ツクモ戦記

竜谷 晟

エピソード21(脚本)

ツクモ戦記

竜谷 晟

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〇音楽スタジオ
スカー「あげてくぞオラァ!!」
「エレキギター!?」
カナール「な、なかなか高貴な音出すじゃない」
リフル「そうか? かなりパンクだと思うが」
スカー「”ここからが”オレの能力だ」
スカー「俺はスピーカーのツクモ神」
スカー「能力は、 ”周囲の音量の自由調整”」
スカー「本物の爆音って奴を聴かせてやる!!」
リフル「! 何という音と衝撃!!」
カナール「うっさいわね!  何とかしなさい、リフル!!」
リフル「人使いの荒い女だ」
スカー「空中に、トランプの束だぁ!?」
「ゲームに参加する!」
カナール「ちょっと、まだ少しうるさいわよ」
リフル「ダメージはない、我慢しろ」
スカー「あぁん? どうなってんだ? そりゃ?」
リフル「いいから、空中のトランプに手を翳して」
リフル「『ゲームに参加する』と宣言しろ」
リフル「そうしなければ、お前は俺たちに、 ”一切のダメージを与えられない”」
スカー「チッ、”そういう能力か”」
スカー「ゲームに参加する!」
リフル「では始めようか、ゲーム名は、」
リフル「『消失ブラックジャック』」

〇要塞の廊下
赤縄「クク、マジで動けねぇ」
マクロ「磔とか、ちょっと恥ずかしいんですけど」
マクロ「今の私たち十字架が透明な分、 側から見たら間抜けじゃないですか?」
クロス「申し訳ありませんが、ハムラ様があの人を倒すまで、ここで磔になってもらいます」
赤縄「──反則じゃね、そのバリア」
赤縄「まぁ、足止めだけっていうんなら、 ここでのんびりリーダー待ってるか」
マクロ「ですねー」
赤縄「──お前の能力なら脱出できんじゃね」
マクロ「めんどいんで、パス」

〇劇場の舞台
ジェクト「君はなぜ、 あの子の治療を止めなかったの?」
リオーネ「黙れ」
ジェクト「そもそも、初めてあの子にあったとき、『息子』って言ってたけど」
ジェクト「僕たちツクモ神に 家族なんているはずがないだろう?」
リオーネ(私の能力が効かない、 いや、そもそも手応えがない?)
リオーネ「リストに貴方の名前はなかった」
ジェクト「そりゃそうだよ僕のような弱小が、 リストに載るわけないだろ」
ジェクト「じゃあ、本格的に暴いていこうか」
ジェクト「君の物語の”劇場公開”だ」
ジェクト「マリオネットのツクモ神、リオーネよ」
ジェクト「果たして君の物語は、 悲劇か、それとも喜劇か」

〇手術室
ナナシ「────────」
ナナシ「出来ました、弾丸の摘出と傷の縫合、消毒 その他シンプルな手術で済みました」
「・・・・・・・・・」
ナナシ「一通りの医療器具がこの部屋に揃っていて 良かったです」
ナナシ「包帯まで常備してあるとは」
イフ「すごい独り言言ってましたね」
ネコマ「赤縄と戦った時も こんな感じだったのであるか?」
ハコ「うん、なんかブツブツいってた」
イフ「しかし、凄まじい手際でしたね」
ネコマ「手術の前に、フリーズしてたのも──」
ハコ「うん、赤縄の時と同じだね」
ナナシ「すいません、あの子、いや 赤縄との戦いで使った銃はありますか」
イフ「いえ、体育館に置いてきました」
ナナシ「そうですか」
ネコマ「あぁ、ソレなら一応持ってきたぞ」
ネコマ「気絶している間も、 後生大事そうに持っていたのでな」
ナナシ「ありがとうございます」
ナナシ「イフさん」
イフ「?」
ナナシ「この子、ぼくがもらってもいいですか?」
イフ(この子?)
イフ「あ、あぁ、誰も使ってなかったものだから、 別にいいけど」
ハコ「うん、じゃあツトムくんが起きて、怪我の具合が悪くない様だったら帰ろうか」
ナナシ「──はい、そうですね」
ハコ(ナナシくん、今────)
ハコ(治療に使った道具、 そのまま懐にしまった?)

次のエピソード:番外編、ツクモ神解説コーナー2

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