読切(脚本)
〇空港のエントランス
入国審査官「次の方~どうぞ~」
観光客A「は~い、お願いしま~す」
入国審査官「はい、ではパスポートを確認します」
観光客A「どうぞ」
入国審査官「滞在期間は?」
観光客A「1週間です」
入国審査官「渡航の目的は?」
観光客A「観光です!!」
入国審査官「職業と年収は?」
観光客A((就労目的だと疑われてるのか?))
観光客A「えっと・・・電気工事士で、だいたい700万ベルクです・・・」
入国審査官「キノコ派ですか?タケノコ派ですか?」
観光客A((キノコ!?検疫とか外来種の関係で持ち込んじゃいけないとかなのか!?))
観光客A「どっちも持ってないです・・・」
入国審査官「ちげーよ!!お菓子のキノコとタケノコどっちが好きって話だよ!!」
観光客A「ひぃっ!! タケノコ派です・・・!!」
入国審査官「チッ・・・2点減点」
観光客A「どゆこと!?」
入国審査官「続いて・・・字を書く時の利き手は?」
観光客A「右利きです・・・」
入国審査官「・・・3点減点」
観光客A(どういう意図の質問!? ていうか減点って何!?)
入国審査官「大学の入試方式は一般受験ですか?」
観光客A「(ますます意味が分からない質問だな) ・・・推薦です」
入国審査官「クソガァ!!10点減点!!」
観光客A「ひぃ!! それはもうただの学歴コンプでしょ・・・」
入国審査官「失礼。 続いて・・・プリ○ュアシリーズを全作品観ましたか?」
観光客A「いえ、子供の時に第2シーズンを見たくらいです・・・」
入国審査官「・・・15点減点」
観光客A「配点重すぎない?」
入国審査官「はい、入国審査は以上となります♪ 100点中70点ということで合格です!! ようこそ!! ジパング共和国へ!!」
観光客A「どういうこと⁈」
入国審査官「出国する時は、入国時の点数から減点方式で同じ審査を行い、60点以上で合格となります」
観光客A「最低でもプ○キュア全部見ないと帰国できないのかよ・・・」
20XX年、人口減少に窮したジパング共和国は出入国制度の改革に活路を見出した。
入国審査で合格点ギリギリになるように調整し、事実上の軟禁状態とすることで外国人労働力を確保するようにしたのだ
なお、入国審査官は点数を調整するために自由に質問項目を設定することが許される
入国審査官「ジパング共和国は皆様のご来訪をいつでもお待ちしております♪」
とってもアレな入国審査官かと思っていたら、ちゃんと許可も意図もある問答だったとはww キノコ派かタケノコ派か、これでの減点ってw
入国審査官がナイスキャラすぎて面白かったです😂
きのこ派かたけのこ派、いきなり怒り出す程そんなに重要なんですね😂
ちょうど今テレビで侍ジャパンの帰国のニュースが流れていたけど、日本代表選手たちはきのこ派かたけのこ派で怒られていませんように!笑
「行きは良い良い帰りは怖い」の通りゃんせ方式ですね。審査はめちゃくちゃだけど、システム設定の理由が結構現実的でシリアスなのが一番恐ろしいかも。出国時は、ジパング共和国の役に立たない頭のおかしい人だと思わせてなんとか突破しなきゃですね。