僕はクラスに馴染まない

下田 硬進

僕はアスペルガー症候群(脚本)

僕はクラスに馴染まない

下田 硬進

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〇教室
慎「雨か、嬉しいな」
真都「雨好きなの?」
慎「・・・あぁ、暗いからな」
真都「暗いから・・・?」
慎「・・・帰りに話す」
真都「あ、あぁ」

〇川に架かる橋の下
慎「・・・はぁ、結局晴れたか」
真都「で?話って何?」
慎「本当は話したくない」
慎「でも、話す。 だから、誰にも言うんじゃないぞ」
真都「もし話したら?」
慎「お前を殺す、誰にも気づかれないように」
真都「ひえ、ほんとににできそう・・・」
慎「当たり前だろ、僕だからな」
慎「お前、帰ったら “アスペルガー症候群”って調べろ」
真都「あすぺるがー・・・?」
慎「アスペルガー症候群」
慎「話はそれからだ」
真都「あっ、ちょっ、!」
真都「帰った・・・」

〇一人部屋
真都「アスペルガー症候群・・・っと」
真都「っ・・・!」

〇教室
慎「調べたか?」
真都「・・・うん」
慎「話のできるやつじゃないか」
慎「アスペルガー症候群は知的障害のない 自閉症スペクトラム障害のことだ」
慎「簡単に言えば発達障害だな」
慎「主に僕の苦手なことは社会性と共感性で どうしても人の気持ちが理解できない」
慎「それ故に強すぎる口調で 相手を傷つけてしまうんだ」
慎「あと予想外な出来事があると パニック障害に陥りやすいことか」
真都「・・・」
慎「まぁ、その代わりに記憶力と視力が 他人より優れているんだけどな」
慎「だから、よく頭がいいと言われる」
慎「・・・憐れんでるのか?」
真都「・・・え?」
慎「僕を、憐れんでるのか?」

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