種族が違えど、母性は同じ(脚本)
〇白
おかあさん、どこ?
B級オオカミ「なあなあ、早く食おうぜ?」
やめてよう!
A級オオカミ「そう焦るな。 まずはどこから先に食うか決めないとなあ?」
B級オオカミ「ちげえねぇ!」
「へっへっへっへっへっ!」
たべないでよう!
こわいよう!
「ちょおおっとまったあああっ!!」
ウルフィナ「弱いものイジメ、だめだよ!」
A級オオカミ「ウルフィナ・・・! 狩りの邪魔すんじゃねえ!」
B級オオカミ「ウルフィナたん!? な、なんのご用でふ?」
ウルフィナ「まだ相手は子供だよ? 狩りの対象にしては幼過ぎるわ」
B級オオカミ「はへぇ! おっしゃる通りでつかまつりそうろう!」
A級オオカミ「甘いぜ。 そんな考えは自然界において致命的だな」
A級オオカミ「強いモンが生き、 弱いモンがエサとなるんだよ!」
ウルフィナ「うるふぁぁあいいっ!」
ウルフィナ「その子はウルが育てます!」
ウルフィナ「どうか、お帰りくださいね?」
B級オオカミ「あ〜、建前上の笑顔も、イイ! ゾクゾクするワン、推せるワン♡」
A級オオカミ(推し過ぎて キャラ、ブレブレじゃねえか・・・)
A級オオカミ「──嫌だと言ったら?」
ウルフィナ「世界の果てまでぇ──」
「飛 ん で い け え ぇ っ ! !」
A級オオカミ「き、気が向いたら覚えておいてやるぅ!」
B級オオカミ「最高です。 これからも貴方のファンで居させていただk」
ウルフィナ「ふう」
ありがとう!
おねえちゃん!
ウルフィナ「どういたしまして♪」
ウルフィナ「さてと、 イジメっ子達は飛んでいった事だし」
ウルフィナ「お母さん探し、手伝うよ」
いいの?
ウルフィナ「うん! ウルが、お姉ちゃんが守るから!」
ウルフィナ「見つかるまでは、 お姉ちゃんがお母さんの代わりになったげる」
ウルフィナ「いこ♪」
あの子が
襲われているのを見ていたら
もう身体が動いていた
ウルフィナ「おいで」
まってよう!
ウルフィナ「こっちだよ」
うんしょ
うんしょ!
ウルフィナ「もう少し・・・!」
負けないぞー!
ウルフィナ「捕まっちゃった」
ウルフィナ「おめでと!『ふ〜君』」
ウルフィナ「大きくなったね」
この子を育てなきゃ
あの時
そう思ったから
けれど、いつかは
旅立つ時がやって来る
ウルフィナ「やっと、おうちに帰れるね」
今までありがとう!
お姉ちゃんのおかげだね!
ウルフィナ「えへへ♪ ふ〜君も頑張ったからだよ」
ウルフィナ「今の貴方ならきっと、 家族のところへ帰れるから」
ウルフィナ「──元気でね!」
うん!
お姉ちゃんも!
それに
ウルお姉ちゃんだって
僕の家族だよ!
ウルフィナ「ふ〜君・・・」
だから──
また
会いに来るから!
ウルフィナ「うん・・・うん!」
ウルフィナ「それじゃあ、いくよ?」
ウルフィナ「せ〜・・・」
ウルフィナ「のっ!」
ウルフィナ「また、会おうね」
のちに
彼女は絶滅危惧種を中心とした
保護活動を行う
これは
異なる種族が母性に目覚めた
数少ない一例の小さな物語
ウルフィナって名前が魅力的ですね!!
最初のシーンから美しかったです。
短い話の中にとても深いメッセージが込められているのだなと思い、感動いたしました🥺
ずっと引っ張って最後の最後に姿を見せるのかと思いきや、見せないのも味な演出だと思うし、読み手に想像させる効果があるということなんですね・・・勉強になります🙇
ふじのきぃさんこんばんは!
オオカミたちのキャラが良すぎて退場が悔やまれましたが最高のやられ役でした👍
狼が人を、育てるとか、色々ありますもんね
A級オオカミもB級オオカミも悪気があって弱いものいじめしているつもりは無くて、自分たちが生きるためなんだろうなあと思うけど、でもふ〜君が食べられちゃうのは辛すぎるので自然界って複雑ですよね。