第2話『そいつは突然に』(脚本)
〇大学の広場
和泉蓮「寝不足だ」
結果はボロボロだった
おそらく赤点は免れたであろう成績だ
あのあと、結局現実逃避の精霊のおかげで
どちらの主張が正しいのか
ゲームで決着する羽目になってしまった。
和泉蓮「結局、あいつに付き合わされて ぼろ負けしたせいで あいつのペースに巻き込まれてしまった」
関井「どうした? 随分と疲れてそうだな」
和泉蓮「寝不足だ」
関井「いつもみたいに書いてたのか?」
和泉蓮「いや、違う」
関井「ん?」
和泉蓮「どうした?」
関井「向こうから変わった服装の人が来るぞ」
和泉蓮「まさか!?」
現実逃避の精霊「はーい」
現実逃避の精霊「呼ばれた気がした」
関井「知り合いか?」
和泉蓮「飯でも行こうぜ」
関井「お、おう」
現実逃避の精霊「こら、無視すんな」
関井「やっぱ、知り合いか?」
和泉蓮「何でお前がここにいるんだ!」
現実逃避の精霊「てへっ!」
現実逃避の精霊「1人で遊ぶのに飽きたから 迎えに来たの」
和泉蓮「『てへっ!』じゃねえよ!」
和泉蓮「まだ俺を苦しめる気か!」
和泉蓮「勉強の妨害だけじゃ 気が済まないのか!?」
現実逃避の精霊「お願いだから チョークスリーパーしないで」
現実逃避の精霊「精霊でも苦しいんだから ギブ!ギブ!」
関井「おい! 和泉!」
関井「この可愛い子とどういう関係なんだよ!」
和泉蓮「それは俺が聞きてえよ!」
現実逃避の精霊「私たち、同棲してまーす」
関井「マジかよ!?」
和泉蓮「お前はどうして、どうして、 俺を苦しめる!?」
現実逃避の精霊「良いじゃない! 別に本当でしょ?」
和泉蓮「お前はただの居候だろうが! さっさと出ていけ!」
関井「そんな深い関係だったのか」
関井「俺は邪魔みたいだな 飯はまた今度行こうぜ」
関井「じゃあな」
和泉蓮「待ってくれ! 俺を一人にしないでくれ!」
現実逃避の精霊「さすが、三流大学 広さだけは一流だね」
和泉蓮「頼むからそれ以上言わないでくれ」
通行人たちの視線が
和泉と現実逃避の精霊に注がれる
現実逃避の精霊「じゃあ、帰ろう?」
和泉蓮「本当に迎えに来ただけなんだろうな?」
現実逃避の精霊「コンカフェ行きたいから 秋葉原連れて行って」
和泉蓮「目的はそれか、、、」
現実逃避の精霊「さすが、三流大学!」
和泉蓮「秋葉原だろうが池袋だろうが 付いて行ってやる!」
現実逃避の精霊「ありがとう!」
こうして、和泉は現実逃避の精霊の
わがままに付き合わされて
秋葉原まで行くことになったのだった
あらあら、可愛らしい精霊さんとのコンカフェデートとは、、、現実逃避の中でもかなりポジティブなモノですよね。ネガティブな現実逃避ばかりしてきた身としては、何ともウラヤマシイです(血涙)