サンタくんは手強すぎるっ!(脚本)
〇クリスマスツリーのある広場
サンタ「ケーキ旨かったな! 食い放題、連れてってくれてありがとな」
レイ「う、うん・・・」
レイ「い、今こそ! サンタくんに想いを伝えるチャンスっ!」
サンタ「お、ツリー綺麗だな」
レイ「ほ、本当だね・・・」
レイ「め、めげるな私っ! サンタくんに想いを伝えるんだ!」
レイ「あ、あのね・・・サンタくん」
サンタ「んー?」
レイ「あの・・・その・・・・・・」
レイ「す、好きですっ!」
レイ「あー、言っちゃったよ・・・」
サンタ「マジで?」
レイ「マジです、大マジです・・・ドキドキ」
レイ「っていうかサンタくん、照れてる?」
サンタ「俺も・・・好き」
レイ「えっ!?」
レイ「嘘っ!? そんな素振り見せなかったよね?」
レイ「驚きすぎてデカい声出ちゃったしっ!」
レイ「ってかマジでマジでマジでかぁーーーっ!」
レイ「サンタくんと両想いだったんだ・・・」
レイ「あ、あのさ・・・ どんなところが、好き?」
レイ「わぁ、思わず聞いてしまった!」
サンタ「どんなところって・・・」
レイ「あー気になる気になる気になるっ! 私のどんなところが好きなの?」
サンタ「家庭的っつーか、あったかい雰囲気なとこ」
レイ「マジで、そんな風に思ってくれてたの? ヤバイめっちゃ嬉しいっ!」
サンタ「あと、きらびやかだけど嫌な派手さじゃないっつーか」
レイ「髪の色のことかな?」
レイ「明るいからコンプレックスだったんだけど、 こんな髪色に産んでくれたお母さんありがとう!」
サンタ「それから、子どもも笑顔になるところ」
レイ「さっき目の前で転んだ子ども、 助けてあげて良かった~!」
サンタ「ああ、でもやっぱり一番は・・・」
レイ「い・ち・ば・ん・は・? ドキドキドキドキ・・・」
サンタ「男も恥ずかしげなくケーキが食いまくれるとこだなっ!」
レイ「え?」
サンタ「だってさぁ、クリスマスでもなきゃ男がケーキなんて・・・恥ずかしいだろ」
サンタ「だから、俺は好きなんだ。 クリスマス」
レイ「あ、ああ、そっち・・・か」
サンタ「こんな名前だからさ、 「クリスマス好き」って言うの、恥ずかしくて」
レイ「そ、そうなんだ・・・」
サンタ「でも、レイが好きだって言ったから、 俺も素直に好きって言おうと思ったっつーか・・・」
レイ「何この感じ! もしかして告るなら今か・・・?」
サンタ「同じ日を好きな人がいるっていうのは、嬉しいなって」
レイ「こ、こ、これは脈アリ? アリだよね?」
レイ「そもそもクリスマスイブにデート誘ってOKしてる時点で脈アリだよね?」
レイ「よし、今だ! 告白するんだ、私っ!」
レイ「あ、あのさ、サンタくん・・・」
サンタ「あー、待って」
サンタ「俺に言わせて」
レイ「えーなに、この急展開っ! これはサンタくんからの・・・ですね?」
サンタ「あの・・・その・・・」
レイ「緊張してるの、伝わってくるよ・・・ 私もだもん・・・ドキドキドキドキ」
サンタ「俺、チキンも好きなんだ。 これから食いにいってもいい?」
レイ「は?」
サンタ「あー、嫌だったらいいんだ・・・」
レイ「いや、嫌じゃないっ! 全然っ! むしろチキン好きですっ!」
サンタ「良かった。じゃあ、行こう?」
レイ「まってまってまって! 手! 自然につないでるけど手!」
レイ「サンタくんってどんだけ天然なの・・・?」
レイ「でも、想いはちゃんと伝えたいし・・・ チキン食べ終わったらかな」
〇クリスマスツリーのある広場
サンタ「チキン、旨かったな」
レイ「うん・・・」
レイ「結局夜になってしまった・・・はぁ」
サンタ「お、雪だ!」
〇クリスマスツリーのある広場
レイ「本当だ・・・」
レイ「なんだかロマンティックだし・・・ 告るなら今だよね!」
レイ「いけ、私っ!」
レイ「サンタくん、あのね・・・」
サンタ「ん?」
レイ「私と付き合ってください!」
サンタ「おう、いいぞー」
レイ「あ、あれ? これは、付き合ってくれるってことでいいんだよね・・・?」
サンタ「今度はどこ付き合えばいい?」
サンタ「あー、でももう遅いから明日な」
レイ「・・・ああ、やっぱりそっちか」
レイ「ち、違うのサンタくん。 そういう意味じゃなくて──」
レイ「好きだから、付き合ってほしいなって・・・」
サンタ「俺もレイが好きだぞ?」
レイ「え?」
レイ「サンタくん、私を好きって・・・」
サンタ「クリスマスの次に、なっ!」
レイ「あ、ああ、そういう”好き”かぁ・・・」
レイ「あ、あのね、そういう”好き”じゃなくて・・・」
チュッ
レイ「えっ!?」
サンタ「じゃな、また明日っ!」
レイ「嘘、今キスされたよね・・・?」
レイが見上げた先には、ツリーのオーナメント。
レイ「これ、宿り木・・・」
レイ「えっ、えっ、えーーーっ!?」
サンタくんかわいいんだけど天然なのか計算なのかまたわからんところが手強い感じがしました。サンタくんの彼女になったら、おいってつっこみたくなるところ満載で、毎日笑いがたえなさそうだな。
なんてプレイボーイなんだ…。
天然なのか…鈍感なのか…ズルい!
よくあるアニメとかで、花火の音で告白聞こえなかったー的な感じでこそばゆいー!
とっても可愛らしいストーリーでした。女の子の緊張が伝わってきて、サンタくんの自由な感じがそれを調和している!?ほのぼのとした作品でした。