゾッとしているところです……
無邪気な子供の仕業、では済まないですよね?