赤城家のお仕事

黒鉄咲耶

エピソード1 ある仕事終わりのお話(脚本)

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〇廃ビルのフロア
赤城浅根「いや・・・その・・・」
赤城ルナ「あのさぁ・・・お姉ちゃん・・・。これで何回目?」
赤城浅根「・・・25回目か?」
赤城ルナ「48回目!毎回やりすぎなんだよ!」
赤城ルナ「お姉ちゃんのせいでまた余計な出費が発生したし・・・」
赤城刹那「まぁまぁ、ルナ。こっちとしても仕事がすぐに終わったのは浅根のおかげなんだから・・・」
赤城ルナ「そういうことじゃないって言ってるでしょ?!」
赤城浅根「すまん。つい・・・な」
赤城ルナ「刹那お姉ちゃんもお姉ちゃんで止めてよ!今日のオペレーター、お姉ちゃんでしょ?!」
赤城刹那「いや・・・浅根を止めれるのはルナしかいないじゃない・・・」
赤城ルナ「いや、それはそうだけどさ・・・」
赤城浅根「ま、とりあえず帰ろうぜ。後のことはなんとかしてくれる」
赤城刹那「そうね。ルナも早く帰りましょう」
赤城ルナ「私はパス。一度、清掃部の仕事状況を見たいし」
赤城浅根「アー・・・。わかった。じゃ、アタシたちは先に家に帰ってるから」
赤城刹那「遅くならないようにね」
赤城ルナ「わかってる。それじゃあ、また後で」

〇施設内の道
赤城ルナ「・・・」
赤城ルナ「ほんと、あいつらはここが工場なの、わかってるのかしら」
赤城ルナ「いくらなんでもこのポスターは似合わないと思うけど」
赤城ルナ「・・・ねぇ。マルチネス」
マルチネス「はは。それはそうかもしれないな」
赤城ルナ「その服・・・。消防の服よね」
マルチネス「ええ、知っての通り、私たちは火を使った掃除を行うので。このぐらいないと大変なんです」
赤城ルナ「そう」
赤城ルナ「仕事の状況は?」
マルチネス「順調だ。そっちの技術も相まって、前よりさらに効率的に仕事ができるようになった」
赤城ルナ「ならいいわ」
マルチネス「何がだ?」
赤城ルナ「別に何も」
赤城ルナ「あと、今度、夢見お姉ちゃんが、新しい武器ができたから送るって」
マルチネス「助かる。武器の種類は?」
赤城ルナ「火炎放射器と、AR、SMGね」
マルチネス「いつも助かるよ」
マルチネス「それと、追加でまた、燃料を頼みたい」
赤城ルナ「わかった。伝えておく」
赤城ルナ「じゃ、このくらいにしておきましょうか」
マルチネス「あぁ。また頼む」
赤城ルナ「・・・」
赤城ルナ「帰りますか」

〇大きな日本家屋
赤城ルナ「帰ったよー」
「おかえりなさいませ」
赤城ルナ「珍しいわね、メイが出迎えるなんて」
青砥明「少し、事情がありまして・・・」
赤城ルナ「一応確認だけど、まだ家破壊されてないよね?」
青砥明「はい。『まだ』でございます」
赤城ルナ「・・・」
赤城ルナ「ほんと帰ってきても仕事が山積みね!ホント!」
青砥明「では、後はよろしくお願いいたします」
青砥明「あ、それと、刹那様から伝言でございます」
赤城ルナ「伝言?」
青砥明「『喧嘩を止め次第、すぐに集まれ』とのことでございます」
赤城ルナ「え?私1人で?」
青砥明「はい。あと、『今日の晩飯はルナが決めなさい』とのことです」
赤城ルナ「・・・喧嘩の原因まさかそれ?」
青砥明「・・・はい」

〇日本庭園
赤城ルナ「さて・・・庭園に来たけど。お姉ちゃんたちはどこでやり合ってるのかしら・・・」
「姉貴そろそろいい加減にしろー! うっせー!オマエガオレロー! ギャーギャー」
赤城ルナ「・・・探す手間省けたわね」
赤城ルナ「はいはい。お姉ちゃんたちー。今度は何事ー?」
赤城夢見「あールナ!」
赤城浅根「あぁ、帰ったか」
赤城ルナ「で?」
赤城浅根「いや、夢見がな・・・今日の晩御飯は野菜が食いたいとか言っててな・・・」
赤城夢見「はー?姉貴こそ、別に今日くらい野菜でいいじゃん!ここ一週間ずっと肉なんだし!」
赤城浅根「こっちは最近仕事が多いんだ!肉でも食わなきゃやってられないんだよ!」
赤城夢見「だからと言って肉ばっか食い過ぎなの!」
赤城ルナ「はいはい。要は晩御飯が肉メインか野菜かで喧嘩してたのね」
赤城ルナ「全く・・・。それなら両方同時に食べればいいじゃない」
「・・・は?」
赤城ルナ「いや、肉と魚なら考えるけど肉と野菜でしょ?」
赤城ルナ「なら全然問題ないじゃん!」
「あ・・・」
赤城ルナ「でも喧嘩になる気持ちはわかるよ?」
赤城ルナ「それでさぁ、ひとつ聞きたいんだけど・・・」
赤城ルナ「毎回やばすぎる喧嘩して、壊れた家とかを直してるのは・・・誰だと思う?」
赤城夢見「あ、その・・・」
赤城浅根「・・・」
赤城ルナ「それも普通の喧嘩ならまだしも、お互い業物持ち出すわよね?」
「・・・」
赤城ルナ「周りの苦労も知らず・・・よくやってるわよね?」
「ごめんなさい。               ・・・すまん」
赤城ルナ「まぁ、私はあくまで、周りに影響及ぼさない程度で、喧嘩しろって言ってるの」
「・・・。はい」
赤城ルナ「はい。じゃこの晩御飯の話題は終了ってことで」
  ・・・ガーーガ──
赤城刹那「喧嘩は終わったかしら?」
赤城ルナ「あーうん。思ったより早く終わった」
赤城刹那「なら、早く円卓の間に来なさい」
赤城ルナ「はいはーい。ほら、いくよ。お姉ちゃんたち」

〇国際会議場
赤城ルナ「改めてだけど、なんで会議場がこんな感じなのかしらね」
赤城刹那「うーん・・・先先代がこういうのに憧れていたから・・・だったかしら?」
赤城ルナ「時々、いろんな人をこの会議場によんでるよね?」
赤城浅根「ある程度名前の通った奴らも来るからな。それなりの場所じゃないと、相手が臍を曲げてしまうんだ」
赤城夢見「ほーんと、あいつらいい歳して偉そうに・・・。アタシらより弱いくせにさ」
赤城ルナ「・・・ねぇ、心音姉ちゃんは?」
赤城刹那「あぁ、あの子ならもう少ししたら来るはず・・・」
  コンコン
???「失礼致します。心音様が到着されました」
赤城刹那「通していいわよ」
赤城心音「遅くなったわね」
赤城浅根「大丈夫。ついさっき集まったばかりだからな」
赤城ルナ「珍しいね。遅くなったなんて」
赤城心音「研究室で少し乱闘になってね・・・」
赤城ルナ「え、乱闘?」
赤城心音「なんかデータ盗もうとしたやつとばったり出くわしてね」
赤城刹那「あら?侵入者?どこの所属かわかるかしら?」
赤城心音「まだ。なーんも話さないのよねー」
赤城心音「ま、明日にでもそいつに死なない程度に自白剤でも使うわ」
赤城刹那「なら、浅根。あなたの兵隊もつかせたら?」
赤城浅根「わかった。私と一緒に8人ほど連れて行こう」
赤城心音「ありがとう。これなら尋問も捗るわ」
赤城夢見「で?何の用があって、アタシたち全員を呼んだんだ?」
赤城刹那「あぁ。簡単な話よ」
赤城刹那「・・・」
赤城刹那「黒鉄教団の名前・・・覚えているかしら?」
赤城浅根「ああ。例のとんでもないカルト教団の奴らだろ?」
赤城夢見「そのくせアタシたち並みの軍事力を持っていたわね」
赤城ルナ「・・・」
赤城ルナ「・・・まさかだけど」
赤城ルナ「そいつらが武装蜂起した・・・とか言わないわよね?」
赤城浅根「・・・なんだと?」
赤城夢見「え、マジ?」
赤城心音「刹那、冗談にしては、笑えないわよ?」
赤城刹那「悪いけど、冗談を言うつもりはないの」
「・・・」
赤城ルナ「・・・本当に、あいつらなの?」
赤城刹那「ええ。奴ら、確実にこう言っていたわ」
赤城刹那「黒鉄咲耶の後継者が現れた。 これより、我らは赤城の者たちに復讐を果たす。 ってね」
赤城浅根「・・・。あいつら・・・!」
赤城心音「と言うことは、今日の例の侵入者は、教団の人間っていうことね」
赤城夢見「まぁまぁ。そう言ったことは後で考えようよ!」
赤城夢見「今やるべきことはたった一つだけ」
赤城夢見「もう一度あいつらを壊滅させる」
赤城刹那「えぇ。相手は十分に全力を出すべき相手よ」
赤城刹那「ルナ。いまからで悪いけど、仕事を頼めるかしら?」
赤城ルナ「・・・現在、教団側の人間は誰か・・・。それを調べる・・・。よね?」
赤城刹那「あと、できる限りその関係者を処理して頂戴」
赤城ルナ「わかった」
赤城刹那「浅根、夢見は急いで兵隊と装備の準備を」
「了解」
赤城刹那「心音。急いで侵入者の所属を特定しなさい」
赤城心音「了解よ」
赤城刹那「私はインターネットの情報を調べるわ」
赤城刹那「さぁ、いつも通り。仕事の時間よ!」
「了解!」

次のエピソード:エピソード2 業務前準備

コメント

  • メイドに家が壊れてないかの確認をなぜするんだろうと思っていたら、野菜か肉かの理由で・・・というあらすじがたまらなく好感もてました。そんな彼女たちはとてもミステリアスですね。

  • 裏稼業で働く女の子たち、どんな仕事をしてるのか気になります。女の子ばっかりだと喧嘩が耐えなさそうですね!笑 そして、割を食うのはいつも末っ子!笑

  • キャラの作りが好きです!これからも頑張ってくださいー!

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