第6話-2『告白』(脚本)
〇ボロい校舎
三好優弥「今回は旧校舎だけじゃなくて 学校を回ろうと思う」
三好水葉「学園内もいわく付きなの?」
宇喜多羽彩「一応七不思議があるんだよ」
三好水葉「へえ、そうなんですね」
三好水葉「七不思議が学園にあるなんて 知りませんでした」
三好優弥「生徒でもホンの一部しか 知られてないからな」
三好水葉「じゃあ教えてよ」
三好優弥「『彷徨う女』」
三好優弥「この怪談の内容を聞いた人間の元に 女の幽霊が現れるらしい」
三好優弥「『屋外プールの蛾男』」
三好優弥「夜中のプールに蛾の羽根を生やした 男が現れ、人間の生き血を吸うらしい」
宇喜多羽彩「『新校舎に現れる異界への地下室』」
宇喜多羽彩「夜中、学校をさ迷っていると 存在しないはずの地下室が現れ 異世界にいざなわれるんだって」
三好優弥「『理事長室の肖像画』」
三好優弥「歴代理事長の肖像画の裏に 謎のお札が貼ってある」
三好水葉「急にしょぼくなったよ」
宇喜多羽彩「5つ目は『伝説の告白場』」
宇喜多羽彩「学園内にある場所で 告白するとそのカップルは永遠に結ばれる」
三好水葉「それはロマンティックですね!」
宇喜多羽彩「だけど、その場所は謎に包まれている」
三好水葉「その辺がオカルトっぽくて好きです」
宇喜多羽彩「『死者に会える方法』」
宇喜多羽彩「夜の学校内で 会いたい人のことを考えながら 歩いているとその人が現れる」
三好優弥「そういえば、死者に会う方法って そんなタイトルだっけ」
宇喜多羽彩「そうだよ あれ、忘れちゃった?」
三好優弥「いや、確か、他の呼び方もあった気がしてな」
三好優弥「この前屋上で聞かれた時 引っかかったんだよな」
三好水葉「オカルト好きのお兄ちゃんが珍しい」
宇喜多羽彩「多分、合ってるはずだけど」
三好優弥「まあ、でも、俺も その名前は知ってたから そうなんだろうな」
三好水葉「7つ目は?」
「それは誰も知らない!」
三好水葉「お約束だね!」
宇喜多羽彩「そこの二人は終始沈黙だったね」
蒼村優「なんで、肝試し前に そんな話されたら普通の人なら こうなりますよ」
三好双葉「なんで、そんなに 楽しそうに話せるんですか?」
宇喜多羽彩「オカルトはファンタジーだから」
三好双葉「三好先輩みたいなこと言ってる」
上杉遼羽「というわけで今回は 2人1組で組んでいくぞ」
上杉遼羽「同じ場所を回っていたら 夜中になっちゃうから 組ごとに場所を変えようと思う」
上杉遼羽「じゃあ、くじ引きで決めるぞ 1人ずつ引いていってくれ」
上杉遼羽「同じアルファベットがペアだ」
宇喜多羽彩「じゃあ、私から!」
宇喜多羽彩「Aって書いてある」
三好双葉「えっと、私もAです」
三好双葉「羽彩先輩と同じですね」
宇喜多羽彩「よろしくね!」
蒼村優「次は私かぁ」
蒼村優「あ、Cだ」
三好優弥「あ、俺もCだ」
蒼村優「絶対、何か起こりそう」
上杉遼羽「ということは俺と水葉がペアか!」
三好水葉「上杉パイセン よろしくっす!」
上杉遼羽「よろしく!」
こうして肝試しは始まるのだった
〇学校のプール
三好優弥「楽しいな、泳ぐか?」
蒼村優「まだ寒中水泳レベルの季節ですよ」
三好優弥「それにしても、蛾男なんていないな」
蒼村優「そんな変態怪人を そう簡単に発見出来たら嫌ですよ」
蒼村優「・・・・・・」
蒼村優「何か飛んでませんでした?」
三好優弥「ハエだろ?」
蒼村優「それでいいんですか?」
蒼村優「こんな暗いところで ハエを目視できる先輩 マジパないです」
〇森の中
蒼村優「ここって何か曰くあるんですか?」
三好優弥「一応、幽霊の目撃情報ぐらいはある」
三好優弥「学園の敷地が 肝試しのエリアだからな」
蒼村優「まあ、変な怪談がないだけマシです」
蒼村優「そういえば、先輩って どうしてオカルトに 興味を持ったんですか?」
蒼村優「執着が異常ですよね 上杉先輩はどちらかというと 先輩に付き合ってる感じありますけど」
三好優弥「気付いたら、図書館とかで オカルトとか怪談の本を読み漁ってたな」
蒼村優「でも、先輩って あまり本読まない人ですよね」
三好優弥「確かに ネットもしてたけどな」
蒼村優「気付いたときには オカルト好きになっていたということですね」
三好優弥「そんな感じだな」
三好優弥「そういえば、ここで 今日告白されてたよな」
蒼村優「はあああああ?」
蒼村優「見てたんですか!?」
三好優弥「ああ」
蒼村優「はずかしい」
三好優弥「何がだ?」
蒼村優「私、変なこと言ってませんでした?」
三好優弥「何も言ってなかったぞ」
蒼村優「まさか、先輩に見られているなんて」
三好優弥「そむら、本当にモテるんだな」
蒼村優「え、モテませんよ」
蒼村優「あの!先輩!」
三好優弥「ん?」
蒼村優「わ、私、何があっても ミス研を続けるので それだけ信じてください!」
三好優弥「ああ、頼んだぞ」
〇明るい廊下
三好双葉「先輩、絶対離れないでくださいね」
宇喜多羽彩「分かってるよ」
宇喜多羽彩「双葉はオカルト嫌いなんだ」
三好双葉「はい、怖いのは嫌いです」
宇喜多羽彩「優弥と水葉も好きだから意外」
三好双葉「あの二人が異常なんです」
三好双葉「誰に似たんだか」
宇喜多羽彩「じゃあ、何で、ミス研に入ったの? この前も聞いちゃったけど」
三好双葉「えっと、羽彩先輩が入ったからです」
宇喜多羽彩「そうなんだ。嬉しいな」
宇喜多羽彩「そんなに、私と優弥が一緒なのが 気になっちゃう?」
三好双葉「あ、えっと、はい」
三好双葉「三好先輩が羽彩先輩に 何か変なことをしないか気になって」
宇喜多羽彩「優弥はそんなことしないよ」
宇喜多羽彩「よく失礼なことを言ってきたりするけど 意外と大人びてるよ」
三好双葉「そうですか」
宇喜多羽彩「そんなに優弥のこと嫌い?」
三好双葉「分かりません」
三好双葉「でも、嫌悪感はあります」
三好双葉「だから、羽彩先輩と三好先輩が 仲良くしてるの見ると 気分が悪いんです」
宇喜多羽彩「そっか」
宇喜多羽彩「前から気になってたから 聞いてみたんだけど」
宇喜多羽彩「変なこと聞いちゃってごめんね」
三好双葉「気にしないでください」
三好双葉「いつかは聞かれるとは思ってましたから」
宇喜多羽彩「じゃあ、次に行こうか!」
三好双葉「はい」
〇薄暗い廊下
三好双葉「先輩、絶対離れないでくださいね!」
宇喜多羽彩「はいはい。手繋いでおこうね」
三好双葉「・・・・・・・・・」
宇喜多羽彩「どうかした?」
三好双葉「いえ、安心しちゃって」
三好双葉「でも、先輩がオカルトが 好きだったなんて意外でした」
宇喜多羽彩「そう?」
三好双葉「料理部だと そんな話しないじゃないですか」
三好双葉「七不思議にも詳しかったし よく知ってましたね」
宇喜多羽彩「前にある人から聞いたの」
宇喜多羽彩「それで興味持ってね」
三好双葉「そんな詳しい人がいたんですね」
宇喜多羽彩「まあね」
三好双葉「そういえば、旧校舎の七不思議って 何かありました?」
宇喜多羽彩「死者に会える方法かな」
宇喜多羽彩「あとは彷徨う女」
三好双葉「死者かぁ 怖いなぁ」
宇喜多羽彩「でも、会いたい人のことを願っていると その人に会えるらしいってね」
三好双葉「本当にそんなことが出来れば 少し言い方が変ですけど ロマンチックですよね」
宇喜多羽彩「確かに」
宇喜多羽彩「会えたらいいね」
〇合宿所の稽古場
上杉遼羽「みんな、無事に帰ってきたみたいだな!」
三好優弥「今日も楽しめた」
宇喜多羽彩「成果は出なかったけど ドキドキして楽しかった」
宇喜多羽彩「まあ、2人ぐらい寝込んでるけど」
「・・・・・・」
三好水葉「双葉も優もだらしない」
宇喜多羽彩「ほんと水葉はタフだね」
三好優弥「夜中暗い部屋で ホラーゲームを無表情無言で やってるからな」
宇喜多羽彩「その光景1番ホラーだわ」
三好水葉「絶対ゲーム実況できません」
〇高い屋上
宇喜多羽彩「やっぱりここにいた」
宇喜多羽彩「合宿の時はいつも来るの?」
三好優弥「冬以外はな」
三好優弥「料理部じゃなくても 今日は夜食用意してくれてるのか?」
宇喜多羽彩「今日は何とケーキを用意してまーす」
三好優弥「豪華だな」
宇喜多羽彩「でしょ? 寝る前にちゃんと歯磨き 忘れないようにね」
三好優弥「おう」
宇喜多羽彩「今日も残念なことに 幽霊には出会えなかったよ」
三好優弥「そんなに会いたいのか?」
宇喜多羽彩「本当はどうだろう」
宇喜多羽彩「本当は怖い 死者と会うんだから」
三好優弥「でも、羽彩は会いたい死者がいるんだろ?」
宇喜多羽彩「うん」
宇喜多羽彩「少しでも可能性があるなら 試してみたいの」
三好優弥「そうか」
宇喜多羽彩「優弥も手伝ってね」
三好優弥「わかった」
おお!!羽彩が会いたい死者が誰なのか気になりますね!!
そして、恋模様も気になりますね・・・果たして、これからどうなっていくのか・・・✨(*´꒳`*)
楽しみです✨😊